ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 3 (25) 国の専売品塩の値上げが発端だった黄巣の乱

こんにちは。Victoriaです。

2012年3月25日、キャンパスプラザ京都で行われたライフネット生命保険の出口社長の講義、
時代は、いよいよ9世紀に入りました。





9世紀に入ると、
ヴァイキングの活動が活発化。






862年、
リューリクがノブゴロド公国建国。







リューリクという人は、
ヴァイキングの首長で、
スラブを征服し、
ロシア最初の王国を建国。







彼の後継者が、
882年、
キエフ大公国建国。







キエフ大公国は、
その後、スラブ化し、
13世紀まで続く。






キエフ大公国から、
コンスタンティノープルまではあっという間の近距離なので、
ヴァイキングを親衛隊として加え、
ローマ皇帝に使われていく。







コンスタンティノープルキエフの間商人が行き来し、
次第に東ローマの文化やキリスト教が浸透していった。




・・・


一方、
最盛期をむかえた東ローマ帝国では、
867年、
マケドニア朝ができ、
1056年まで続く。








また、
873年、
中央アジア最初のイラン系イスラーム王朝として、
サーマーン朝ができた。






サーマーン朝で起こった重要なできごとは、
近代ペルシア語の完成。







ペルシアの言葉を、
アラビア文字で書いたのがペルシア語で、







アラブ人の征服以来停滞していたイラン文化が再興、
サーマーン超のルネサンスとも呼ばれる。







サーマーン朝のもうひとつの特徴は、
マルムーク軍人として、
子どもたちを奴隷として近隣諸国に輸出したことである。








マムルークが戦闘能力にすぐれていたことは、
すでに見たとおり→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 3 (23) アッバース朝がバグダードからサーマッラーへ遷都した理由 - Victoriaの日記








輸出されたマムルーク軍人たちは、
その後、
どうなったんだろうか・・・???








現地人にとけ込んだのか、
それとも、
職業軍人として、
戦闘地域を転々としたのか・・・???








・・・


唐では、
875年、
黄巣の乱勃発。







黄巣という人は、
もともとは官吏をめざし、
科挙を受けるも、
不合格。







仕方がないので、
塩の密売人をやっていた。








当時、
塩は政府の専売であり、
財政が悪化すると値が引き上げられる。






国家が独占すると密売人が現れるというのは、
いつの時代にも共通の現象で、







政府の思うままに値を上げられたのでは、
民衆はたまったものではない。







したがって、
塩を安く売って歩いていた黄巣は、
政府の取り締まりが来ても、
民衆にかくまってもらっていたらしい。







黄巣は、
全国にはりめぐらせたネットワークをいかし、
政府に対する大反乱を起こす。







あっという間に反乱は全国に広がり、
唐は事実上滅ぶ。







黄巣は、
根が乱暴者だったのか、
長安を堕としたあとも各地で略奪を繰り返す。






884年、
黄巣が自害し、
黄巣の乱は終わる。







なお、
黄巣の乱で、
広州にいた外国人が2万〜20万人殺されたという記録が残っている。








当時の広州には、
アラビア人やインド人が多数住んでいて、






彼らはたいていお金持ちだったので、
殺されてしまったらしい。







・・・ということで、本日の結論 :





税収の落ち込みを増税で埋め合わせようとすると、
国が滅びる。









Victoriaでした。

生命保険

・・・


ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 3 バックナンバーはこちら。
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 3 (1) 再び出口先生にお目にかかる - Victoriaの日記
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