ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 5 (75) 「黄金伝説」の真実
こんにちは。Victoriaです。
2012/12/02 京都大学百周年時計台記念館で開催された、
「ライフネット生命保険の出口社長に歴史を学ぶ 13世紀の世界」講義録のまとめ、
今回は「黄金伝説の真実」
1267年、
「黄金伝説」完成。
これは、
ヴォラジネのヤコブスという司教が書いたもので、
旧新約聖書に匹敵するボリュームがあるという超大作。
一章につき一人の聖人がとりあげられた、
いわば、
聖人の伝記集で、
ヨーロッパでは、
聖書についで広く読まれるベストセラー&ロングセラー、
日本では、
芥川龍之介がこれを下敷きに、
「奉教人の死」を書いてます。
・・・
それで、
なぜこのようなものを、
わざわざ書いたのか、
なぜ、
こんなにたくさんの聖人を取りそろえなくてはならなかったのか、
一人じゃダメなのかって話なんだけど、
一人じゃ、
ダメなんです。
オレん家の近所に立派な聖人がいたんだなあ・・・
と人々に思わせるのがポイントで、
当時の西欧は、
無学文盲だったから、
人々を治めようと思うと、
地元にゆかりのあるエライ人の話を持ち出すのがイチバンだった・・・
この話聞いて、
ふだんは政治に全く無関心な人たちが、
地元から大臣が出るらしい!
となれば、
喜び勇んで、
地元に凱旋帰郷する大臣をひと目みようと駅まで押しかけて行き、
地方選挙の折には、
地元選出の大臣を競って投入して、
票集めに走る・・・という、
どこぞの選挙風景を思い出したりなんかするんだけれども、
先祖にエライ人がいたんだよ、と言われたら、
誰だって悪い気はしないので、
地元出身のエライ人にあやかろうぜ作戦
が、
昔から洋の東西を問わず、
有効だったことは、
十分納得できます・・・
それで、
セム的一神教の方たちは、
大変に世俗の権力を拡大することに長けた人たちだったので、
布教のために、
各地にどんどん聖人を作っていったら、
作りすぎて、
あわわあわわ・・・になったので、
それを整理するために、
「黄金伝説」が書かれたと、
そういうわけです。
肖像画をつけて、
出身地とか名前の由来とか、
どういう功績を残した人だったかとか、
やっぱり、
エライ人が増えてくると、
インデックスつけて調べやすいようにしないとね・・・
同じ名前の人をいっぱい作っても、
混乱してまずいだろうし・・・
日本語訳も出ています。
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うわっ!
4冊もあるのか・・・
キリスト教国では、
ファーストネームのバリエーションがあまりなくて、
それは、
聖人の名前を取ってつけるからだと聞いたことがあるけれど、
そうすると、
たいていの人の名前は、
この本の中にあるってこと・・・???
Victoriaでした。
・・・
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