時代を駆ける 小泉今日子 最終回

こんにちは。Victoriaです。

毎日新聞で連載中の「時代を駆ける 小泉今日子」が最終回を迎えました。

これまでの記事はこちらです。
「毎日かあさん」の小泉今日子 - Victoriaの日記
自分を客観視するということ - Victoriaの日記
時代を駆ける 小泉今日子 - Victoriaの日記

では、まず第9回目。
http://mainichi.jp/select/opinion/kakeru/news/20110204ddm012070059000c.html

>> 《30代から40代、女優として充実している》

 演じることに照れがなくなり、40歳を過ぎたら生きていくことにも覚悟ができてきた。その前は何をやっても恥ずかしい気持ちがありました。自分のことが分かってきて自分にがっかりしなくなりました。10代や20代は自意識の固まりみたいなもの。30代で社会と自分とのつながりを観察し、探していました。

 最近は仕事も楽しいし、充実しています。自分を許してあげられるようになりました。相反するようだけど、それって覚悟なんです。最初は少しさみしいかもしれないけど、心の中に空洞ができていて悪い感じはしないんです。

 《女は男より早く大人になる》

 女は生理とか子供を産んだりとか、諦めみたいなことが体に組み込まれています。それ自体は大げさにはしないけど体から突きつけられます。男より諦めることを先に経験しますが、男はいい年にならないと分からない。70代の性を描いた小説とかでやっと大人になったりします。

 40代になってここ1、2年、自分が解放されていく感覚、違う言い方をすれば諦めていくことに納得しています。そう考えると、30代後半の女の人は結婚や出産でタイムリミットを感じるから心が忙しい。どうやって生きていこうとか考えて、また大人になっていく。男の人には「お先にご免あそばせ」みたいにね。

 《40代になってから仕事量は増えている》

 30代は自分がどう生きていくかまだ揺れていたから、時間が必要で、家でもんもんとしていました。20代なら旅行に行ったりしたんだろうけど。

 仕事でも、今の方が周りの人に甘えることができるようになりました。自分のことは自分でやらないと気がすまなかったし、弱音を吐くのは嫌いでした。若い頃は人をあまり信用していなかったし、自分が一番強いと思っていたかった。そうしないと、崩れていく部分があったのかもしれません。愚痴や弱気を言っていたら立っているのが面倒くさくなる。この仕事を続けていくには負けん気が強いことが必要条件だったのかもしれません。<<

いよいよ最終回。
http://mainichi.jp/select/opinion/kakeru/news/20110205ddm012070006000c.html

>>《若い頃から生きていることを楽しんでいる》

 50代や60代になっても今と変わらずに一つ新しいことが分かると「聞いてよ、聞いてよ」とか言って楽しんで生きていくと思います。自分の進化や変化って楽しみの一つ。例えば、疲れて字が読みにくくなると「来た! 来た! 来た!」とか言いたくてしかたがない。「老眼、老眼」とか言って面白がるんでしょうね。

 (「毎日かあさん」原作者)西原(理恵子)さんと共通しているかもしれません。家族のあの出来事をエッセー漫画にして「私を笑ってください」って面白がっています。そうやることで、西原さん自身も乗り越えられたんでしょうね。私の仕事も発言も、書いているものもそうだと思います。素直に言ってみるという、ちょっとの勇気で面白がっています。老眼なんて本当はショックなのかも。でも、女はそれを笑って乗り越えるのかもしれません。漫画もそういう感じがします。私が言いたがりなのも乗り越えたいからだと思います。

 《女優、音楽活動、執筆活動など仕事の幅は広がっている》

 やらされている感じはありません。人のせいにするような苦痛もありません。肩の力を張らずに、各ジャンルで気の入ったいいものをやっていきたいと思っています。

 一緒に仕事をした人とは、嫌いということで終わりにしたくない。とことん話すとか、別の見方をして理解しようとするとかします。そうすると、悪気はないとか分かります。だから、あまり嫌いな人っていませんね。

 《「充実」という言葉が若い時より実感として分かってきた》

 若い頃は足りない何か、例えば恋愛とかが自分のところにやってくると、それが充実だと思っていました。でも今は、これで足りているって思うことが充実。暮らしっぷりもどんどん狭い部屋に引っ越しているし、自分の必要なものが分かってきています。

 《そして今の男性にこう注文をつける》

 男性は、もうちょっと大人になってねって思っています。世の女はみんな、男を育てる気持ちになった方がいいです。<<

最後のセリフが「男性はもうちょっと大人になってね」って、さすがキョンキョン・・・
よく言ってくれました(拍手)

・・・
そうねえ・・・
Victoriaも、男を育てる気持ちっていうのは、痛いほどわかる。
それが、自分の生き甲斐みたいになってるところあるし・・・

だけど、キョンキョンも言ってるけど、女の体って、刻々と変化していくのよ・・・
それを「年齢」とか「老化」とか、あるいは「更年期」っていう言葉でひとくくりにする人にはわかんないと思うけどね・・・

なんていうんだろ?
ホラ、猫って、暖かいスポットを探して移動していく天才でしょう?

今、この瞬間、家の中で一番居心地いいところはここだ!みたいなカンが鋭いっていうか・・・

女もそういうところ、あると思うのね・・・

今、この瞬間、この人とこうしているのが一番心地いいんだ!みたいなカンが働くっていうか・・・

そういう、体の中からのシグナルみたいなのに、よお〜く耳を澄ましていると、どんどんそういうスポットって変わって行くのよね・・・

あれ、おかしいなあ、この間までここんところがツボだったのに、いつの間にかそこには行かなくなっちゃったなあ・・・とか・・・

それでね・・・
やっぱり、体の言うことには耳を傾けた方がいいって、最近つくづく思うのね・・・

そうするとね・・・
なんか、男の人を育てる気持ちとかって、二の次になってきちゃって・・・

それより、自分のひなたぼっこの方が大事だろ、みたいな・・・

こういう状態を、
「男に失望した」
とも言うんだけどね・・・

Victoriaでした。