ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (9) ムラービト朝

こんにちは。Victoriaです。

2012年7月14日、京都大学百周年時計台記念館で開催された、
ライフネット生命保険の出口社長による「5000年史 Part4 11、12世紀の世界」の講義録、
今回は「イスラームのインド・アフリカ進出とトルコ民族の台頭 その4 ムラービト朝」。

さて、
今回は、
イスラームがアフリカに進出した時のお話。





11世紀初頭、
セネガル川、河口の小さな島に、
ムラビトゥーンと呼ばれるイスラムの修道士たちが住んで、
厳しい修行をしていた。







歴史的に、
へき地にこもって厳しい修行生活を積んでいる人々というのは、
とんでもなく強かったりするものだが、
ムラビトゥーンもその例にもれず、
武術を磨き、
勢力を拡大していく。








1056年、
アブーバクルがムラビトゥーンの指導者となり、
ムラービト朝を開く(在位〜1088)。








1061年、
ロッコに攻め入ると、
ロッコ制圧を甥のユースフ(在位1061〜1107)に任せると、
南下してガーナ王国の征服に乗り出す。









1062年、
ユースフがマラケシュ建設。
アブーバクルも優秀だったが、
おいのユースフも大変有能で、
モスクの建設など本格的な整備を行い、
現在マラケシュ世界文化遺産に登録されている。









1076年、
アブーバクルがついに古ガーナ王国を滅ぼし、
サブサハラサハラ砂漠より南の、黒人の多い地域)がイスラム圏に入ってくる。









 
・・・


思うんだけど、
厳しい修行を積んだ過激派、
いわば、宗教界の異端児が政権をとって勢力を拡大していく過程って、
結構、難しいんじゃないかな・・・










だって、
そもそも大衆に受け入れられないからこそ、
山の上とか、
離れ小島とかにこもっていたわけなんだから、










たまたま彼らに追い風になる出来事があって、
権力の中枢に上り詰めたとしても、
世間の異端児扱いされていたころのDNAはそう簡単に消えないんじゃないか、









ムラービト朝の場合も、
たまたまアブーバクルとユースフという有能な指導者が続いて栄華を誇ったけれど、
後を継いだユースフの子がヘタレで、引きこもりだったため、、










1147年、ムラービト朝はあっけなく滅んでしまう。








・・・ということで、本日の結論 :







禁欲主義的な宗教は、
主流になれない。







やっぱり、
人間、
厳しい生活ってのは、
長続きしないです・・・









Victoriaでした。


・・・

ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 バックナンバーはこちら。
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (1) 京都大学百周年時計台記念館 - Victoriaの日記
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ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ 前回までの講義録はこちら。
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (20)総集編 - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ 続編 (25) 総集編 AD元年〜500年の世界 - Victoriaの日記
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