F1日本グランプリ体験リポート 「なぜホンダは鈴鹿に工場をつくったのか」

おはようございます。victoria007です。

F1が鈴鹿で開催されるようになったそもそもの発端は、ホンダが鈴鹿に工場を建てたことで・・・

なぜ、鈴鹿なのか、という興味深いお話をホンダOBの方から聞きました。

本多宗一郎氏が工場をどこに建てるか探していたころ、鈴鹿以外にもいろいろ候補地はありました。

具体的な地名は忘れちゃったんだけど、たしか愛知県のどっかだったと思う、まず、そちらの候補地へ視察に行きました。

ホンダの工場が来るとなれば自治体にとっては願ってもないことなので、そちらの自治体では、やれ宴会だ、芸者だって大騒ぎで、大接待合戦が繰り広げられたそうです。

次の視察地、鈴鹿にやってきて、市役所の応接室に通された本田宗一郎氏の目の前に出されたものは・・・

「粗茶ですが・・・」
事務の女の子がお盆にのせて持って来たのは、緑茶。
「地元の名産、鈴鹿茶でございます」
(そうなのよ、鈴鹿はお茶の産地でもあるのです。皆さん、鈴鹿にお越しの際はぜひ鈴鹿茶をご賞味あそばせ・・・)

うん?
お茶請けの菓子もなしか?

たった、湯飲み一杯のお茶で、地味〜に担当者の話を聞いた本田宗一郎氏。

その場で、鈴鹿に決めたそうな・・・

理由 : 質素とか節約とかいうのは、努力して身につくものと違う。
     鈴鹿なら、それが人々の生活にしみこんどるから、間違いないわい!

というわけで、ド派手な接待かましたナゴヤ人は負けましたとさ。

ですので、鈴鹿にお越しの皆さま、
「なんや、F1やっとるからもっとでっかいとこかと思ったけど、ちっちゃいやんけ。田舎くさいのう・・・」
などという感想をお持ちになっても、どうかお手柔らかに・・・

田舎くさいからこそ、F1開催地の栄誉を勝ち取ったのでございます。

victoria007でした。