名古屋から全国へ、影響力の拡大狙う 河村市長辞職表明

こんにちは。Victoriaです。

河村たかし市長 VS 名古屋市議会 ついに振り出しに戻り、選挙で真っ向勝負になりそうです。
http://www.asahi.com/politics/update/1127/NGY201011270001.html

>>河村たかし名古屋市長が市長辞職・再立候補表明に踏み切った。愛知県知事選と市長選のダブル選で、持論の「減税」実現について県民・市民の信を問う。行き詰まった市議会解散リコール署名の責任をとるとしているが、その本音は――。

 市民税10%減税や議員報酬の半減。「保身議会VS.庶民革命」などと訴え、市議会と激しい対立を続けてきた河村市長の視線は、すでに年明けの政治闘争に向かっている。

 「減税をはじめ一丁目一番地の政策が名古屋から愛知、日本へと飛躍する時。名古屋の皆さんにとっても千載一遇のチャンスじゃないですか」

 河村市長は26日、取り囲む報道陣に対し、愛知県知事選との同日選挙の狙いをこう説明した。「減税」を旗印にした河村氏は、名古屋から愛知県、そして日本全体に影響力を広げようとしている。

 自らが代表を務める地域政党減税日本」は、来春の名古屋市議選に定数75の半数を超す約40人の候補を擁立予定だ。愛知県知事選は来年2月6日投開票。もし支援する大村秀章衆院議員が当選すれば、愛知県議選を含む4月の統一地方選に大きな影響が及ぶことになる。

 知名度の高い「河村・大村連合」の参戦で、愛知県の民主、自民両党は大きく揺さぶられた。すでに両党は独自候補擁立を決めている。特に県連会長も務めた大村氏を河村氏に引き抜かれた自民党の動揺は大きい。

 民主党岡田克也幹事長は26日の党代議士会で河村氏の辞職表明について「全く大義のない選挙で、究極の税金の無駄遣い。怒りを禁じ得ない」と批判。「(大村氏を)有利にするためだ」と怒りをあらわにした。

 民主党出身の河村氏と自民党の大村氏。両氏の利害はなぜ一致したのか。大村氏をよく知る議員の一人は「狙いは愛知で(民主党でも自民党でもない)第三勢力をつくること。河村氏と大村氏が組んだら、破壊力は絶大だ」と話す。河村氏は大阪府橋下徹知事とも連携を強め、より広い範囲で旋風を吹かせようとする。

25日夜、市議会リコールで行き詰まった河村市長を、橋下知事が電話で励ました。

 河村氏「がんばるでよ」

 橋下氏「お互いがんばらないとだめですね」

 「大阪都」構想を打ち出した橋下氏とは、お互いに応援し合う間柄。10月には、河村氏は電話で「名古屋のエリアでは狭すぎるので、県と市のあり方を考えなきゃいけない」と、愛知県でも県と市の連携を検討する考えを橋下氏に伝えている。

 「減税」の旗を掲げるかどうかなど、橋下氏との政策的な違いは小さくはない。それでも違いを超えて連携する。橋下氏も自ら代表を務める地域政党大阪維新の会」から来春の統一地方選に多くの候補を擁立する。橋下氏は26日夕、「減税日本」との関係について朝日新聞に「地域政党なので(地域によって)主張は違うが、連携してやっていきたい」と述べた。

 河村氏も26日の会見で「大阪なんかもチャレンジしているが、重複行政をどうするかなど、(県・市一体で)一緒にあり方を問うのがいい」。橋下氏も「(河村氏と)連携してやっていきたい」と明言した。「河村・大村連合」「橋下・河村連合」が、来春の統一地方選の台風の目になりそうだ。<<

河村たかし市長関連のニュースは、毎日新聞のほうが気合いはいってます。

まずは、社説。
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20101127k0000m070113000c.html

 とことん、対立にケリをつける腹づもりだろうか。名古屋市議会の解散を求める住民の直接請求が有効署名数判定をめぐる混乱に陥った事態を受け、署名を主導していた河村たかし市長は近く辞任し、出直し市長選に再出馬する意向を表明した。

 名古屋市選管は有効署名は法定数に達しないと判断している。大量の署名が宙に浮きそうな責任を取る一方で、市政に再挑戦するというのが河村氏の論法だ。確かに出直し選は減税問題などで市民の意見を聞くうえで、ひとつの選択だ。だが、市議会との間に建設的な関係を築くことに努力を尽くしたうえでの判断なのか、疑問が残る。

 そもそも来年2月の愛知県知事選、市議会が解散された場合の市議選に合わせ、市長選も重ねる「トリプル選」実現が河村氏の狙い、との見方はかねてあった。

 知事選には、河村氏と連携する衆院議員の出馬が見込まれている。仮に市議会の解散が実現しなくても、4月には任期満了に伴う市議選が行われる。今回、辞任する直接の理由として河村氏が挙げたのは、署名問題をめぐる引責だが、2月の知事選と市長選をダブル選挙とすることで市議選に影響を与え、地方政治に大きなうねりを生む戦略なのだろう。

