オランダと大麻(2)

こんばんは。victoria007です。

昨日ご紹介した記事の続き・・・というより、ちょっと前に出ていた記事なのですが・・・
http://www.asahi.com/international/update/0501/OSK201005010019.html

日本の若者がオランダへ大麻を買いに出かけているというお話。
少し引用させていただくと、

>> 「ベンキョーシマッセ」。鉄製のドアを開けると、男性店員が片言の日本語で話しかけてきた。メニューには約30品種の大麻種子が並ぶ。価格はどれも10粒45ユーロ(約6千円)。

 オランダ・アムステルダム中央駅近くにある大麻種子を販売するシードバンク。

 店員によると、日本人客は20代の男性が多く、1人50粒程度買っていくという。日本語のカタログには、育て方や効能が写真入りで書かれている。「音と光に敏感になる」「甘草のような味わい」「害虫に強く初心者向き」……。よく読むと「商品はすべて観賞用」との注意書きも。<<


 >>大麻種子には葉や花にある陶酔成分がない。日本では七味唐辛子や和菓子などの食材にも使われており、所持や売買は違法ではない。しかし発芽すると栽培と見なされ、大麻取締法違反となる。輸入には加熱処理が必要で、非加熱で輸入すれば関税法違反だ。ただ、税関で見つかっても、所有権を放棄すれば罪に問われないことが多い。

 芸能人、会社員、主婦、中高生……。大麻取締法違反の検挙者はこの10年で急増している。中でも大麻を栽培して検挙される人が急増している。インターネットには大麻種子を販売するサイトがあふれ、その気になれば誰でも手に入れることができる。取り締まり当局がその最大の「供給源」とにらむのが、大麻に寛容な政策をとるオランダだ。 <<


>>オランダ外務省によると、同国でも大麻の所持、販売、栽培は本来は違法だが、コーヒーショップは自治体の許可があれば最大500グラムの在庫が許され、客1人に約5グラムまでの販売は黙認される。そもそも吸引は違法ではない。こうした「寛容政策」が始まったのは1976年。大麻をある程度黙認することで、危険性、中毒性の高いヘロインや覚せい剤などの「ハードドラッグ」に手を出させないようにするのが狙いだ。 <<


>> 岐阜薬科大学長の勝野真吾教授(社会薬学)は「昔はまずシンナーに手を出し、次第に覚せい剤などをやるケースが多かった。今は大麻がシンナーに取って代わった」という。様々な違法薬物を経験したという男性は「最初は大麻を吸い、そのうちもっとパンチのあるやつを欲しくなった。当たり前の話」と語る。<<

オランダは大麻が合法的に手に入るということで有名で、その理由として、この記事にあるように「もっとハードなドラッグに手を出すのを防ぐため」とかって言われることが多いようで・・・

オランダ人に聞いてみたことがあります。
どうしてドラッグ合法なのか?って。

そしたらね・・・
彼、もともとすごく弁のたつ男だったのですが、ものすごく理路整然と答えてくれました。

一言で要約するならば、
「税収のため」
だというのが彼の説明。

つまりね・・・
違法だってことにしてる限り、ドラッグの売上に課税することはできない。
しかし、合法にしてしまえば、ドラッグに関わるすべての取引に課税することができるので、国にとっては莫大な収入になるのだ、というのです。

ドラッグが、この地球上で生産され続けている限り、その流通をとめることは出来ない。
ならば、あるものはあるものとして認めて、正統な取引に格上げすることで、税収をあげることができれば、そのお金を回して社会をよりよくできるではないか。

彼から、徹底した合理主義とはどういうものかということを、私は学びました。

オランダは、本音と建て前がズレまくっているアメリカの何歩も先を行ってる気が・・・

それでね・・・
話は変わるけど、記事の最後に「昔はまずシンナーだった」って書いてあるでしょ?

私は、中学卒業と同時に家を出され、ある全寮制の高校にむりやり入れられたのですが、同室の先輩が、ある晩、門限後にこっそり寮を抜け出して朝まで帰って来ないことがあったのよ・・・

夕方学校から帰ってきたら、先輩の荷物は、お父さんが全部持って帰った後だった。

あの先輩ね、夜中にシンナー吸ってヘロヘロになってるところを警察に補導されて、そのまんま退学処分になってどっか行っちゃったんだって。

後から知ったんだけど、かなりの常習犯だったみたい。

その先輩と半年、布団並べて寝てました・・・
先輩後輩の規律にきびしい寮で、ちょっと先輩と目を合わせただけで、
「お前、何ガンつけとんじゃあ!ちょっと顔貸さんかあ!」
って引っぱられて板間に正座させられ、ボコボコにされることはしょっちゅうで、ほんとに根性たたき直されたvictoria007でしたが、部屋に居るときはやさしい先輩で、この事件が起こる少し前にも、実家から送ってきたというおもちを夜中にこっそり焼いて、部屋のみんなで(四人部屋だったのね)砂糖醤油つけて食べたりなんかしていた矢先でしたので、ショックでした。

この学校の生徒指導の方針はただ一つ、
「警察のお世話になるな!」

先生達の最大のお仕事は、補導された生徒を警察にひきとりに行くこと。生徒同士のけんかで、相手をなぐったら当たり所が悪くて殺してしまったなんて話はしょっちゅうでした。

だから、生徒の非行防止のために運動に力をいれていて、サッカーは今でも全国大会に時々出るし、甲子園にも時々出ています。たしか、スポーツ専攻のクラスがあったはず・・・

victoria007はそんな高校の芸術コースで一日中が部活みたいな生活を送っていたわけですが、高校3年間で学んだことは、ただひとつ : ケンカのやり方

なので、今でもケンカになるとネイティブの関西弁が出てしまう・・・
大阪中の、どこの高校も引き受けたがらない悪ガキどものたまり場みたいな高校だったからね・・・

だから、シンナーはこわいし、覚醒剤はもっとこわいっていうのはわかるけど、一番こわいのは暴力だと思うのね。シンナー吸ったからって、その場で死んじゃうことはないのよ。

でも、ケンカしてて、なんかのはずみで死んじゃうことはあったからね。

あの高校から、卒業生名簿を作るっていう電話があった時は、だから、すぐにピンと来た。
こんなのウソだって。オレオレ詐欺? - Victoriaの日記

塀の中に入ってしまったやつらを始め、消息不明、あるいは、潜伏中のやつらがごろごろしている学校で名簿作っても意味ないだろうって。

・・・
なんか、シンナーっていう言葉を聞いたら、久しぶりにいろんなこと思い出しちゃったわ。

あの先輩、元気かなあ・・・

victoria007でした。