中村淳彦「名前のない女たち セックス依存症編」 (5) AVに居場所を見つけた女たち

こんにちは。Victoriaです。

名前のない女たち セックス依存症編 (宝島SUGOI文庫)

名前のない女たち セックス依存症編 (宝島SUGOI文庫)

中村淳彦著「名前のない女たち セックス依存症編」、
今回は、AVに居場所を見つけた二人の女の子の話。





<AVで人生のやり直し>




名波ゆらがAV女優になったきっかけは、借金。





高校生の時、母親がガンになり、
悲しい現実から逃げるためにフラフラするようになって、
誰とでもセックスするようになった。





高校一年の時だけで、100人以上とヤった彼女は、
学校に行かなくなり、
どこにも居場所がなくなって援助交際をするようになる。




生理的にイヤじゃなければ誰でもOKで、
援交でのエッチは最初から平気だった。




惚れやすい性格で、
つき合ってと言われると断れず、
寂しいからハマってしまって、
飽きられて男が逃げていく、
そんなことの繰り返しで、





いつの間にか借金がたまっていき、





AVの仕事を始める。





きっかけは借金だけど、
どうせやるなら有名になりたいと、
真剣にアダルトビデオの仕事に向き合っている。





おかげでやっと借金を返し始めることができ、
月10万から20万くらい家に入れている。




AVではがんばったぶんだけお金がもらえるし、
「よかったよ」と言われると嬉しい。




今は人生のやり直しをしている真っ最中。





目標を持ってなにかするっていうことがなかったから、
今は幸せ。






<お金とエッチが私のすべて>




立石さやかは、
週に平均4日は撮影が入っている売れっ子企画AV女優。





14才で援助交際を始めてから、
ヘルス、イメクラ、ソープ、SMクラブ、デリヘル、ホテトル、ピンサロと、
何でもやった。





ひとつの店にいるとお客さんが固定してつまらなくなるから、
やめて別のお店に移る。





風俗は自分に合っているので楽しい、
多分、人と接するのが楽しいからだという彼女は、
一見あっけらかんとしているが、






インタビューで、
「寂しい」を連発。





援交を始めたのも、
お金が欲しかったからではなく、
誰かと一緒にいたかったから。






その場の寂しさを癒すために無数の男たちとセックスして、
風俗仕事を続けている彼女にとって、
セックスは唯一のコミュニケーションの手段であり、
社会に対して売ることのできる唯一のものだった。





初めて援交した中学2年の時から、
あらゆる風俗を経験して週に20万くらいを稼ぎ続けているので、
中2の時から月収は常に80〜100万。
年収にすれば1000万円以上。
それなのに貯金は15万円しかない。






「もー稼いでも稼いでもお金が出ていくばっか」







今も、かせいだお金は、
つき合った男に言われるままに出し続けている。






・・・




二人のすごいところは、
ずーっと何年も風俗の仕事を続けていて、
コンスタントにお金を稼ぎ続けていることで、






それにもかかわらず、
無計画に周囲に流されるままにお金を使っちゃうから、
ちっともたまらないんだけれど、









風俗やAVが唯一の社会との接点になっていて、
まじめに真剣に取り組んでいるところに注目すると、







とてつもなく勤勉。






たぶん、
有給休暇とか、
社会保険とかいう言葉とは無縁で、






お金を稼ぐためには、
常に本番、






まさに、
裸一貫、
身体を張って生きてる人たち。






きっとこの先も、
たくましく生きていくんじゃないか、
そんな気がする。







いっぱい稼いでも、
稼ぐ以上に使っちゃうから、
いつまでたっても何も変わらないんだけれども、







お金にだらしない人っていうのは、
どんなところにも必ずいるもので、







お金に執着していない分、
悩みが少ないのがせめてもの救いかも・・・







Victoriaでした。


・・・


名前のない女たち セックス依存症編」バックナンバーはこちら。
中村淳彦「名前のない女たち セックス依存症編」(1)本当に気持ちのいいセックスの先にあるもの - Victoriaの日記
中村淳彦「名前のない女たち セックス依存症編」 (2) 心と体重の関係 - Victoriaの日記
中村淳彦「名前のない女たち セックス依存症編」 (3) ゴミ屋敷に住む女 - Victoriaの日記
中村淳彦「名前のない女たち セックス依存症編」 (4) 親の借金をカラダで返す女 - Victoriaの日記