中村淳彦「名前のない女たち セックス依存症編」 (4) 親の借金をカラダで返す女

こんにちは。Victoriaです。

名前のない女たち セックス依存症編 (宝島SUGOI文庫)

名前のない女たち セックス依存症編 (宝島SUGOI文庫)

さて、中村淳彦著「名前のない女たち セックス依存症編」、
4人目と5人目は、親の借金を返すためにAV女優やってるコ。



<パパの借金2千万円をカラダで返す>



一人目は、桜希のあ。



高校生の時、両親が離婚、
お父さんが家を出て行ってしまい、
お小遣いを自分で稼ぐ必要が生じたため、ブルセラでバイト開始。





お店は、女の子が実際身につけているものを客の前で脱いで販売する「生セラ」。





マジックミラー越しにすべてが行われるので、
どんな男の人が買っていくのか、まったく見えない。





すごくラクなバイトで、
飛ぶように下着が売れ、
高校をやめて朝から晩までお店にいて、
月100万かせいだ。





最初はかせいだ金は彼氏に使っていたけど、
家を出て行ったお父さんが借金でヤクザの追い込みをかけられていることを知り、
その日の稼ぎを父親に渡すようになる。





父親の借金は全部で2千万あり、
ブルセラだけでは足りなくなって、
援助交際も始めた。







それでも、借金はなくならない。






取立が厳しくて、
協力してあげているのに、
「早く金持って来い!」
と、父親に暴力を振るわれるようになり、
取立に来ていたヤクザに、
父親の目の前でヤラれそうになったこともある。





借金返に追われ、
ブルセラからピンサロ、ヘルスと渡り歩き、
スカウトされてAV女優に。





父親の借金はまだなくならない。





だけど、
最近、めっきり老けて元気のなくなったお父さん見ると、





また借金作っていいから元気になってって思っちゃう。






<母親に連れられて風俗嬢になる>





二人目は、市橋さやか。




高校卒業するとき、
これといってやりたいことの見つからない彼女に風俗をすすめたのは、
お母さんだった。





ヘルスの面接にお母さんがついてきて、
彼女がプレイを教えてもらうためプレイルームに行くのを、
笑顔で見送ったという。





母親は借金があり、
彼女が処女だった時、
飲み屋で知り合った男性に娘の処女を300万円で売ろうとしたことがある。





ヘルスで月60万円以上お母さんに送金していたが、
もっと大金を送ってあげたくなって、
AV女優になった。






出演料はすべて母親に送っているが、
それでも足りなくて、
AV、ヘルスに加え、
3人の愛人にカラダを売ってお金を稼いでいる。





まさに毎日セックス漬け。





お母さんのことは本当は好きではないけれど、
離れているから支えてあげたいと思う。





たぶん、お母さんの借金はもうなくなっているはずだけど、
それでもお母さんを喜ばせてあげたくて、
カラダを売り続けている。





母親の嬉しそうな声を電話口で聞いているときだけ、
必要とされているって感じて満たされるから。




・・・


親の借金返すために娘がカラダ売るっていうのは、
昔から売春始める理由のナンバーワンだけど、





たとえ借金返すためとはいえ、





こんなに勤勉にセックスってできるものなのかと、
驚いてしまう。





ほとんど休みなしだと思うんだけど、
身体、大丈夫なんだろうか・・・




たぶん、
大丈夫じゃないと思うんだけど、





将来、
子どもが欲しいってなった時、
産める身体でいてほしいって思う。




・・・


セックスはおいといて、





家族の因縁っていうか、
しがらみって、
一度できてしまうと、
ずーっと続いてしまうもので、






この二人の場合は、
娘が親の借金をひたすら返すっていう役割ができあがってしまっていて、
そのためにカラダ売ってるから悲しい話になってしまっているけど、





でも、もしこの二人が、
他の仕事で借金返しているんだったら、
普通の親孝行なんだよね、きっと・・・





もし、これが、
親が子どものためにカラダ張ってお金かせぐってことだったら、
普通の話だし・・・





なんか、
この二人を「セックス依存症」のカテゴリーに入れちゃうのって、
違うかもって思ってしまう。




まだ、20才にもならないのに、
毎日、カラダ張って働いて、
何千万っていうお金をかせいで、
それを全部、親に渡しちゃうって、
ホントにすごい・・・





借金がなくなった時、
身体さえ元気だったら、
いつでも人生やり直しができるから、
お願いだから、
身体こわさないでね・・・






Victoriaでした。