ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (19) ヨーロッパ最古の大学創設

こんにちは。Victoriaです。

2012年7月14日、京都大学百周年時計台記念館で開催された、
ライフネット生命保険の出口社長による「5000年史 Part4 11、12世紀の世界」の講義録、
今回は、「十字軍結成前夜 ヨーロッパ最古の大学創設」。






1085〜86年、
ノルマン・コンクエストイングランド征服したウイリアム1世が、
ドゥームズデイ・ブックという検地台帳を作ったことは前回見た通り→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (16) ノルマン・コンクエスト - Victoriaの日記







ドゥームズデイ・ブックによると、
当時、180人いたイングランドの領主のうち、
アングロ・サクソン系はわずか6%、
残りの94%はフランスから来たノルマン人でしめられていた。










イリアム1世が、
反乱諸侯から領土を取り上げ、
それをほうびとして臣下に分け与えるという政策をとった結果で、







なるほど、
戦争に負けるというのはこういうことなのかと納得。








領主は土地を取り上げられ、
人民はある日突然ボスが外国人になるっていうことで、







現代でいえば、
企業買収で、
ある日突然社長が外国人になるようなものかしらね・・・







・・・


1088年、
ボローニャ大学創設。









世界最古の大学といわれるのは、
ボローニャ大学パリ大学、オックスフォード大学だけど、
このうち、
パリ大学ができたのは、
1150〜70年頃。









オックスフォード大学は、
創設年は不明だが、
1096年には講義が行われていたとされる。










オックスフォード大学と並ぶイギリスの有名大学ケンブリッジ大学は、
オックスフォード大学が不祥事のため一時閉鎖になったことがあり、
1209年に学生が強姦罪で告発されて殺されたという血なまぐさい事件のせいなんだけど、
その時にオックスフォード大学から逃げてきた、
いわゆる「アンチオックスフォード」の教授達が作ったのが起源なので、
どちらもよく似た大学であるにもかかわらず、
何かと対抗意識を燃やし、
うちはあいつらとは違うんだ的なことを言いたがることが多い。







東大 VS 京大 みたいなものですね・・・






ちなみに、
オックスフォード大学は盤石な経済基盤を持っているんだけど、
その証拠に、
オックスフォードからロンドンまでずーっとオックスフォード大学の所有地のみを通って行くことができるんだとか・・・









広大な荘園を今でも持っているってことなんだけど、
一方、
教育機関であるため、
大学できてから税金って納めたことないらしく、
政府の関係者、
もちろん歴代首相に卒業生がわらわらといることだし、
政治力も並大抵なものではないらしい・・・












伝統の力ってすごいね・・・









・・・


1091年、
ムラービト朝のユースフがスペイン征服(ユースフについてはこちら→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (9) ムラービト朝 - Victoriaの日記)。








また、
イタリアでは、
ノルマン人の傭兵だったロベール、ルッジェーロ兄弟が、
シチリア征服。







ノルマン人というのは、
政争に強い人たちで、









フランスに攻め入ってきたノルマン人に、
これ以上暴れないで下さいというしるしにノルマンディーをあげたところ、
その王様が海を渡ってイングランドへ行き、
あっという間に征服しちゃったっていうのがノルマン・コンクエスト









ということで、
フランスに続いてイングランドを手に入れたノルマン人は、
その勢いにのって、
南イタリアも手中におさめてしまったというわけである。











シチリアというのは、
もともと、ローマ人、アラブ人、ギリシア人、ユダヤ人がいたところで、
そこにノルマン人が入っていき、
他民族を融合した他民族王国である、シチリア・ノルマン王国を作った。









東ローマ帝国の皇帝との争いで優位に立ちたいローマ教皇側は、
戦争に強いノルマン人をてなずけるために正式に王位を与えるというエサをばらまいており、









叙任権問題でハインリヒ4世がグレゴリウス7世を包囲した時、
教皇の救出に呼ばれたのもロベールである。(叙任権問題はこちら→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (17) カノッサの屈辱 - Victoriaの日記










ロベールの息子に、
第一回十字軍で活躍したボエモン1世がいる。









15世紀に、
神聖ローマ皇帝でありスペイン王であるカール5世が出たが、
彼もロベールの子孫。










・・・ということで、本日の結論 :






強い男のDNAはやっぱり強い。







1096年の第一回十字軍結成は、
もうまもなく・・・







Victoriaでした。



・・・
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 バックナンバーはこちら。
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (1) 京都大学百周年時計台記念館 - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (2) 唐宋革命 - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (3) 中国でてん足が広まった理由 - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (4) お金で平和を買うODAだったせん淵の盟 - Victoriaの日記
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ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (12) 神格化されたファーティマ朝ハーキムの謎 - Victoriaの日記
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ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (16) ノルマン・コンクエスト - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (17) カノッサの屈辱 - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (18) トレド翻訳学派 - Victoriaの日記



ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ バックナンバーはこちら。
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (20)総集編 - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ 続編 (25) 総集編 AD元年〜500年の世界 - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 3 (34) 総集編 - Victoriaの日記
ライフネット生命 会社訪問記 - Victoriaの日記
生命保険






<あとがき>

この記事を書いている間、
突然記事がとぶ事件が頻発し、
3回くらい通して書くハメになったため、
最後にはメモを見ずにすらすら書けるという境地に達しました。








十字軍のたたりだろうか・・・???