仏さまになった白ねこ

おはようございます。victoria007です。

先日に引き続き、今日も幼少期のvictoria007、りさちゃんのお話です。

りさちゃんがまだ5歳の頃、いっしょに住んでいたおばあちゃんが亡くなりました。
おばあちゃんが亡くなった直後、家にどこからか白い子猫が現れ、住み着きました。
ずっとミルクをやって育てていたのですが、おばあちゃんの四十九日と同時にいなくなりました。

これは本当の話です。

では、りさちゃん日記をどうぞ。

「仏さまになった白ねこ」

あ〜あ、今日もみいちゃん、来てないや。
どうしちゃったのかなあ。
もう、ミルク、いらないのかなあ。

みいちゃんに写真見せたかったのに。
白いちっちゃなお皿に入れたミルクをぺろぺろなめてるみいちゃんを、あたしが
なでなでしてる写真。

「りさちゃんったら、写真撮るときはいっつも目つぶるか横向くかするのに、こ
の写真はめずらしくこっち向いて笑ってるわね」
ってママもほめてくれたのに。

「りさちゃん、これからおばあちゃんのお墓参りに行くから、早くいらっしゃい」

あ、ママが呼んでる。

今日はこれから、おばあちゃんの四十九日なの。

「りさちゃん、黒いお洋服、ママ出しといてあげたでしょう。あれに着替えなさ
い。」

あ〜あ、お寺に行くの、いやだなあ。
お寺に行ってる間にみいちゃんが来るかもしれないのに。

「すみません。遅くなって。うちのりさが子猫が来ないってぐずるものですから。
いーえ、飼ってるんじゃないんですよ。母が亡くなった日からうちに住み着いた
猫なんです。主人と、もしかしたらこれは母の生まれ変わりじゃないかって話し
てたんですよ。だから追い出すわけにいかなくって。それをりさがかわいがって
毎日ミルクをやってくれって。おばあちゃんがいなくなってさみしいんでしょう
ね。ええ、ですから、ちょっと遅れますけど。じゃ、後ほど」

「さあ、りさちゃん、行くわよ。おばあちゃんと最後のお別れなんだから、ぐず
らないでちょうだい。みいちゃんはね、きっとおばあちゃんの生まれ変わりよ。
今日は四十九日だから、おばあちゃんは仏様になってあの世へ行くのよ。だから
みいちゃんともお別れしましょうね。」

ミャー。

あ、みいちゃんだ。
みいちゃん、どこ?
みいちゃん、行かないで。
あたしもネコになる。
あたしも連れてって。

みいちゃーん。

ミャー。


・・・
victoria007でした。