クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件  第2回公判  戦う男のダンディズム

こんにちは。Victoriaです。

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件でたった一人告発された八田隆氏の、
第2回公判が4月11日に行われ、





リアルタイムで流れてくるタイムラインを見ていると、
臨場感ありまくりで、





受験本番の息子の試験の時間割表とにらめっこしてたら、
いつの間にか肩に力が入りすぎ、
胃けいれん起こして病院にかつぎこまれた母親の心境を追体験・・・





ツイッターってのは、
親子とか恋人とか、
あまりにも思い入れの強い相手はフォローしないほうが、
精神衛生上よいかも・・・






・・・




さて、
2月に行われた初公判では、
罪状認否を始めた八田氏の発言が、
裁判長の鶴の一声で打ち切られてしまうという事件があり、
不完全燃焼ぎみの八田氏だったんだけれども、








今回は事前の根回しが功を奏し、








八田氏本人が被告人陳述。







八田氏によると、
このタイミングで被告人陳述をするというのは、
極めて異例で、
だから事前に許可を得なければならなかったんだけども、







裁判っていうのは、
税金使ってやってるケンカみたいなものだから、
双方の言い分を聞くっていうケンカの仲裁のイロハが、
なんだかんだとややこしい手続きに阻まれて、
弁護人というプロの口を通してしか許されないっていうのはどうよ?








裁判の手続きって、
人間の生理に反してるよね・・・








前回、八田氏にダメだしした裁判長は、
年度の変わり目で転勤になったとかで、
今回は、元検察官の裁判官にチェンジ。






検察から裁判官へ、
そういうキャリア選択もありなのね・・・







・・・



公判は、
予定では2時間かかるはずが、
1時間半で終了。








八田氏いわく、







検察の手際がよかった。







検察の方たちも、
いろいろな方面からこの公判が注目を集めていることは自覚なさっており、
むちゃくちゃ早口で立て板に水のごとく流ちょうに読み上げてはいるんだけれども、
シロートの傍聴人には、







何、あのゴニョゴニョしたしゃべり方は?








と言われてしまう哀しさを繰り返すまいと、
猛練習なさった模様。








ふだんはぐじゃぐじゃの授業してる先生も、
参観日だけはピリッとするっていうあれね・・・







・・・


初公判から2ヶ月。
八田氏と、
八田氏を支えているチームのみなさん一丸となり、
日々研鑽を積まれた結果、
公判に臨むスタイルが格段にバージョンアップ。








まず、
第2回公判ドキュメンタリービデオが登場。







軽快な音楽とともに、
歯切れよくまとめられたキャプションのついた映像がテンポよく進んでいき、
八田氏の肉声も収録、
2分足らずでここまでまとめあげてしまうクオリティの高さに、








マスコミに大きく取り上げられた初公判とは違い、
ちょうど同じ時間帯に市橋被告の判決があったことも影響してか、
マスコミ報道が一切なかったストレスも、
一気に解消。







ビデオには、
法定内の映像はもちろんないんだけれども、









八田氏のご友人の漫画家、高杉ナツメ氏が、
法廷内の模様を描いてくださっていて、
写真以上に臨場感抜群。









見たか!
チーム八田の底力を!






・・・


第2回公判のもう一つの目玉は、







証拠開示命令申立。






これは簡単に言うと、







検察は八田氏が有罪だと思うのならば、
その根拠となった証拠を全部見せなさい。








検察が出し渋っている証拠の中で、
特に八田氏が求めているのは、







告発要否勘案協議会の議事録。







これは、
告発前に国税局と検察がいっしょになって、








八田を告発しようと思うがいけるだろうか?







