Victoria in 京都 ホテル長楽館 滞在記  (20) 明治のたばこ王対決 村井吉兵衛 VS 岩谷松平

こんにちは。Victoriaです。

さて、
早朝7時から、
ホテルの係の人をたたき起こし(たたき起こされ?)、
長楽館ツアーを敢行中のVictoria・・・





各部屋には、
それぞれ、
重々しい名前がつけられております。






1F

  • 迎賓の間(アフタヌーンティー専用スペース)
  • 球戯の間(カフェ)
  • 書斎の間(カフェ)
  • 食堂の間(フレンチレストラン。昨夜、Victoriaがフルコースをいただいたところです)
  • サンルーム(カフェ)

2F

  • 喫煙の間(たばこ王ですからね、喫煙スペース必要。現在も喫煙室として使用)
  • 美術の間(カフェ)
  • 鳳凰の間(カフェ)
  • バルコニー(カフェ)
  • 接遇の間(カフェ)
  • 貴婦人の間(カフェ)

3F

  • 長楽庵(茶室。普段は非公開スペース)
  • 御成の間(書院造で、金粉をあしらうなどした豪華絢爛な和室)




このように、
3Fの和室スペースのみ、
普段は非公開になっていますが、
あとはすべて、
カフェとして活用されているので、






お好みの部屋があれば、
あらかじめ、
指定して予約なさってもいいかもしれません。







それで、
最初にまとめて、
部屋の名前を全部出したのには理由があって、







写真見ても、
どれがどの部屋だかよくわかんないので、
まとめて載せちゃお♪と思ったので・・・








ということで、
見た順番に写真載せていきます。







実は、
部屋には、
長楽館に関係したTV番組を録画したDVDがあって、
予習だと思って、
夜に見たんだけど、





NHK人間大学で放送された「明治のたばこ王対決 村井吉兵衛 VS 岩谷松平」
というのが、
大変興味深かったのでご紹介。






ちなみに、
タイトルはもっと別の言葉だったんだけど、
メモらなかったんで忘れた。






内容も、
ワイン飲みながら見たんで、
詳細は忘れたけども、





要点を言うと、







村井吉兵衛は、
岩谷松平とのバトルを制して、
明治のたばこ王の座を奪った男。

村井吉兵衛は、
明治24年、
サンライス」という銘柄のたばこを発売、
その後、
「ヒーロー」が大ヒットし、
年間生産量日本一になったんだけど、

実はライバルがいて、







岩谷松平。







岩谷松平は、
「天狗」ブランドで、
真っ赤な服を着て銀座を練り歩くなど、
派手な宣伝を繰り広げ、
絶大な売り上げを誇っていた。

一方の村井吉兵衛は、
アメリカ仕込みのハイカラ路線で、
白を基調とした洗練されたデザインで、
見事、
宣伝合戦を制して日本一になったわけだけど、

あ、ちなみにこの写真の揮毫は、
伊藤博文様じきじきにお書きになったもので、
長楽館という名前は、
伊藤博文様が命名なさったとのことです。







由緒ある建物は、
誕生からして違いますね・・・







それで、
二人のたばこ王のその後なんですが、







たばこが政府専売品になった時、







村井吉兵衛は、
政府にうまく根回ししたので、
たしか、
1000万円の補償金を手にしたんだけど、







岩谷松平のほうは、
政府にコネがなく、
たった30万しかもらわなかったそうです。







会社の規模は、
そんなに違わなかったのに、です。







それで、
1000万を手にした村井は、
数々の事業に手を染め、
それでも使い切らなかったからか、
長楽館まで建てる余裕があったのに、







岩谷のほうは、
会社を召し上げられてからは不遇で、
隠居してしまったそうで、







人の一生って、
わかんないわね・・・








それで、
さきほどからご覧いただいている、
豪華絢爛な和室ですが、








当時、
村井のような身分で、
このような部屋を作ることは許されなかったわけだけど、








なんと、
村井吉兵衛どの、







一番目の奥さまを亡くされて、
二番目の奥さまとして、
皇室のお姫様を迎え入れております。








そのお姫様が、







ちゃんとしたお部屋じゃなきゃヤダ!








とだだをこねられたので、
お上からお許しが出たのだとか・・・








いろいろと、
示唆に富むエピソードではあります・・・








一方の岩谷松平さまですが、
事業には失敗したかたちになったけれども、
私生活は実はめちゃめちゃ充実しており、







自邸内に正妻+愛人20数人を囲い、
うまれた子ども、
総勢53人。








おおっ!
明治の日本に、
チンギスハンのような男がいた!!!








現在、
地球上に、
チンギスハンのDNAを引き継ぐ人間が、
1600万人いると言われておりますが→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 5 (25) モンゴル帝国第2代皇帝ウゲデイ(=オゴデイ、あるいはオゴタイとも読む) - Victoriaの日記







岩谷さまも、
華麗なる子孫を残しており、
作家の安部譲二さまもその一人。








NHK人間大学の番組にも、
安部譲二さまみずから出演なさってます。







なんか、
こういう話を聞くと、







日露戦争さえなかったら、
日本はもっと違う道を歩んでいたのでは?








と思ってしまう・・・









Victoriaでした。