角田光代 八日目の蝉
こんにちは。Victoriaです。
今日は久しぶりに読書。
- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2011/01/22
- メディア: 文庫
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Youkame
知らなかったんだけど、NHKドラマにもなっていた模様。
http://www.nhk.or.jp/drama/semi/index.html
前半の主人公、希和子は、不倫相手の子を身ごもるが、堕ろしてくれと懇願され堕胎。その手術がもとで子どもの産めない身体になってしまう。妻とは別れるといっていた男が、実は離婚する気はないどころか、妻が出産したと聞いて、希和子はひとめその子を見たいと思い、男の家にしのびこむ。ひと目見るだけのつもりだったのに、赤ちゃんがこちらを見て笑ったのをみた途端、その子のこと以外何も考えられなくなってしまい、その子を連れて逃げ出してしまう。それから、長い長い逃亡生活が始まる・・・
後半の主人公、恵梨菜は希和子に連れ去られた子ども。希和子が誘拐犯として捕まってから、実の両親と暮らしてきた。大学生になり、つき合っていた男の子どもを身ごもる。この子を産もうと決心した時から、目を背けてきた過去に向き合うようになり・・・
<感想>
うん・・・
あまりにも身につまされる話で、感想なんかないくらいだ・・・
悲しい恋をしたことがある人や、夫に浮気されたことのある人、つまり、女性なら誰でも共感して読めると思います。
100%女のための小説です。
これを読んで、女の気持ちを男性にわかってほしいとか、そういう甘い気持ちで書かれてないと思う。
なので、男性にすすめられるかと言えば・・・
う〜ん、どうでしょう?
ひとつ、男性にわかってほしいなと思う点があるとすれば、恵梨菜が、生理が来ないってあせって、妊娠検査薬で調べるシーンがあるんだけど、あそこで、恵梨菜は、男に頼る気持ちっていうのをすっぱり捨ててるのね・・・。
あれって、すっごいリアル・・・
女ってね・・・
生理が来ないと、相手の男のことを真剣に仕分けするんですよ・・・
久しぶりに本格的な小説を読んだなって感じ。
恋愛に疲れた大人の女性におすすめです。
Victoriaでした。
八日目の蝉 (中公文庫) (文庫) / 角田光代/著 |