Victoria in 京都 ホテル長楽館 滞在記  (19) 明治のたばこ王 村井吉兵衛と長楽館

こんにちは。Victoriaです。

さて、
ライトアップされた京都の夜景を、
たっぷり楽しんだVictoria・・・




しかし、
今回の旅行の一番の目玉は、





ホテル長楽館。




偶然、みつけてピーンと来て、
さっさと予約いれてから、
どんなところだろ?と調べてみたところ、





京都市指定有形文化財に指定された大変由緒ある建物であることが判明。





なので、
事前にホテルに電話して、
ガイド付きで館内案内してもらえないかと頼んでみたところ、
こころよく引き受けていただきました。






館内ツアー開始時刻は、







朝7時。







ひえ〜!!!
早起きだよぉ!!!!!






幸い、
ワインで二日酔いになったことはないので、
起きられるだろうとタカをくくって、
目覚ましもかけず、





ただ、
部屋が暗いと寝坊しちゃうから、
カーテン全開で就寝。






日の出とともに明るい日が差して、
早起き成功。







旅先で、
朝、寝坊したらまずい時は、
カーテン閉めずに寝る、






これに限ります。







・・・


さて、
それで、
ホテル長楽館なんですが、







1909年竣工なので、
築100年超の由緒ある建物、





ただ、
京都で、
これくらいの古さの建物は、
全然珍しくないはずで、







長楽館が希有なのは、







贅を尽くした洋館であること。






各部屋が、
それぞれ、
違った様式の装飾が施され、
家具・調度品類も含めて、
ガラス張りの展示だなに飾られてもいいものばかりなのに、
今なお、
現役バリバリで、
利用されているところがすごいところで、







建築とか、
美術品などに興味のある方には、
ホント、
ワクワクする空間。







例えば、
カフェはこんな感じ。

カフェというより、
どこかのお宅におよばれしたって感じでしょ?







それもそのはず、







ここは、
竣工当時、






英皇太子ウェールズ殿下、
米副大統領フェアーバンクス、
米財閥ロックフェラー、
西園寺公望
山県有朋
大隈重信などなど、
VIP中のVIPが滞在したことで知られ、
「京都の迎賓館」として、
華やかな社交が繰り広げられた場所。






窓にはステンドグラスがはめこまれていたり、








シャンデリアも、
一つ一つ、
部屋によって、
違った様式のものが選ばれていて、






説明聞いても、
はっきり言って違いがよくわかんなかったです・・・








それで、
なぜ、
明治の時代に、
このようなぜいたくな洋館を建てることができたのか、
調べてみたところ、






日露戦争まで歴史がさかのぼることが判明。







そういえば、
日露戦争の戦費調達のために、
塩が専売制になったということを、
つい最近知ったばかりだったんだけど→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 5 (53) なぜ塩はもうかったのか - Victoriaの日記








同じ時期に、
たばこも政府の専売品になっていたんですね。








それで、
たばこ専売と長楽館が、
どう結びつくのかってことですが、








長楽館を建てた村井吉兵衛という人は、
明治のたばこ王と呼ばれ、
たばこで財を成した事業家で、








子どもの頃、
養子に出されて煙草の行商を始め、
どんどん頭角を現していって、
ついに、
煙草の生産日本一を誇る大企業にまで育て上げたのが、








明治37年、
日露戦争の戦費調達に困った政府が、
煙草を国家専売制にすることを決め、
村井吉兵衛が生涯かけて築き上げたたばこ王国が、
政府に召し上げられた。







と聞けば、
かわいそうな感じだけれども、
ちゃんと政府から補償金を受け取っており、








それを元手に、
村井銀行、
東洋印刷、
日本石鹸、
村井カタン糸などなどの事業を興し、








さらに、
京都に、
村井の別邸として、
長楽館を建築、







政府に海外からお客さんがあると、
京都長楽館に招待してもてなし、
いわば、
国にかわって要人を接待する、
迎賓館のような役割を担うようになっていった。








壁には、
当時をしのぶ写真が、
さりげなく飾られています。









う〜ん、
京都って奥が深いね・・・







Victoriaでした。