ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 5 (69) クビライが残したもの

こんにちは。Victoriaです。

2012/12/02 京都大学百周年時計台記念館で開催された、
ライフネット生命保険の出口社長に歴史を学ぶ 13世紀の世界」講義録のまとめ、
今回は「クビライが残したもの」






1294年、
80歳でクビライ没。







暗殺でもなく、
戦死でもなく、
普通に宮城の中でお亡くなりになったらしく、









大往生といっていいのではないでしょうか?









何も、
思い残すことはなかったんじゃないかと、
勝手に想像するわけですが、












だって、
いっぱい遺伝子ばらまいたんだし・・・










男の幸せとは何か、
迷ったらクビライを見よって感じ・・・











・・・


クビライは第5代皇帝で、
それまで皇帝職はクリルタイが開かれて、
合議で決められていたんだけれども、
モンゴル帝国独特の用語などについてはこちらを参照ください→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 5 モンゴル帝国の歴史を読み解くための用語集 - Victoriaの日記









以降、
世襲制になり、
クビライの子孫が順番に皇帝になることは、
すでに見たとおり→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 5 (63) 会場からの質問「クビライ以後のモンゴルは世襲制になって、リーダーシップに問題はなかったのでしょうか?」 - Victoriaの日記










クビライの帝国経営(?)方針は、









経済優先。











なので、
世界中から企業家たちがわらわらと集まり、










仕事がない人には仕事を与えるのが国家経営のかなめ









というモットーのもと、
数々の公共事業に、
できる人間をどんどん起用、











例えば、
大都建設には、
郭守敬という、
暦を作ったことで有名な天文学者や、
航海の専門家であるアラブ人をばってきしたりしている。









ただ、
そうすると、
はじき出されてしまう人も当然いるわけで、










南宋時代の大臣たち。










宋は科挙を通った秀才クンたちが、
公務員になるのが人生の王道だったから、











家族の命運を一手に背負って、
お勉強にまい進していた秀才たちが、
多数失業、










孫子の代まで続く、
うらみを抱く。










彼らの怨念が、
王朝が変わって元→明になり、
やったぜベイビー!とばかりに、
元の悪口を国家事業として書き立てて、












それが後世に残り、











モンゴル=野蛮











というイメージが定着。










だけど、
中国の文化を後世に残したのは、
クビライはじめモンゴル人のおかげなわけで、












歴史って、
むごいよね・・・











・・・



こんなに勢いのあったモンゴルが、
なぜ滅んでしまったかというと、







気候変動+疫病。













1310年頃が、
グローバリゼーションのピークで、
モンゴルが一番輝いていた時代、












その後、
急速に、
ユーラシア大陸の気候が悪化し、
モンゴルは弱体化、










そこへ、
疫病が襲った。











モンゴル時代というのは、
普通の市民が世界旅行ができた時代なので、












病原菌も世界中、
人にくっついて伝播、










だいたい、
それまでは、
中国・インド・ヨーロッパと、
大きくわけて3つの抗体があって、
それらが、
混じり合うことはなかったんだけど、











モンゴルがあちこち移動するから、
それらが拡散し、










新しい病原菌が入って来ても、
体力があれば抵抗力もあるんだけど、
気候悪化とともに、
食糧事情が悪くなり、
体力低下してるところに、
中国発のタチの悪い病原菌がヨーロッパへ・・・










ペスト。











これはおそらく、
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶの次の講義のお題になると思うけど、










地球上の人口が半減するほどのインパクトがあって、
モンゴルも瓦解、










この、
おそるべきペスト菌にもめげず、
生き残った人たちというのは、
とんでもない強い抗体を体内に持つようになり、











時代が変わって、
そういうたくましいヨーロッパ人たちが、
コロンブスの新大陸発見後、
続々とアメリカへ渡っていって、










ついでに病原菌もばらまいちゃったもんだから、











アメリカ大陸の原住民がのきなみ疫病で死ぬ大惨事に・・・















・・・ということで、本日の結論 :










クビライが残したものは、
とても一言ではいえないが、
グローバリゼーションで起こるべきことのほとんどは、
13世紀に起こっていたと考えていいんじゃないかと思います。









Victoriaでした。



・・・


ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ バックナンバーはこちら。
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part5 まとめ - Victoriaの日記




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