ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 3 (18) ヴァイキング襲撃とカール大帝のキリスト教化政策

こんにちは。Victoriaです。

2012年3月25日、キャンパスプラザ京都で行われたライフネット生命保険の出口社長の講義、
今回は、8世紀末のヨーロッパ、ヴァイキング襲撃のお話。







ヴァイキングは、
船に乗って南下し、
あちこちの集落を襲って略奪を繰り返していた、
神出鬼没の海賊。






ただ、
ヴァイキング」と聞くと、
必ずこれを思い出してしまう。

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「板子一枚下は地獄」






の世界で生きてる船乗りの男の人って、
たくましいからステキ・・・






ということで、
ヴァイキングの話になると、
Victoria、






ヴァイキング応援団長







になってしまうのを、
止めることができない・・・








(ということをあらかじめお断りしておきます)






・・・


さて、
ヴァイキングが襲撃を始めたのは、
8世紀末。







793年、
イングランド東北部のリンデスファーン修道院を襲撃。







以後、
300年にわたって、
西ヨーロッパ沿岸部を襲撃、略奪を繰り返す。







出口先生によると、
ヴァイキングが襲撃を始めた理由は、








食糧難。









この頃、
地球温暖化が進み、
スカンジナビア半島では土地の生産性が上がって、
人口が増えつつあったわけだけど、







増えた人口を養えるだけの十分な食料がなかったので、
穀物をもらうために、
北海を南に下っていった。










彼らは最初から略奪目的でやってきたわけではなく、
通常の貿易をしようとしたんだけど、








イギリス人・フランス人が、
ヴァイキングとの貿易拒否。







なんでも、
ヴァイキング穀物と交換してもらうために船に積んできた魚をぶんどって、
シッシッと追い払ったらしい・・・







もともと、マッチョだったヴァイキング
「南へ行って食料をもらう」
というミッションを完遂すべく、
やむなく、武力行使








それが、








ヴァイキングってむちゃくちゃ野蛮な荒くれ者なんだぜ!








という話になってしまったらしい・・・









歴史っていうのは、
立場が変わるとガラッと見方が変わるものだけど、
ここにもその例があったのか・・・って感じ。






・・・


ヴァイキングについて、
出口先生のお話はここまでなんだけど、








なぜ、
イギリス人・フランス人が、
ヴァイキングとの貿易を拒否したのか、







疑問に思ったので、
ヴァイキング応援団長Victoria、
調べてみました。







ヴァイキングリンデスファーンを襲撃した793年は、
カール大帝の治世。







この時期、
カール大帝は絶好調で、
あちこちに遠征を繰り返していたわけだけど、








カール大帝征服のポリシーは、








征服したら教会建てろ!







征服地の異教徒を、
無理やりキリスト教徒にしてしまうのが彼のやり方で、







キリスト教秩序を守らない者を罰する法律制定。









つまり、
カール大帝の外征は、








キリスト教徒 VS 異教徒







の戦いで、
いわば、
キリスト教徒による、
異教徒の征服戦争。
それが成功したからこそ、
ゲルマン民族の大移動後、
混乱続きだった西ヨーロッパに平安がもたらされたと言える。









それで、
なぜ、ヴァイキングが貿易に応じてもらえなかったかという話なんだけど、







イギリス人は、









キリスト教徒向け
・異教徒向け






の二重価格を使い分けていて、









襲撃を始める以前から、
長期にわたって、
ヴァイキング達は、
不平等な取引条件によって苦しめられ、
ついにキレて、
武力に訴えるようになったというのである。








北からわざわざ魚をいっぱい積んできて、
それをタダでぶんどられて追っ払われたんじゃ、
家でお腹をすかせて待ってる子どもやかーちゃんの手前、
手ぶらで帰るわけにもいかず、
暴徒化したとしてもしゃーないか・・・








この講義では、
アラブ人の征服地政策についてすでに見たんだけど→ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 3 (5)アラブ人の征服地統治政策とコーランに異本がない理由 - Victoriaの日記








アラブ人は異教徒に対して非常に寛容で、
宗教の弾圧みたいなことは行っていないのに対して、








カール大帝のやり方は、
ものすごく徹底的、
絶対にヨーロッパをキリスト教化してやるんだという、
執念に満ちており、







なぜ、そこまで・・・???








今回の講義では、
そこまで踏み込んだお話はなかったので、
ぜひ、次の講義では、









なぜ、
キリスト教化は、
暴力的に行われてしまうのか?








というお話をうかがいたいと思いますので、
出口先生、
よろしくお願いいたします。









Victoriaでした。
ライフネット生命保険
生命保険




・・・


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