ラスクフランスを食べながら、人生の不思議な縁を思う

シベールのラスクフランスってご存じですか?
フランスパンから作られるラスクなんですけど、おすそわけにいただいて食べてみたらおいしかったので、サイトをのぞいてみました。
株式会社シベール – ラスクなど焼き菓子やケーキ、パンなどの製造・小売。山形・仙台地区にフレンチレストラン、イタリアンカフェ、山形そばの店を展開。企業・IR情報、店舗案内。
「ラスクフランス誕生物語」というのを読んでみると、お店を大きくするには、何回か転機があったようで、苦境にたたされると必ずどこからかチャンスが舞い込むという不思議な縁に恵まれたということが書かれています。

人生って、何年かに一度、とても不思議な縁に導かれてある方向へ足を踏み出すっていうことがありますよね。

私の場合、ヨーロッパの放浪生活を終えて日本に帰ってきて、彼氏に逃げられて一文無しになってガスも電話も止められるという生活から一年かかってようやく抜けだした時に、新聞でみつけた求人広告に応募して、奇跡的にまともな(!)職業についたことがありました。面接は五次面接まであって、採用されたのは奇跡に近い。入社してから、一次面接で面接官だった方になぜ通してくれたのか聞いたら「話がおもしろかったから」だそうです。30分間、面接官が笑いっぱなしだったって!サービス精神旺盛なもんで、せっかくだから楽しんでいただかなきゃって思っただけなんですけどね。

で、入社が決まって、引っ越しの手配も決まって、明日、引っ越しのトラックが来るっていう日に、たまたま会った人に「うちの孫の英語を見てやってくれないか」と頼まれました。

「高校に入学が決まったんだけど、英語が心配だから家庭教師してやってほしい」って。

その場で「いいですよ」と引き受け、家に帰って荷造りの段ボール見て気がついた。

あ・・・、明日引っ越すんだった・・・

で、どうしたかというと、引っ越しの荷物を半分に減らしたんです。
アパート引き払って引っ越す予定だったんだけど、荷物残してアパートもそのままにすることにした。その、まだ会ってもいない未来の生徒のために、土日は帰ってきて、家庭教師をすることに即決した。

ちなみに、入社が決まった会社は、進研ゼミのベネッセ。配属されたのは岡山本社。
その時住んでたアパートっていうのは、三重県だった。

三重から岡山に毎週通い続けました。
新幹線と私鉄、JRを乗り継いで、金曜の夜に三重に帰り、月曜の始発で岡山に帰りました。
交通費と、二箇所の家賃などなどで、出費はすごかったけど、不思議なことに、何の宣伝もしてないのに、土日は朝から晩まで忙しくて買い物にも行けないくらい生徒が集まりました。

2年間続けたのですが、決断を迫られる出来事が起こりました。
阪神大震災です。
あれは、月曜の早朝でしたよね。
いつも通り始発電車で鶴橋までいったんだけど、そこで環状線に乗り換えようとしたら、不通になってた。その時はわけがわからず、会社には「休む」と連絡して家に帰ってテレビをつけたら、大変なことになっていました。その週は、どんな手段を使っても三重から岡山へは行くことができず、次の週、やっと高知空港経由なら行けることがわかって、高知空港までとんでそこから岡山へ行きました。

それから二週間後、1月末に、退社しました。
ベネッセの仕事は好きだったけど、自宅で開いていた塾の生徒を放っておくことはできませんでした。

仕事って、自分で選ぶものじゃなく、仕事が人を選ぶんだっていうのが、その時学んだことです。
本当に自分がどうするべきかは、選ぶべき時期がきたら自然にわかるようになってるんじゃないか、って思います。

シベールの社長さんの物語を読んでいて、自分も節目節目で、いろんな生徒たちに助けられてきたよな〜って思い出しました。

やっぱり私は教えることがものすごく好きなんだ。

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