自治体事業仕分け 傍聴レポート 自治会編
おはようございます。victoria007です。
さて、自治体の事業仕分けの傍聴に行って、
自治体事業仕分け 傍聴レポート 消防編 - Victoriaの日記
自治体事業仕分け 傍聴レポート 任意団体編 - Victoriaの日記
これら2事業が仕分けられるところを目の当たりにしたvictoria007。
もっとおもしろいネタはないかと、部屋を移動してみました。
こちらでは、別の仕分けチームによる仕分けが行われていました。
今回仕分けの対象になっているのは、<広報広聴補助業務等委託事業費>です。
1 広報広聴補助業務委託事業費とは?
この長ったらしい、いかにもコピーのセンスのないお役人がつけたとしか思われない事業・・・
何のことはない、市が月に一回発行している「市政だより」のことです。
「インフルエンザ予防接種のお知らせ」「移動図書館のおしらせ」・・・みたいな告知がのってるアレね。お正月号には、市長の「念頭のごあいさつ」がのったりする、アレです。
みなさま、アレってお読みになってます?
victoria007はほとんど資源ゴミに直行・・・
こうやって、よくよく考えてみると、市民税を払うばっかりで、あんまり市がやってるサービスとか積極的に受けて恩恵を受けた記憶が・・・ない・・・
まあ、働きざかりの30代、40代とは、このようなものなのではないでしょうか。
それで、今回問題となっているのは、その、市が発行している広報を毎月配布しているのは自治会の方々なのですが、自治会にその配布委託料として払っている委託料が「不透明だ」ということで仕分けの対象になったらしいです。
市が自治会にゼニを払って委託していたとは、知らなかったぞ・・・
2 何が問題なのか?
市から自治会への委託は「広報配ってくれ」ってことで、シンプルなんじゃないかと思うんですが、自治会さん側の言い分によると
「月に一回、それぞれのご家庭のご都合のよい時間なんかを見計らってお配りしている。それで高齢者世帯の安全確認にもなるし、住民からご意見を聞いて市にあげることもできる。これは地域に根ざした自治会だからできることで、同じことを民間に委託したら、べらぼうな委託料がかかるはず」
とのこと。
ただ、仕分け人によれば、
「ホントに配布の委託料として考えるならば、かなり割高である。結局、自治会のポケットに入っているつかみ銭なのではないか」
う〜ん、なるほどね・・・
だいたい、広報を配るかたわら、victoria007の市政に対するご意見をおうかがいに来てもらった記憶はないから、住民の意見をとりまとめているというのは、たぶん、ウソだ。
しかし、市の広報なんて、市ができた時からずっとやってきた事だろうに、それが今になって仕分けの対象になるとは、市もよくよく財政難に陥ったとみえる。
3 自治会長の演説
それで、今回、利害関係者として列席なさったのは、自治会長さん。
いや〜、下手な市議なんかよりも、ずっと迫力があった。
さすが、地元住民のいざこざなんかをうまくとりまとめ、市に対していうべきことは言うという姿勢を貫いてきただけのことはある。
「自治会という組織があってこそ、地域住民の安心・安全が確保される。それを今解体してしまって一から市のほうで組織を立ち上げるなんて、やってごらんなさい。地域はめちゃくちゃになりますぞ。われわれは、交通安全のよびかけも定期的に行っているが、これなんか、自治会だからできることで、警察にはできっこありません。今は警察もお金がありませんからね」
なんていうくだりなんか、思わずし〜んとして聞き入っちゃいました。
「自治会のお金の使い方に疑義があるなら、今ここで聞いてください。決算書お持ちしましたから」
と言って自治会長さん自ら、決算報告をされました。
うん・・・
立派な決算書だったぞ・・・
4 結論
自治会長さんの演説に圧倒された仕分け人、「不要」という人はいませんでしたが、
「委託料は純然たる委託料として、それ以外の住民のご意見を聞くとか安全確認とかいう部分と切り離して事業費としてあげるべきではないか」
という、至極まっとうな意見に落ち着きました。
やっぱりね、外部の人を入れて事業仕分けする時に、地元住民が長年培ってきた人と人とのつながりみたいなものにメスを入れるようなことをすると、返り討ちにあいますね。
仕分け人は、もっと、ホントに一部の人のみがおいしい思いをしている「埋蔵金」みたいなものを切り捨てる役に徹したほうがよいのでは?
victoria007でした。