ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ 続編 (7) 流用資金で建設されたパルテノン神殿

こんにちは。Victoriaです。

2011年11月13日、キャンパスプラザ京都で行われたライフネット生命保険の出口社長の講義、
今回は、「ペリクレス指導下のアテネ」のお話。


さて、ギリシア人が、
彼らよりも先に地中海地域で手広く商売をしていたフェニキア人に対抗するために、
自己主張運動の一環として自分たちの歴史を本にし、
また、人間はどこから来たのか?という根源的な問いに対する答として、
自然科学を発展させたというのが、
前回までのお話。

ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ 続編 (4) ギリシアの自分さがし - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ 続編 (6) ギリシア哲学と宇宙論 - Victoriaの日記


今回は、なぜ、ギリシアで民主制が始まったかというお話です。




野蛮な性格だったので、
戦争ばかりしていたギリシア人、


最初は戦争に参加するのは貴族だけだったのだが、
お金を持っている有力市民たちが、
自分たちのポケットマネーで武器を買って参戦し、


戦争で手柄をたてると、
当然、見返りを求める。



オレ達も、政治に参加させよ!



ペルシアとの全面戦争となったペルシア戦争では、
ギリシアの総力を挙げての決戦となったため、
お金のない市民も参加。


戦後、当然、彼らもまた、見返りを求め、



オレ達にも、一票の権利を!



つまり、
ギリシアの民主制は、
戦争によって、もたらされたわけだ。


・・・

さて、ペルシア戦争のためにアテネ主導で締結されたデロス同盟では、
各ポリスから軍資金の名目でお金を集めていた。



管理をしていたアテネは、
戦争が終わると、
その軍資金をアテネのために流用。


有名なパルテノン神殿などの公共工事に使うようになる。


その首謀はペリクレス


ペリクレスは、彫刻家のフィデアスにパルテノン神殿を建設させた。


ペルシア戦争についてはヘロドトスの「歴史」に詳しいが、


ヘロドトスは、その序文で、



「人間がバカなことを繰り返さないようにするために、
見たことを記録しておく」



と述べている。

 

「バカなこと」とは、当然、戦争をさすと思われるのだけれど、
ヘロドトスの心配通り、
その後、人間が、数々のバカなことを繰り返してきたのは、
ご承知のとおり。




ヘロドトスの「歴史」は、ギリシア側からみたペルシア戦争の記述なので、
史実としてどこまでが事実なのかは不明。
でも、逆の立場から書かれたものがない以上、
書いたもの勝ちって感じ?

 

アテネで、三大悲劇詩人として名高い、
アイスキュロス
ソボクレス、
エウリピデス
が活躍したのはこの頃。


喜劇作家に、アリストパネスがいる。


現代でも、医学部を卒業するときに立てる「ヒポクラテスの誓い」を書いたヒポクラテスが活躍したのもこの時代。


医術を迷信から切り離した業績は大きく、
この時代のアテネがいろいろな面で、
ある意味、完成していたということがわかる。



地図で見ると、
ほんのちっぽけな国なんだけどね・・・




結論 : 大きな公共工事が不正な金で建てられるっていう伝統は、
ギリシアにあったのね・・・




Victoriaでした。

生命保険


・・・

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ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ 続編 (1) 再び京都へ - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ 続編 (2) 知の爆発 - Victoriaの日記
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