教育 VS 経済の論理

こんばんは。victoria007です。

今日の日商簿記一級のお勉強は、予算差異からです。

予算と実際がどう違うか・・・ていう計算なんですが・・・

数年前、通っていた生徒の話を思い出しました。

その子は、中学受験のために、塾に通っていたんだけど、その塾の塾として、victoria007のところにも通っていました。

家で宿題やってると、気が散ったりごまかしたりして能率が悪いからってお母さんがむりやり入れたのね。

このお母さん、ものすごい教育ママで、加えて、ものすごい計画魔。

息子の受験勉強に対して、中長期計画のみならず、短期計画をびしっとたてておりまして・・・

早い話が、受験の本番から逆算して、これとこれのテキストをやらなければならないから、今月のノルマは○○ページで、従って、本日の課題は、プリントが○○枚に、テキストが○○ページに・・・

って具合で。

お母さんがすべてを管理してるので、victoria007は教材を選ぶこともノルマを決めることも許されず、
「とにかく、ちゃんと息子を管理してくれ」
ってことでした。

まあ、たしかに、四谷大塚さんなんかのテキストの年間計画にのっとって計画たてれば、お母さんの言うとおりの計画表ができるわけですが、もうすでに一個進学塾には通っているんだし、そちらの宿題だってばかにならないんだから、はっきり言ってこの計画は破られるためにあるようなもので・・・

それでも、けなげな息子は計画のいくらかはこなしていました。

でも、決してお母さんの計画全部をこなすことはできなかった。

ある時、ものすごくがんばって、8枚のプリントを仕上げた日がありました。

彼なりに、翌日の日曜テストで席次を上げたいとか、目標があったんだと思う。

帰りの時間になり、お母さんがお迎えに来て・・・

その日は家に帰ってから、お母さんにさんざん問い詰められたそうです。

お母さんの計画表では、その日のノルマは10枚だった。

「なぜ、8枚までやって、あとの2枚ができないのか」

ということらしい。

その日から、彼の関心はどうやってお母さんを欺くか、ということに一点集中するようになり、それまでのように、純粋に子どもらしい興味で勉強に取り組むことはなくなりました。

・・・

後からうわさで聞いたのですが、そのころそのお母さんは、だんなさんともお姑さんともうまくいってなくて、息子を塾に送る時間だけが一人になれる時間で、その時間に家族が連絡をとろうとしてもケータイの電源が切られていたらしい。

お母さん、女として、すごくつらい時期だったんだ・・・

高校生となった彼は、今ではすっかり精神的に自立して、文芸部に入り、バリバリと小説を書いています。

読ませてもらったら、マザコン少年が主人公だった・・・

教育現場に、決して経済の論理を持ち込んではいけない。

victoria007でした。