ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 3 （２９） 世界初の議会と国税庁
こんにちは。Victoriaです。
2012年3月25日、キャンパスプラザ京都で行われたライフネット生命保険の出口社長の講義、
今回は１０世紀初頭のお話。
９３０年、
アルシングが創設される。
アルシングというのは、
アイスランドに世界ではじめてつくられた近代議会。
アイスランドは、
ヴァイキングによる植民活動で人口が増えてきた経緯があり、
全島共通の法律や規則はなかった。
そこで、
それぞれの定住地域ごとの代表者が集まり、
意見調整を行う機関として、
議会が創設された。
途中、
アイスランドがノルウェーやデンマークの植民地支配下にあった時を除き、
この議会は現在までそのまま継続して存在している。
ヴァイキングというのは、
非常に民主的な人たちだったらしい。
土地所有を基本とした農耕ではなく、
船に乗って大洋へ乗り出す漁民だったことから、
自由で自立的な考えをするようになったのかも・・・？
・・・
９４６年、
ブワイフ朝がバグダードに入城、
カリフより大アミールに任命される。
アミールというのは、
日本の征夷大将軍のようなもので、
軍隊の司令官・総督を意味し、
アッバース朝は名目的存在となっていく。
ブワイフ朝は、
シーア派を信仰していたが、
スンナ派と教義で争うことはなかった。
ブワイフ朝を支えたのは、
軍人たち。
しかし、カリフではないので、
部下に報酬を払うことはできない。
そこで、
手柄をたてた軍人に、
土地を割り当て、
それぞれの土地からあがる税金を徴税する権利を与えた。
これを、
軍事イクター制
という。
これは、
いわば、
自分の土地からいくらでも好きなだけ税金をとってよいよというお墨付きをつけたようなもので、
各地に小領主ができ、
イスラム帝国の分極化を招いた。
初期の頃は、
徴収する税金の限度額が決められていなかったため、
過重な税の徴収と農村の荒廃を招き、
ブワイフ朝の衰退を早めたという。
しかし、
国が徴税したお金を地方にばらまくのではなく、
それぞれの地方に徴税権をゆだねるという発想はすばらしく、
以後、
イクター制は、
イスラム世界の諸王朝で導入されていく。
・・・ということで、本日の結論 ：
Victoriaでした。
・・・
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