ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (13) 王朝の盛衰

こんにちは。Victoriaです。

2012年7月14日、京都大学百周年時計台記念館で開催された、
ライフネット生命保険の出口社長による「5000年史 Part4 11、12世紀の世界」の講義録、
今回は、「フランク人の東方侵略 その3 王朝の盛衰」。


引き続き、
十字軍遠征が始まる前のヨーロッパの状況をみております。






1016年、
クヌートがイングランドを支配し、北海帝国を建設。







クヌートはノルマン系デーン人で、
イングランド王、デンマーク王、ノルウェー王を兼ね、
「大王」と呼ばれるほどだったが、









1035年、
クヌートが41歳の若さで死ぬと、
後継者争いが勃発、
あっという間(クヌートの死後7年)に北海帝国は崩壊し、
イングランドではアングロ・サクソン系王朝が復位。







秦の始皇帝もそうだったけど、
強烈な王様はなんでも自分でこなしてしまうし、
世の中の流れの一歩も二歩も先を行ってることが多く、
世間がついていけなくて、
しかもできる男はだいたいワーカホリックなので、
早死にすることが多く、
後継者を育てるヒマなんてなかったから、
あっという間に帝国は滅びるという歴史の法則が、
ここでも繰り返されている。
(参照→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (11)始皇帝はワーカホリックだった - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (12) 中国の三大ワーカホリック - Victoriaの日記








イングランドをデーン人が治めていた期間は、
本当に短い(クヌートのイングランド王在位は、1016〜1035年のわずか19年間)にもかかわらず、
デーン人の慣習法や方言は後世にまで大きな影響を残し、
英語にはデーン人の言語からきた語彙がたくさん残っている。


・・・


1018年、
東ローマ帝国バシレイオス2世(在位976〜1025)がブルガリア帝国を滅ぼす。





バシレイオス2世は、
東ローマ帝国の最盛期に君臨した皇帝で、
ブルガリアを征服した時の残忍なやり方については、
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part3」でも詳しくみた→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 3 (33) 西暦1000年 世界で5番目に人口の多い都市は・・・? - Victoriaの日記





ブルガリア人の捕虜を、
ブルガリアに返す時、
目をつぶして返したっていうおそろしいエピソードの持ち主なんだけど、





いざ、征服した後は、
一転して寛容な政策をとったというから、
皇帝のやることというのは凡人の理解を超えている・・・





バシレイオス2世は結婚しなかったため、子どもがなく、
67歳で死去した後、
ロクな後継者がいなくて、
東ローマ帝国の全盛期は、
彼の死とともに終わりを告げた。


・・・


ドイツでは、
皇帝の家系に男の子が生まれなかったため、
ザクセン朝が断絶し、
ザリエル朝に変わる。









ザクセン朝がそもそものきっかけも、
その前のカロリング朝がやはり男の子が生まれなかったため断絶してしまったからで→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 3 (28) フランク王国の終焉 - Victoriaの日記









これは、ドイツの風土的な問題なんでしょうか?








たしか、
東南アジアのどこかの国だったと思うけど、
川の両岸で、
片方は女の子ばっかり生まれて、
反対側では男の子ばっかり生まれるっていう土地があって、

川の水のどっちかがアルカリ性で、
どっちかが酸性だからだって聞いたことあるんだけど、










ドイツの水に、
母親を女腹にしてしまう成分でも入っているのかも・・・???








・・・


スペインでは、
1035年、
イベリア半島北東部に、
アラゴン王国が設立。







アラゴン王国ができた経緯がなかなかおもしろく、







積極的な婚姻外交によってカスティーリャアラゴン、レオン、カタルーニャと北イベリアのキリスト教国家全てを支配下に収め、
「イベリア王」を名乗ったサンチョ3世 というナバラの王様がいるのだが(ナバライベリア半島北東部の王国)、






大王と呼ばれたほど優れた王様だったサンチョ3世は、
死ぬ時に息子たちに領土を分割、






そのことが原因で、
王国は急速に衰えていくんだけど、






サンチョ3世には息子が3人と庶子(いわゆる婚外子)が一人いて、
その庶子であるラミロ1世がもらったのが、
アラゴン王国







つまり、ラミロ1世は、
サンチョ3世がたくさんいる息子たちに財産分与する時に、
庶子であるお前にも国をつくってやるからやろうということで、
急きょつくられたアラゴン王国をもらったわけで、









王国っていっても、
ただの金持ちの一家の持ち物かよ?って感じがしなくもない・・・











・・・


ということで、
今回はヨーロッパで、
いろいろな王朝が滅んだり、
新しい帝国ができたりした様子を見たんだけど、








多すぎて、
とっても全部は覚えられない・・・








ただ、
ひとつだけ覚えたことは、








強い王様が死ぬと、
たいていその国は滅ぶ。








カリスマ的な創業者社長が死んじゃうと、
一気に勢いを失ってつぶれちゃう会社って多いけど、
あれと同じね・・・








Victoriaでした。


・・・

ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 バックナンバーはこちら。
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (1) 京都大学百周年時計台記念館 - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (2) 唐宋革命 - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (3) 中国でてん足が広まった理由 - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (4) お金で平和を買うODAだったせん淵の盟 - Victoriaの日記

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ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (10) セルジューク朝の内紛と十字軍の発端 - Victoriaの日記
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ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (12) 神格化されたファーティマ朝ハーキムの謎 - Victoriaの日記
生命保険




<おしらせ>

ライフネット生命保険の出口社長の著書が、
中国と韓国でも出版されたそうです→http://lockerz.com/s/229458948




「百年たっても後悔しない仕事のやり方」は、
Victoriaの日記でもご紹介させていただきました→ライフネット生命の出口社長に人生を学ぶ (3) 直球勝負の会社、百年たっても後悔しない仕事のやり方 - Victoriaの日記

百年たっても後悔しない仕事のやり方

百年たっても後悔しない仕事のやり方

「百年たっても後悔しない」というのは、
出口社長がライフネット生命をおつくりになった時のモットーで、








ライフネット生命は、
百年続く会社にしよう、
そんな気持ちでおつくりになったそうです。







中国も韓国も長い歴史のある国、
百年という長いスパンで物事を考えるのに慣れているお国柄なので、
翻訳の第一号に選ばれたんでしょうか・・・?






出口社長、
おめでとうございます。






これからも、
折に触れて読み返したいと思います。








Victoriaでした。