選ばれない恐怖

こんばんは。victoria007です。

人生には、つらいという言葉が似合う場面がいろいろあるが、人から選ばれない恐怖というのは、トップ10に入るんじゃないだろうか。

・顧客に自社の商品が選ばれない恐怖
・クライアントに顧問として選ばれない恐怖
・受験校に合格者として選ばれない恐怖
・友達として選ばれない恐怖
・恋人として選ばれない恐怖
・試験の合格者として選ばれない恐怖
・・・

自ら候補者として名乗り出たのに、相手に気に入られず、選ばれないことがわかった時、とる手段は、
1 相手に自分を選ばせるよう努力する
2 ほかのマーケットに出て行って、自分を選んでくれる人を探す
3 競争から降りて、選ばれることをあきらめる
などが考えらる。

1を選択する人は、人生何事につけても前向きで、向上するためなら多少の苦労はいとわない人。
2を選択する人は、ダメとわかったらさっさと見切りをつけて、他の道をさがすことをためらわない人。場合によっては、1よりも2のほうが現実的で、成功する確率は高い。

税理士試験にトライして、試験に落ちて、自分に向いてないと思ったら、さっさとビジネス始めて成功する、とか・・・

子ども達を見ていると、3のパターンが多い。

今の子どもと昔の子どもとどっちが幸せか、という議論は、いつの時代もあるが、絶対に今の子どものほうが昔の子どもよりも過酷な状況にいるよな〜と思うのが、選ばれない恐怖に小さな頃からさらされすぎなんじゃないかっていう点。

まず、中学入試でしょ。
そのためには塾に行かされる。
塾では毎週テストがあって、その成績順に席順が決まる。
成績によってお母さんの機嫌も左右されて・・・

小学4年生の男の子とそのお母さんが、
「国語ができるようになるにはどうしたらよいか」
という相談に来たことがある。

開口一番、その小学4年生の男の子が言ったセリフ、
「ボク、暗記は嫌い」

だから、算数と理科以外はやらないって言う理屈。

小学4年生で、向き不向きも何もわからないと思うけど、親子ともども、子どもの能力は模試の結果で測られるものだと信じて疑わないし、毎週の模試の講評に一喜一憂してるわけ。

そういう体験って、トラウマになってしまって、
「失敗して傷つくのが怖いから、何もやらない」
っていう子どもになってしまう・・・

今年に入ってそういう子どもが確実に増えている気がする。
ゆとり教育でのんびり育ってきて、いきなり締め付けが始まったからかしら・・・

そういう生徒は、テストでちょっと悪い点をとったりすると、
「先生のテストの問題が悪い」
「後ろの席の子がうるさい」
「部活でイヤなことがあって集中できない」
「私は頭が悪い」
「勉強なんか何の役にも立たない」
「塾の先生の教え方が悪い」
・・・
という感じに、ノンストップで周囲に対する攻撃をやめない。
傷つくのが怖いんだろうね、きっと。

テストなんて、ただの紙っきれじゃないか・・・

中学受験も、もとはと言えば、ちっちゃな試練はおいといて、せめて大きな試練から守ってあげよう・・・つまり、大学受験の苦しみから救ってあげよう・・・ということで親がしてあげられる最大のプレゼントのはずなんだけどね・・・

話は変わって、安倍さん、麻生さんが首相になって、二人とも短命の首相で終わった時に、これだから二世はダメだ・・・みたいなことが言われたことがあった。

二世っていうのもあるかもしれないけど、二人とも、大学まで受験なしで上がっていったことも大きいんじゃないかと思う。

選ばれないというのは試練だけど、そういう修羅場を乗り越えてこそ、自分の能力の限界がわかるっていうのはある。選挙はあったかもしれないけど、そこはやっぱり親の七光りだから、どこからどこまでが自分の能力で、どこからどこまでが他人の助けのおかげなのかがわからず、あの二人はそれなりに悩みが深かったんじゃないだろうか・・・

だから、とんでもないところで勝負に出て、ぼろ負けしちゃったんじゃないかな・・・

村木さん事件で、官僚 VS 検察 みたいなバトルが繰り広げられているけど、あれなんかも、ちょっと民間人には考えられないようなケンカよね・・・

どちらも、難しい試験にパスしているという意味では「選ばれないという恐怖」を乗り切った勝者ではあるし、出世とかそれはそれは過酷な競争をしていらっしゃるとは思うけど、でも、それって、日々、顧客に選ばれなくなる恐怖と向き合いながら生きてる会社経営者の苦労とは違うでしょ?その証拠に、毎日が勝負っていうビジネスの世界に生きてる人のほうが、官僚より圧倒的に謙虚だし。

最近は、官僚 VS 政治家のバトルも過激になってきたけど、悪者扱いされる政治家の先生方も、あれはあれで過酷な世界だと思う。
何しろ、4年に一度の選挙で選ばれなくちゃいけないからね。
よっぽどのことがない限り失業しない官僚の方々とは「選ばれない恐怖」に対する覚悟が違うと思う。小沢さんも鈴木宗男さんも考えられないくらいしたたかだけど、修羅場があの二人を強くしてきたと思うし・・・

官僚も検察も、おまんまが食えなくなるという意味での「選ばれない恐怖」にさらされているわけじゃないけど、逆に、それがどこかで負い目になっていて、時々自分たちの能力を自他共に認めさせたい願望にかられ、民間じゃ考えられないどうでもいい些末な書類上のことで、親分の玉とりにいく事態にまでエスカレートしちゃったんじゃないかしら・・・

民間じゃ、書類の日付をちょっと操作するとか、日常茶飯事でしょう。
そんなことで足のひっぱりあいしてたら共倒れになっちゃうから、みんな適当なところで手をうってるって。

それを、まじめに捜査するって、何のために?

書類の日付がどーとかこーとか、お前ら、そんなことで、一体いくら税金使ってんだ?

誰か、まともな意見、言う人いないのかしらね・・・
身内で逮捕しあいっこして、身内で裁判して、お前ら、そんなことするために検事になったのか、って・・・

・・・

選ばれないと言えば、私もいろいろございましたが、恋愛ネタは今日は封印するとして、職場に便利なところに引っ越したいと、不動産屋さんまわりをしたことがありました。

結構な件数回ったのですが・・・

どこも部屋貸してくれるところ、なかった・・・

「女性の一人暮らしは、ほかの入居者の方とのバランスがとれないので、大家さんがOK出しませんでした」
と言われました。

いやいや・・・
女性の一人暮らしでも、公務員とか銀行員とか、堅いお勤めならいいらしいんですが、いくら会社役員だっていっても、吹けば飛ぶような会社で、しかも社長が女っていうのはいけないらしいです。

最後は家賃5万円のボロアパートにも断られ、しょうがないので、マンション買おうと思ったら・・・

不動産屋さんはOKだったけど、今度は銀行のローンの審査に通らなかった・・・

victoria007、親のすねかじりの大学生以下の扱いを受けたんでございます。

しかも担当者は数年前、教えたばっかりの生徒くらいの若い社員ばっかりで・・・

お前ら、おぼえとけよ。
そのうち、キャッシュで家をたててやるからな!

ちなみに、victoria007のローン申請をけった銀行ですが・・・
本社ビルを移転するとかで、工事が始まった矢先にリーマンショックで、本社ビル移転工事が無期限延期されました。

ざまあみやがれ!

そのニュースが流れた日、シャンパンで一人乾杯しました。

酒というのは、選ばれない恐怖をくぐりぬけた後に飲むとことさらにうまいものでございます。

victoria007でした。