使える英語教育へのプレッシャー

おはようございます。victoria007です。

2010/10/20朝日新聞オピニオンインタビュー欄に、鳥飼久美子さんのインタビュー記事がのっていました。

「これからの英語教育はどうあるべきか」というテーマで、興味深いお話をされています。

簡単に要約してみると、

<多くの企業人が外国に放り出されて英語が通じないという苦しみを味わい、それは文法・訳読中心の学校教育に問題があるからだと考えている。バブル崩壊後、自社の英語研修にお金をかけられなくなった経済界から、「使える英語を身につけさせろ」という圧力が高まり、文科省は学習指導要領をコミュニケーション重視にシフトさせた。

グローバル化の世界では英語が国際語だ」というとも言われ、ますます英語教育に対する期待は高まる一方だが、現場ではコミュニケーション重視の教育の成果は全く出ておらず、文法教育がおろそかになったため基礎学力そのものが低下している。

私たちは、英語が国際語だという意味を正しくとらえて、英語に対する考え方を大転換すべきである。英語は米英人など母語話者だけのものではない。お互いに英語が外国語の者同士が英語でコミュニケーションできるために、国際共通語として通じる英語を学ぶ必要がある。>

まったくその通りだと思う。

来春から小学校でも英語が本格的に導入される。
すでに英語教育が定着した小学校の例などを見ると、英語に対する抵抗感がなくなるなど一定の効果はあがっているが、
小学校の英語は歌や身振り・手振りを交えて外国人の先生と楽しくレッスン

中学校に入学したとたん、入試を意識したドリル中心の授業にシフト

高校ではまったく英語を話す機会がなく、長文読解と文法問題中心
というサイクルは、まったく変わっていない。

日本人は、国民全員が日常的に英語を話す必要はこれから先もおそらくないので、学校では、英語が必要になった時に本当に知っておくべき最低限の知識をじっくり教え、あとは本人次第でいいのではないかと思う。

今の中学・高校の英語のワークブックでかなりの比重を占める「かっこ埋め問題」や「書き換え問題」など、パズル的な無意味な問題をやめ、自分の言いたいことを簡単な単語を使って英語にする、相手が言っていることを聴き取る、という基本に沿った授業内容に替えるだけで、今の英語授業時間数内で、かなり状況は改善すると思われる。

そしてそういう授業は、すでに何十年も前から世界中の英語スクールで行われているものです。

文科省は、なぜ日本人がわざわざ大金払って、海外の英語スクールに行きたがるのか、よく調べてみればよい。

理由は簡単。英語スクールのカリキュラムに従って勉強すれば、短期間で上達することが実感できるからである。

victoria007でした。