堀江邦夫 原発ジプシー  (9) 総集編

こんにちは。Victoriaです。

原発ジプシー 増補改訂版 ―被曝下請け労働者の記録

原発ジプシー 増補改訂版 ―被曝下請け労働者の記録

原発の実態をたしかめるために、下請け労働者として7ヶ月にわたって働いた堀江さんは、「あとがき」の中で、
その場に立たされた労働者でなくては絶対に知ることのできない「痛み」を、自らの肉体で体験することができたと述べている。

管理区域内に一歩踏み込んだら、大小便はもちろん、
水を飲むことや食事・喫煙、さらには汗を手でぬぐうことも、
疲れたからといって床に座り込んだり壁によりかかることさえ禁止されている。

労働者は、生命体としての「生理」すら捨て去ることが強制されているのが原発なのである。


原発の下請け労働者には、地元の農民や漁民、そして、原発から原発へと渡り歩く「原発ジプシー」とよばれる日雇いの下請け労働者が大勢いる。

彼らは、利用し終えると「棄民」化する。

原発の「棄民」に特徴的なのは、
彼らは放射能をたっぷりと浴びた「被爆者」となっていることだ。

原発内の労働が、作業量ではなく、放射線を浴びることがノルマになっているという事実からすれば、
労働者を「被爆者」とすることは、むしろ前提条件でさえある。





堀江邦夫 原発ジプシー (1) 原発現場における被ばく量 - Victoriaの日記
堀江邦夫 原発ジプシー (2) 原発ジプシーという言葉の意味 - Victoriaの日記
堀江邦夫 原発ジプシー (3)ケガしたものは電力さんにあやまれ! - Victoriaの日記
堀江邦夫 原発ジプシー (4) 形だけの放射線管理教育 - Victoriaの日記
堀江邦夫 原発ジプシー (5) 福島第一原子力発電所 全国から狩り集められる労働者たち - Victoriaの日記
堀江邦夫 原発ジプシー (6) 福島第一原子力発電所 隠された災害 - Victoriaの日記
堀江邦夫 原発ジプシー (7) 福島第一原子力発電所 被ばくの実態はデータ以上 - Victoriaの日記
堀江邦夫 原発ジプシー (8) 敦賀発電所 被ばくを増大させる設計 - Victoriaの日記





なお、著者の堀江さんですが、大きな手術をされ、現在、リハビリに励んでいらっしゃるそうです。
福島第一原発の事故が収束しない状況の中で、心休まる時はないかもしれませんが、
ぜひ長生きして穏やかな日々を送っていただきたいと、心より、お祈り申し上げます。


Victoriaでした。