ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ 続編 (19) サーサーン朝の建国とマニ教の成立
こんにちは。Victoriaです。
2011年11月13日、キャンパスプラザ京都で行われたライフネット生命保険の出口社長の講義、
今回は、サーサーン朝の建国とマニ教の成立のお話。
ローマ帝国の、最も幸福な時代に生きた五賢帝の中で、
(ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ 続編 (17) 五賢帝 人類の最も幸福な時代 - Victoriaの日記)
最後の皇帝であるマルクス・アウレリウス・アントニヌスは、
異民族の侵入に苦しみ、
遠征先のウイーンで、180年に死んでいる。
パルティア帝国からの敵がドナウ川まで押し寄せ、
皇帝みずからがウイーンに行って指揮しなければならないほど、
情勢が厳しかったということだ。
パルティアに代わり、
イラン高原にサーサーン朝ペルシアが建国されたのは、224年。
260年にローマ帝国との間に勃発したエデッサの戦いでは、
ローマ皇帝を捕虜にするなど、
ローマを苦しめた。
サーサーン朝の国教はゾロアスター教。
ゾロアスター教は、7世紀以降、
イラン人のイスラム教への改宗が進み、
教徒は中央アジアやインドに移住した。
・・・
ゾロアスター教に、キリスト教・仏教を取り入れて成立したのが、
マニ教。
マニ教は、徹底した善悪二元論を特徴とし、
この世は光と闇からできていて、
魂は清純である一方、肉体は汚れていると考え、
禁欲主義の立場をとる。
マニ教では、教義を教える時に、
壁画など絵を描き、歌を歌い、踊った。
日本でも、同じように、
絵をかいたり、踊ったりしてわかりやすく教義を教えた人に、
一遍上人がいる。
マニ教は、ユーラシア大陸で広く信仰され、
キリスト教の中にもはいりこみ、
それが後の異端の底流となった。
一時は世界宗教として広まったのに、
今では消滅してしまったマニ教。
結論 : やっぱり、極端な禁欲主義は、
受け入れられないっていうことかしら・・・?
・・・
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