ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 6 (29) 1321年 ダンテ「神曲」と、1325〜1354年 イブン・バットゥータの大旅行

こんにちは。Victoriaです。

2013/04/14(日)、京都大学百周年時計台記念館で開催された、
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part6 14世紀の世界」講義録のまとめ、
今回は「1325〜1354年 イブン・バットゥータの大旅行」。



さて、
前回は、
1315年、
スイス3州が、
ハプスブルグ軍を大破し、
事実上の独立を遂げたところまで見ましたが、





このころから、
ユーラシアは大雨に見舞われ、
1321年まで続いたそうで、





6年間大雨?





農業に、
甚大な被害が出たんでしょうか・・・???





そういえば、
ペスト大流行が1348年なので、





14世紀前半は、
世界的に異常気象で、
病気が流行しやすい環境に、
なりつつあったのかもしれません。





・・・


1321年、
ダンテ没。





ダンテといえば、
神曲」。

神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)

神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)






はい、
名前は知ってますが、
読んでません。






むずかしそう・・・という人のためには、
マンガ版が。

神曲 (まんがで読破)

神曲 (まんがで読破)





今回、
あらすじだけでもと思って調べてみたところ、
恋物語だったのね・・・






冒頭文(以下、引用)



>> 人生の道の半ばで
  正道を踏みはずした私が
  目をさましたときは暗い森の中にいた。
  その苛烈で荒涼とした峻厳な森が
  いかなるものであったか、口にするのも辛い、
  思いかえしただけでもぞっとする・・・<<





途中は、
こんな感じ。





>>愛は、
優しい心にはたちまち燃えあがるものですが、
彼も私の美しい肢体(からだ)ゆえに愛の擒(とりこ)となりました。
その身をなきものにされた仕打ち、
私いまも口惜しゅうございます。
愛された以上愛し返すのが愛の定め、
彼が好きでもう我慢のできぬほど愛は私をとらえ・・・<<







いやいやいやいや、
これは、
愛の最も古典的な葛藤、






精神と肉体の乖離による苦しみ






じゃないですか!






う〜ん、
そうだったのか・・・






そんな、
濃〜い内容だということも知らされずに、
今も、
全国の高校生は、
「ダンテ=神曲」を、
一問一答集で覚えさせられているというわけだな・・・






・・・


話変わって、





1325年、
イブン・バットゥータの大旅行というのが始まります。






山川出版社世界史用語集によると、

世界史B用語集 改訂版

世界史B用語集 改訂版






イブン・バットゥータ : 1304〜68/69あるいは77 モロッコ出身。イスラーム教徒の旅行家。1325年メッカ巡礼に出発し、西アジア中央アジア・インド・スマトラ・中国を旅し、49年に帰国した。その後イベリア半島からサハラ以南まで旅行した。旅行記「三大陸周遊記」を口述した。






「三大陸周遊記」 : イブン・バットゥータが口述した旅行記。1356年に完成し、14世紀前半のイスラーム世界に関する重要史料とされている。







マルコ・ポーロが、
1254〜1324。
「東方見聞録」が書かれたのが1299年頃なので、
ちょっとだけ、
イブン・バットゥータの方が後輩って感じ。






マルコ・ポーロもそうですが、
この時代、
たくさんの旅行家がユーラシア大陸を横断し、
旅行記を残すことができた、
最大の貢献者は、







モンゴル。






モンゴルが、
世界中に物流の道を張り巡らせ、
また、
強大な警察力をもって、
山賊・海賊を押さえ込んでいてくれたおかげで、
一般市民=商人が、
自由に行き来することができ、






中には、
記憶力にすぐれ、
かつ、
オモローなネタを仕入れる才能に満ちあふれた人もいたので、
こうやって、
後世の私たちが、
今読んでも楽しむことができる「旅行記」が、
残されたというわけです。







ググってみたら、
amazonで売ってた。

これが比較的、
読みやすいとのレビューが・・・







こっちは本格的っぽい。

大旅行記〈1〉 (東洋文庫)

大旅行記〈1〉 (東洋文庫)







この時代にブログがあれば、
ライブで旅行記が読めたのにね・・・






Victoriaでした。