お見合いの不都合な真実

こんにちは。Victoriaです。

20代から30代にさしかかろうというころ、男関係で問題ばっかり起こしているVictoriaに業を煮やして、母が「Victoriaお見合い大作戦」という陰謀を企てたことがあって・・・

何しろ、100%骨の髄まで伊賀モンの血が流れている母のすることなので、準備万端、用意周到、同じく伊賀モンの血を受け継いだVictoriaにも看破できない方向から矢が飛んでくるもんだから、何本かは刺さっちゃいまして・・・

不本意ながらお見合いさせられそうになった経験が何度か・・・

実際、お目にかかっちゃったこともあるし、ご本人から直々のお電話がかかってきたりとか・・・

すべて、今考えるとあそこまで言わなくてもよかっただろうという、ものすごい剣幕で却下したのですが・・・

だって、お見合いよ・・・
女を口説く自信がないからって、よそのオバハンをパシリにするなんて、男としてどうよ!

それでね・・・
これは未遂に終わった事例なんですが・・・
つまり、会うとこまでは行かずに済んだっていう意味ね・・・

母が仕組んだお見合い作戦の仲人役をしてた方からある日お電話がかかってきて・・・

「こうこうこういうすばらしい人がいるから、先方に写真を送っていいか」
って言うのよ・・・

たぶん、もう送っちゃった事後承諾なんじゃないかと思うんだけどね・・・

それで、もちろんVictoriaは、
「イヤです。お見合いすること自体、イヤです」
って断ったわけよ。

それでも、
「こんな掘り出し物はないんだから、とにかく一度おためしを・・・」
って感じで、もちろん、そういうふうには言わないでもっとお上品な表現を使ってたけど、結局、そういうことでしょ?

だから、
「じゃあ、その人、一体どんな人なんですか?」
って聞いたのよ。

すばらしい、すばらしいって言うばっかりで、具体的な情報が一向に出てこなかったから・・・

そしたら、そのおばさん、何て言ったと思う?
「お医者さん」
それだけ。

つまりね・・・
お見合い市場における男の価値基準っていうのは、職業およびその職業に伴う社会的信用+経済力だってことです。

名前も、住所も、身長体重も、学歴も、趣味も、な〜んも言わないで、
「お医者さん」
の一言。
それで、女はOKするって思ってるっていう・・・

ちなみに、私の情報ですが・・・
相手側に渡ったのは「写真」のみ。
つまり、お見合い市場における女の価値基準っていうのは、何はなくとも容姿だってことです。

それでね・・・
何でこの話を今突然思い出したかっていうと、
この電話がかかってきた日ね、私が会社の登記を済ませた日だったのよ。

この日に会社作ったっていうのは、その時点では私しか知らなくて、ちっちゃな会社とはいえ、一国一城の主じゃない?
自分としては、会社と結婚したぞ!くらいの勢いで、ものすごく燃えていたわけ。

その晩はひとり晩酌で、自分の門出を祝おう・・・っていう、そういう記念すべき日だったのね・・・

それを、
「お医者さん」
の一言で、母に台無しにされてしまったという・・・

親子の因縁っていうのは、こういう人生の要所要所で幸せに水を差すものなんだって、悔し涙にくれながら、しみじみと味わったあの日・・・

だからね・・・
そんな思いをして作った会社なんだから、つぶすわけにはいかないわけよ・・・

Victoria、石にかじりついても、会社、つぶさないようがんばります!

・・・と、会社の決算書みながら誓うVictoriaでした。