「時代を駆ける」 村上智彦

毎日新聞朝刊「時代を駆ける」で、昨日から村上智彦さんの特集が始まりました。財政破綻した夕張市立診療所を運営する医療法人財団「夕張希望の社」理事長です。

2009年12月22日(火)の記事で、村上さんがこう述べています。

>>最近は自分の言い分ばかりを主張する患者が増え、医療への要求が「ニーズ」(必要)はなくて、過剰に求める「ウオンツ」(欲望)になってきた。<<

本当にその通りだと思いました。

医療だけじゃなくて、教育もそうだと思うんですけど、健康や学力・知識っていうのは、お金を出して100%買えるサービスじゃないと思うんです。

手術をしたり、薬を出したりして、お医者さんがサービスを提供するっていう部分ももちろんあるけど、患者本人が真剣になって治ろうと努力をするとか、環境を変えていくとか、積極的に関わっていかないとどうしようもない部分ってあると思うんです。

それを、治らないのを医者のせいにしたり、本来自分がやるべき部分まで過剰に要求することで、結局、自分が受けられたかもしれないお医者さんの心遣いとか、思いやりとか、お金に換算出来ない部分をなくしてしまっている気がします。

小学校で子どもがあばれて学校の備品を壊した時、親が「すいませんでした」と謝るのではなくて、「学校の責任はどうなってる」と先生に詰め寄るようになってからじゃないでしょうか。
学校の先生や病院の先生の心遣いをサービスの一環として当然のように要求することが権利のように受け止められるようになったのは。

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