ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (18)ハゲの女たらしカエサル

こんにちは。Victoriaです。

さて、ライフネット生命保険の出口社長の講演会は、
ポエニ戦争にさしかかりました。

いよいよ、ローマの台頭です。



出口社長によると、
ローマというのは、市民全員が兵隊になる国。
だから、市民が政治をしていた。



それに対し、ギリシアというのは、
王・貴族が国を守っていた。

しかし、市民の中で、
よろいかぶとを買える経済力のある者は、
志願兵として国を守る側に入っていく。

そうすると、


「国を守っているんだから、
オレ達にも政治をさせろ!」


となって、

民主制が始まった。


映画「ベン・ハー」を見ると、
大勢の男たちが、船底で必死に船をこぐシーンが出てくるが、
当時の海軍は、
あのこぎ手たちがいなければ、戦争にならなかった。

アテネの青年男子が全員市民となり、
選挙権を得たのは、
王・貴族だけでは国を守ることはできず、
それに有力な市民が加わり、
さらに、船のこぎ手として必要とされたすべての男子市民が加わるという経緯をたどったわけである。


一方、スパルタは、
地形上、陸の戦争しか経験したことがなく、
船の戦争がなかったので、
すべての男子を市民に加える必要はなく、
上流市民のみで構成された。



・・・
ローマでは、市民全体が兵隊となった。
しかし、国が豊かになるにつれ、
貧富の差が出てくる。

豊かな市民は農地を買い、
貧しい市民は農奴となった。


そうすると、兵隊の数が少なくなる。

いざという時に兵隊になってくれる人の確保は国にとって死活問題なので、
貧富の差をなくし、中産階級を育てようという目的でされたのが、
グラックス兄弟の改革。


土地を持たない市民に土地を再分配し、
自作農になってもらおうという画期的な改革だったため、
実現すれば多くの市民が豊かになるはずだったが、
それは、一部のお金持ちの既得権益をおかすことでもあったので、
当然、大きな反発を招き、



兄は、暗殺。
弟は、自殺。
改革は失敗。



次に、登場したのがマリウス。
彼は、それまでは土地を所有しているローマ市民から徴兵することになっていた制度を改革し、
土地を持たない無産階級の兵士を志願兵として募った。


貧しい市民にお金をやって兵隊にし、
傭兵による常備軍を作ったわけである。


これは、ローマ軍が私兵化することへとつながっていく。



・・・

中産階級の市民が没落していき、
アテネと同じ運命をたどっていく中で、
民主制では国がもたないという状況の中で登場するのが、


カエサル


彼は、元老院の民主制ではもうダメで、
独裁でないとこの国は統治できないといって、
終身独裁官=ディクタトルとなる。


彼は暗殺されてしまうが、
その後継者のオウタヴィアヌスがカエサルの遺志をひきつぎ、
帝政が開始された。


カエサルオクタヴィアヌスが制圧した国に、
エジプトがある。


エジプトを支配したということは、
ローマにとっては大きな意味があった。


エジプトは農業の大生産地。
当時、GDP最大の国を、
ローマの皇帝の直轄領にしたことで、
国庫はうるおい、
市民にお金をばらまくことができたわけである。

のちにゲルマン民族の大移動があった時も、
エジプトを守り、
国の西半分を捨てて、
ローマを守った。

ローマなきローマ帝国の出現である。

このことからも、
ローマにとってのエジプトの重要性がうかがえる。



出口社長の一言 :


ローマ帝国の繁栄は、
農業の大生産地であるエジプトあってこそ。



・・・
さて、カエサルといえば、
数え切れないほどの愛人がいたことで有名。

あの、クレオパトラさえ、カエサルの子どもを産んだっていう話だし・・・


それで、ちょっと調べてみたところ、
カエサルは、当時の基準では、決してイケメンではなく、
しかも、30歳にさしかかるころから、はげ始め、


「ハゲの女たらし」


と呼ばれていたらしい。

本人はハゲを気にしていて、
隠そうといろいろムダな抵抗をしていた模様。



これは、Victoriaの長年の疑問なんだけど、


なぜ、男はハゲを隠そうとするのか?????







電気消して、
ベッドに入ってしまえば、
ハゲなんて関係ないのに・・・???



実際は、
ハゲでもモテモテだったわけだから、



女は男の髪の量なんか気にしてない



ということは、
証明済み。


これだけもてたのに、
カエサルは、不思議と女に恨まれたことがないと言われていて、


塩野七生様によると、
その理由は、


1 借金してまで豪華なプレゼントを女性に贈りまくった
2 愛人の存在を全くかくさなかった
3 誰とも決定的に別れなかった




ここらへんのテクニックは、

源氏物語光源氏といっしょ・・・


1と3は当然のこととして、
2の愛人の存在を隠さなかったって点ですが、

例えば、Victoriaがカエサル様とナニする機会があったとして、


「いやあ、昨日はクレオパトラが離してくれなくてさあ・・・
参っちゃったよ〜。ゴメンね、さみしかった?」


なんて言われたら、



「おおっ、あの、クレオパトラ様とコレを共有?
めっちゃ、すごいんじゃない、自分?」



自画自賛して祝杯をあげることは、間違いない・・・



・・・ということで、本日の結論 :


<複数の女と平和的につきあう究極の方法>



1 借金してでも豪華なプレゼントを全員に贈り、
2 愛人に関する情報はすべて公開
3 誰とも絶対別れず、たとえ飽きても定期訪問を欠かさず女の愛をつなぎ止めるべし



Victoriaでした。


・・・
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