ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 5 (71) 杉山正明「遊牧民から見た世界史」

こんにちは。Victoriaです。

2012/12/02 京都大学百周年時計台記念館で開催された、
ライフネット生命保険の出口社長に歴史を学ぶ 13世紀の世界」講義録のまとめ、
今回は、
出口社長おすすめの本、
杉山正明遊牧民から見た世界史」を読んだ感想を少し。








講義の中で、
「何かおすすめの本はありますか」
との会場からの質問に対し、










杉山正明のものなら何でもいいですよ」










とのお答えだったので、
早速この4冊を買い求めたVictoria・・・

「クビライの挑戦」「モンゴル帝国の興亡 上・下」は、
比較的サクサクと読めたんだけど、
遊牧民から見た世界史」だけ最後まで残ってしまって、









ようやく、
今日読了。









遅れたのには、
それだけの理由があって、









難解で読みにくかった・・・










タイトルにもある通り、
遊牧民について語った本なので、










モンゴルが出てくるのは、
最後の章で、
どちらかというと、
モンゴルが出てくるまでの遊牧民の歴史を追ったものだと言ってよく、










学生のころ、
世界史といえば、










ヨーロッパ史+中国史










の二本立てで習ってきた身としては、
知らない地名や民族名がざっくざくと出てきて、
つらかったです。











遊牧民の方たちというのは、
神出鬼没、
国境なんて概念がない時代に、
なおさら「なわばり」意識すら超越して、
あちこち移動してしまう人たちなわけだから、










今、
どこらへんの話なんだろ?











っていうのを追うだけで一苦労で、










途中で気がついて、
地図帳と資料集広げながら読み出して、
ようやく理解できたんだけど、

山川世界史総合図録

山川世界史総合図録












やっぱり、
こういうダイナミックにあちこち動く人たちの話を、
文章の力だけで読むというのは限界があり、
できたら、
DVDの動画かなんかで見たいくらいでした。












本書で杉山正明先生がおっしゃっていることは、
まさにこういう状態のことで、









ヨーロッパや中国視点の歴史を「正しい歴史」だと思って、
遊牧民を「辺境の民」扱いするのは、
間違ってるんじゃないか?











というのを、
力説しておられます。











あと、
読み終わってから気づいたんだけど、
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ」シリーズ、
もうPart5なんですが、










最初から、
この本読んでいれば、
出口社長の講義が、
もっとよくわかっただろうになあ・・・ということ。











出口社長は、
この講義の最初から、
遊牧民の歴史を大きな柱としてお話になっていて、
そこが私は弱いものですから、
なかなか頭にはいらなかったんですけど、











この本を読んで、
初めて、
全体の流れがわかりました。











予習って大事・・・










・・・

前回のこの記事に対して→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 5 (70) モンゴルとアメリカの共通点 - Victoriaの日記













>>米国はローマ帝国とも似ていますよね。<<


>>軍事的には弱いけれど経済的に繁栄した点で、日本は南宋に似ていると堺屋太一氏が指摘していました。今回、victoriaさんのブログを拝見して、ポテンシャルはあるのに、リーダーシップの欠如で、破綻しつつある日本は、南宋に似ていると再認識しました。<<


というメッセージいただきまして、








ToshiKさま、
ありがとうございます。










そうなんですか・・・
堺屋太一氏がそんなことおっしゃってたんですね、
知りませんでした、
もっと勉強したいと励みになります。











それで、
遊牧民から見た世界史」の中で、
杉山正明氏は、
アメリカとモンゴルの共通点について、
もっと踏み込んだ表現をなさってます。










いわく、









クビライのモンゴル帝国は、
軍事超大国であって、
経済超大国であり、
かつ、
超大型の通商立国。







クビライの世界戦略を支えたムスリム商業勢力の「オルトク」は、
国家事業を「請負」のかたちで引き受けた、
経営コンサルタント








モンゴル軍は、
オルトクの商行為と旅程の安全のため、
広域にわたる安全保障を与えた。









世界史って、
ほとんどが、
戦争の歴史みたいなものだけど、








軍事力が、
国力の基本であるという事実を、
もっと謙虚に受け止めたほうがいいかも、と、
モンゴルの歴史を勉強して、
思いました。











Victoriaでした。


・・・


ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ バックナンバーはこちら。
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part5 まとめ - Victoriaの日記


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