有吉佐和子「悪女について」

悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))

悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))

これは、まだ有吉佐和子さんが生きていらっしゃるころに読んだような記憶があるのですが、なんだかまた読みたくなり、わざわざ買い直して読みました。

なんで読みたくなったのか、最初のページを開いたらすぐわかりました。
主人公の富小路公子は、男を利用して実業家としてどんどん大きくなっていって、最後は死んじゃうんですが、チャンスをつかむそもそものきっかけは、彼女が働きながら神田神保町の簿記の学校に通ったことなのです。

(資格の大原って神田になかったかしら?)

そこで、まず3級のクラスに入り、2級まで合格するんです。
そこから、彼女は簿記の知識を利用して、事業を大きくしたり、土地を転がして稼いだりして富を築いていくのです。

ああ、この手があったか、と思って。

私も高校生くらいの時に簿記の知識がどんなに富を産むかに気づいていれば、そういう勉強をしたのに。そうすれば今頃さぞ・・・・・

まあ、私が学校を卒業する頃にはもうバブルもはじけちゃって、景気のいい話はその後、ぱったり聞かなくなったから、そううまくはいかなかっただろうけど、やっぱり学校で何を勉強するかって大事よね〜。高校生のころは、お金の計算するなんて絶対ムリ、と思って、経済とか経営とかはまっさきに進路の候補から外したし。あのころこの本をもっとちゃんと読んでいれば・・・・

実際、読んでたってどうせ今とあんまり変わらない人生だったと思いますけど、お金の流れってものをよくわかっていれば、もっと違う働き方もあったかなあ、などと思いました。簿記の知識ってこういう使い方もあるのね。参考にしちゃおうっと。
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