という話し合いをした時の会議の議事録で、








本来なら、
国税局と検察は別組織なんだから、
国税局は独自の調査に基づいていけると判断してから告発し、
それを受けた検察は、
また検察独自の調査に基づいて起訴に持ち込むかどうか判断するっていうのが、
教科書通りのやり方のはずなんだけど、







大丈夫!
国税さんが告発してくれれば、
あとは検察があんじょうしますさかいに、
ここは思い切ってどど〜んといってもらってOK!
この勝負、
勝ったも同然!
イケ〜イケ〜〜〜!!!






というようなやりとりが、
あった疑い濃厚。







そういうやり方を
普通
談合と言いますが・・・






・・・


ドキュメンタリービデオに映ってる八田隆氏を見てたら、
きらめいているっていうか、







お前、やけに元気だな、八田。
なんか心配して損しちゃったよ・・・







とかって、
言われませんでした?






とつっこみたくなる感じなんだけれども、







「いやあ、証拠読み込むのが大変で〜」







っていうのが、








「会議の資料読むのが大変で〜」






って言ってるビジネスマンの口調そのもので、








相変わらず検察の出方は読めず、
事態は予断を許さないっていう状況は変わらないんだけれども、







もしかして、
国税はオレを告発するつもりなんだろうか、
検察は起訴に持ち込むんだろうか、
とやきもきしながら、
宙ぶらりんの状態に置かれていた頃に比べれば、







公判が始まって、
タイムスケジュールが具体的に決まり、
次の公判までにやることが見えてきて、
日々やってることがだんだんと積み上がっていく感覚が、







ビジネスマンとして、
第一線で活躍なさっていたころの感覚を呼び覚まし、








働きたいのに働けないでたまっていたエネルギーをぶつける対象ができて、
スッキリしたっていうのもあるのかもしれない。







「やるしかないんでね〜」






なんて、
イヤイヤやってる感を全面に出そうとなさっていても、
そこは、
何でもやるからにはきちんとやるという性分が、
そうはさせないでしょう・・・








八田さま、


あなたは、

「いやあ、オレは試験勉強なんて、
テキトーにしかやらないよ〜」

なんて言っておきながら、

涼しい顔して学年一番とか取ってたタイプですね?

(違ってたら挙手、お願いします)








スーツもばっちりきめて、
髪もしっかりセットされていたようだし、
法廷マンガをお書きになった高杉氏によれば、
貴金属がきらめいていたようですが、







やるなら、
とことんやる、
相手がズルをしてるのがわかってても、
自分はちゃんと正直に取り組む、
敵と味方、
立場の違いはあっても、
プロの職業人として敬意は払い、
最上級の装いで臨む、







そういう、







八田流ダンディズム







愛する人は多いと思う。







こうなったら、
検察の組織のゆがみを正すとか、
そういうチンケな目標のためではなく、
ぜひ、








戦う男のダンディズム







というものを、
公判に取り組むスタイルを通じて、
広く知らしめていただきたい。








次の公判の予定は、
4月19日に出るとのこと。








チーム八田、
準備はOK!









Victoriaでした。


・・・

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件 バックナンバーはこちらです。
田中周紀 「国税記者 実録マルサの世界」 (5)クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件 - Victoriaの日記
クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件 - Victoriaの日記
クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件 初公判のまとめ - Victoriaの日記
Tシャツプロジェクト - Victoriaの日記
ガリガリ君なう - Victoriaの日記
クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件 八田隆氏は何と戦っているのか? - Victoriaの日記



参考文献はこちら。
田中周紀 「国税記者 実録マルサの世界」 (7)総集編 - Victoriaの日記
大村大次郎 「バレると後ろに手が回る 脱税のススメ」 (9)総集編 - Victoriaの日記
大村大次郎 「決算書の9割は嘘である」 (4)総集編 決算書のウソを見抜くコツ - Victoriaの日記

国税記者 実録マルサの世界

国税記者 実録マルサの世界

バレると後ろに手が回る脱税のススメ

バレると後ろに手が回る脱税のススメ

決算書の9割は嘘である (幻冬舎新書)

決算書の9割は嘘である (幻冬舎新書)