ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 5 (64) タイ史上最高の王 ラーマカムヘン大王
こんにちは。Victoriaです。
2012/12/02 京都大学百周年時計台記念館で開催された、
「ライフネット生命保険の出口社長に歴史を学ぶ 13世紀の世界」講義録のまとめ、
今回は、「タイ史上最高の王 ラーマカムヘン大王」
13世紀半ば、
タイ北部に、
タイ族最初の王朝「スコータイ朝」が成立したことは、
すでに見たとおり→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 5 (28) スコータイ朝 - Victoriaの日記
山川出版社「世界史用語集」によると、
- 作者: 全国歴史教育研究協議会
- 出版社/メーカー: 山川出版社
- 発売日: 2008/02
- メディア: 単行本
- 購入: 10人 クリック: 50回
- この商品を含むブログ (44件) を見る
おおっ!
それは知らなかった。
タイ族の人たちは、
モンゴルに追われて雲南から南下してきた。
う〜ん、
こんなところにも、
モンゴルの影響が・・・
おそるべし!
「ほほえみの国」と言われるタイの人たちにも、
こんな歴史があったんですね・・・
それで、
王朝が開かれると、
だいたい3代目くらいにとても賢い王様が出て、
その後の王朝の運命を決めるともいえる、
システム作り(=国作り)をするものなんだけど、
スコータイ朝でも、
3代目に、
タイ史上最高の王の誉れ高い「ラームカムヘン大王」登場。
山川出版社「世界史用語集」によると、
ラームカムヘン王 : スコータイ朝第3代の王(在位1275〜99/もしくは1317頃)。最盛期の王で、勢力圏をマレー半島にまで拡大し、上座部仏教を取り入れて国教とし、タイ文字を制作した。
タイ文字っていうのは、
丸っこい記号みたいなのがいっぱいついてる文字で、
例えばこんな感じ。
ฐ ฑ ฒ ณ ด ต ถ ท ธ น บ ป ผ ฝ ภ ม ย ร ฤ ล ฦ ว ศ ษ ส ห ฬ อ ฮ ฯ
タイ語って、
音を聞いてると、
パックンポックン!!!
てな感じで、
やたら「パピプペポ」が多いんだけど、
文字もそんな感じ。
う〜ん、
これもおもしろそうだ・・・
いつか、
ぜひ、しゃべってみたい・・・
ちょっと調べてみたところ、
タイ語は中国語と同じように、
声調で音を区別する言語らしく、
声調というのは、
例えば、
同じ「アー」でも、
「ああ?」
と後ろを上げ気味にしゃべるのと、
「あ〜あ」
と最後をため息つくように下げるのとで、
全然ちがうという風に、
理解すればいいと思います。
それで、
王様が、
わざわざ自分の国のオリジナルの文字を作ろうっていうんだから、
きっとその文字を使ってどうしても書きたいものがあったんだろうと思ったんだけど、
ラーマカムヘン大王の場合、
それは、
経典。
その証拠に、
タイ文字は、
経典言語であるサンスクリット語に対応しているそうです。
・・・
ラーマカムヘン大王は、
戦争が得意で、
近隣を次々と攻め取ってしまい、
スコータイ朝を、
単なる地方の一政権から、
広大な領域を支配する大国に成長させた立役者で、
ラームカムヘン大王自身が熱心な信者であったので、
国をあげて仏教を保護し、
上座部仏教が東南アジア一帯に浸透。
ラームカムヘン大王は、
「父」と呼ばれて慕われ、
実際に人民に対して父親のようにふるまったらしいんだけど、
タイの人って、
今でも国王に対する信頼が篤い国民でしょ?
ここらへんに、
そのルーツがあるのかしらね・・・???
気になる元朝(=モンゴル)との関係ですが、
ラームカムヘンの治世に、
元と外交関係を結び、
お互いに使節団を送り合っており、
1300年に元朝に派遣された使節団は、
中国から多数の陶工を連れ帰り、
彼らが陶器の製造を始め、
それが輸出されて安土桃山時代には、
日本にももたらされたとのこと。
・・・ということで、本日の結論 :
13世紀の世界では、
戦争に強くない男はお呼びでないようで・・・
Victoriaでした。
・・・
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ バックナンバーはこちら。
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part5 まとめ - Victoriaの日記