 河村氏は10%の恒久的な市民減税、議員の報酬半減などを掲げ市議会と対立してきた。議会解散を求める住民の署名に大量の無効署名があると判定されたからといって、30万を超す有効署名の重みが消えるわけではない。無効の判定が妥当かも、議論を呼んでいる。市政の重要課題をめぐり、選挙で住民の声を聞くことを頭からは否定しない。

 とはいえ、市議会との対立を解決するうえで、出直し市長選が最もふさわしい選択か、疑問がある。

 出直し選が行われても、河村氏と対立候補との間で、市議会との争点に沿う形で論争が展開されるかは未知数だ。仮に河村氏が再選しても、市議選の結果次第では対立構図はそのまま維持される。

 数十万の解散署名が集まったことが影響し、市議会の会派には河村氏の主張に部分的に歩み寄る動きも表面化していた。河村氏は議会から不信任や辞職勧告決議を突きつけられたわけでもない。最初から「出直し選ありき」だったのではないか、との疑念はぬぐえない。

 首長、地方議会双方が住民から直接選ばれる「二元代表制」の下では、両者が緊張関係を保ちつつ競い合うことで自治は正常に機能する。政策をテーマとする住民投票の法制化など、住民が機動的に参加して対立を収拾する枠組みの検討を急ぐよう、政府には改めて要望したい。<<

市政に空白ができるという、お決まりの論評も。
http://mainichi.jp/chubu/seikei/news/20101127ddq041010014000c.html

>>混迷あいち・なごや:河村名古屋市長、辞職表明 市財政局「予算編成できない」
 ◇減税継続にも暗雲

 名古屋市河村たかし市長が26日、12月下旬に辞職することを決めたことで、来年度当初予算を編成する財政局に動揺が広がった。市長選が知事選と同じ来年2月6日投開票となると当初予算編成時期を直撃する。同局では「2月定例会までに予算をすべて組み上げるのは極めて困難」との声が上がっており、幹部らは一部を6月補正予算に先送りする異例の対応を模索し始めた。

 当初予算は例年、1月中旬にまとまる財政局案を基に市長が約1カ月間査定し、2月定例会に提出される。しかし年末から知事選投票日の11年2月6日まで市長が空席になると、編成日程は約1カ月遅れる。

 同局は副市長を中心に骨格予算を組み上げて新市長に提示する方針だが、幹部は「1月に市長が空席では、重要政策にかかわる予算は組めない。仮に河村市長の対抗馬が当選すれば、事業内容を一から説明しなければならず、さらに時間がかかる」と苦悩を語った。石田伸一財政課長は「当初予算のイメージが全く浮かばず、全然先が読めない」とこぼした。

 河村市長肝いりの市民税10%減税にも暗雲が垂れこめている。減税は市議会に今年度限りとされたが予算編成は減税継続を前提に進んでいる。河村市長は11月定例会に減税恒久化の条例案を提案しているが、市長の引責辞職に反発を強める議会各派が認める見通しは低い。可決されなければ、減税のない予算に組み直す必要がある。

 河村市長はもともと市議選に合わせた辞職で、市長選とのダブル選を行う可能性にも言及してきたことから、「仮に市議会の解散請求(リコール)が成立して、3月の出直し市議選に合わせて市長が1月に辞職すれば、市長も議会も不在の最悪のシナリオだった。それに比べればだいぶマシ」と自嘲(じちょう)する声も聞かれた。
 ◇リコール支援者も賛否

 河村市長の辞職表明に対し、市議会解散請求(リコール)の署名活動に取り組んだ「ネットワーク河村市長」などの支援者からも賛否両論の意見が相次いだ。

 同団体では、議会解散の賛否を問う住民投票に必要な法定署名数を下回ったことに対し、異議の申し立てによって再審査に持ち込もうとの意見も出ていただけに、市長の辞職表明ではしごを外された形。ある幹部は「ぎりぎりまで頑張ろうとしていただけに残念」と言葉少なく語った。

 一方、団体の平野一夫広報担当は「辞職表明は潔い。解散に必要な有効数を確保するため、異議申し立てを最後までやり切る」と表明。

 北区の受任者、足立保志さん(63)は「市選管の審査はおかしいので、出直し市長選で対抗しようとする姿勢は評価できる」、同区の受任者(68)は「(法定数を)達成できなかったら辞めろと議員に言われたのだろう」と擁護した。<<

問題のリコール署名縦覧ですが・・・
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/vsshigikai/list/201011/CK2010112702000171.html
異議申し立てに訪れる市民に対する市選管側のサボタージュもヒートアップしてます。
>>名古屋市議会のリコールに向けた署名簿の縦覧会場に2日目の26日、全区役所で初日を上回る市民が訪れ、無効取り消しなどを求める異議申し立ては累計で1822人分となった。

 市選管によると、この日縦覧したのは5456人、異議申し立ては1324人分で、ともに前日の2倍超。住民投票に進むには、無効を1万2000人分以上有効に変える必要がある。

 多くの区で縦覧の希望者が手続き待ちになり、北区では100人が最長1時間半待った。週末はさらに増えることも予想されるが、市選管側は「説明できる職員は限られているため、人数を大幅に増やすのは難しい。一部の区で会場変更を検討中」と話した。<<

これが、日本以外の国だったら、とっくに暴動が起きてると思うけど・・・

Victoriaでした。