ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ 続編 (6) ギリシア哲学と宇宙論
こんにちは。Victoriaです。
2011年11月13日、キャンパスプラザ京都で行われたライフネット生命保険の出口社長の講義、
今回はイオニアの自然哲学者たちのお話。
紀元前6世紀から5世紀にかけて、
現在のトルコの南に位置するイオニアで、
賢い人が群れになって現れている。
彼らが共通して抱いた疑問は、
「人間はどこから来て、どこへ行くのか?」
それは、
「何が万物の根源か?」
という問いにつながる。
人間は星のかけらで作られていると考えるなら、
最初の星はどうやって作られたのか?という疑問がわいてくるわけで、
人類最古の哲学者たちが考えていたことは、結局、
だということができる。
宇宙論といえば、
宇宙は本当にひとつなのか―最新宇宙論入門 (ブルーバックス)
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村山斉先生の「宇宙は本当にひとつなのか」は、
私も読んだけれども、
宇宙の話って、スケールが大きくて、
読んでる時は、すっごくわくわくするわりに、
実際何が書いてあったのか説明してみろって言われると、
一切、何も頭に残ってない自分にがく然としたりして、
やっぱり、これは、めちゃめちゃ賢い人にしか、
わからないんだろうなあ・・・
ギリシアでも、
賢い人たちの中でもひときわ賢い人たちが、
宇宙論を考えていた。
さて、それでは、どんな賢い人たちがどんな賢いことを考えていたのかというと、
まず、タレス。
タレスは、万物の根源は、
水
だと考えた。
人間の身体も、大半は水でできているしね・・・
星に夢中になって、
空を見上げながら夜道を歩いていたら、
足下に穴が開いているのに気づかず、
落っこちてしまい、
いっしょに歩いていた女性に、
えらくバカにされたという逸話は、
タレスね。
理系の男性の悲哀は、
ギリシアの時代から綿々と続く伝統だということがよくわかるエピソードだと思う・・・
次に、ヘラクレイトス。
ヘラクレイトスは、万物の根源は、
火
だと考えた。
「万物は流転する」
というのが、彼の基本的な考えで、
変化の象徴として考えたのが、火。
たしかに、火がないと何も始まらない気はする・・・
パッションも熱いし・・・
そして、イオニアの自然科学者といえば、この方。
ピタゴラス。
ピタゴラスは、万物の根源は、
数
にあると考えた。
ピタゴラスが発見した定理は、
ホントにたくさんあるので、
ピタゴラス様々って感じなんだけれども、
ピタゴラス音律もそのひとつ。
ピタゴラスは、鍛冶屋の音を聞いて、
整数比で音程を表すことを発見した。
なぜ、音を聞いて、それが数字に聞こえるのか、
私にはイメージがさっぱりわからないんだけれども、
そういえば、
高校時代、音大付属で音楽科にいた時、
周りにいっぱいいた天才的な友達の中に、
音を直感的に数字で理解してる人は実際にいて、
そういう人たちは、例外なく、
数学が得意だった。
音を数字に直すと言えば、
出口社長がこんなエピソードを紹介してくださったんだけど、
お香のにおいを楽しむ遊びを、
香道というんだけれども、
香道で、お香のにおいを当てるという遊びをしている時に、
どんぴしゃで正解した人がいて、
その人にどうやってわかったんですかって聞いたら、
その人は絶対音感があったので、
においを音に直して記憶したら、
わかったって言うのね。
やはり、
見える人には見える、
聞こえる人には聞こえるという世界は、
あるのね・・・
ピタゴラスは輪廻転生を信じていて、
輪廻思想はインドのものだから、
紀元前4世紀ごろに始まったとされるヘレニズムよりも前に、
すでにインドの文明がギリシアに入っていたことがわかる。
Victoriaでした。
・・・
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