おとなの恋 (10) 人生3回結婚説 by Victoria

こんにちは。Victoriaです。

昨夜、
この本読み出したら止まらなくなって、
おかげで今朝から眠くて眠くて昼寝がしたいVictoria・・・

新装版 青い壺 (文春文庫)

新装版 青い壺 (文春文庫)

有吉佐和子著「青い壺」。





あらすじを簡単にまとめると、






ある陶芸家が、
ラッキーな偶然が重なって、
生涯最高傑作と呼んでよい壺を焼いたんだけど、







それが、
またまたいくつかの偶然が重なって、







いろいろな人の手から手へと渡り、








最終的に、
十数年後、作者の前にひょこっと現れるんだけど、








その時には、
なんと、
この壺は、
12世紀の傑作だという話になっていて、
いやいやとんでもないですそれは自分が焼いたんですといっても、
信じてもらえなかったという話。









自分の名前を刻印したはずなのに、
消えてしまっていたのがそもそもの発端なんだけれども、








作品は、
できあがると同時に、
作者の手を離れて、
一人歩きをしていくものなのだから、
たとえ作者といえども、
その所有権を主張することはできないんだ、という、
重厚な芸術論が底流にありながら、









有吉佐和子の魔術にかかると、
うんうん、そういうの、あるある、とうなずきつつ読んでしまう、
昼メロのようなエンターテインメント性もたっぷり。










それで、
エンターテインメント性に焦点をしぼると、
これは、










女の愛の終着点が何なのかを如実に示した人生読本。








書かれたのが昭和51年なので、
登場する女性達が古い昭和のお姉様方、
ちょうど私のおばあちゃんの世代に当たるんだけど、









女の地位が、
今以上に低く、
どんなに残念な男でも男であるというだけで大事にされた時代の話なので、
若干の違和感はあるんだけど、










でも、
結局、女の抱えていた問題は、
昔も今も同じで、










いろんな女が登場するんだけど、
誰一人、
しあわせに安住していられる人はいなくて、









お金があっても健康に恵まれないと、
結局、老後を病院ですごすことになったり、







子どもに恵まれても、
結局成人して結婚したらヨメのいいなりで、
まだ親が生きているというのに遺産の計算始める始末で、
そういうことなら全部財産使い果たして死んでやろうじゃないの・・・とか、










無遅刻無欠勤勤続50年の模範的亭主を持って、
安泰な暮らしをしていたはずが、
定年になったら半年たたずにボケが始まって地獄だ・・・とか、









嫁姑問題を書かせたら、
有吉佐和子の右に出る人はいないと思うんだけど、
ほとんど情景描写を使わず、
会話を多用して話をすすめていくので、
テンポがよくて、
文章にまったくムダがない。









家族の問題で人生行き詰まったら有吉佐和子はおすすめです。










読み終わってつくづく感じるのは、









女の一生って、
最後の最後までわからないよね・・・









自他共に認める幸せな人生を送っている女を勝ち組、
それ以外を負け組と定義すると、








女の人生の勝ち組、負け組って、
まるでオセロゲームのように、
土壇場になって一気に黒くなることもあれば、
真っ白になることもある。









結局、人生最後の最後まで気が抜けないってことです・・・










それでね・・・
女の人生、
黒と出るか、
白と出るかは、
男次第みたいなところもあるわけなんだけど、









結局、
その男自体が、運命に翻弄されるただの一匹の動物に過ぎないわけで、
やっぱり、
サバンナで猛獣どもと互角に戦いながらサバイバルしてたころと、
ある意味、
何にも変わってない、









つまり、









妊娠するには男の精子がいるから、
なるべく強そうな遺伝子持ってそうなヤツのペニスを求めて徘徊するわけだけど、
子育てするとなったら、
遺伝子が強いかどうかに関係なく、
毎晩ちゃんと食べ物持って帰ってきてくれる信頼性のおけるヤツのほうが圧倒的に使い勝手がよく、
子育てが終了したら、
願わくばさっさとくたばって世話する手間をはぶいてくれるか、
生きながらえるんであれば、
なるべく楽しく平和的に暮らせる協調性のあるヤツが好まれる。










・・・ということで、本日の結論 :








女が生涯幸せに暮らすための究極の法則 :






男は、

1 精子用(セックスのよしあしのみで選んでよし)
2 子育て支援用(安定した収入の有無が重要なポイントなので絶対外してはいけない)
3 老後用(じゃまにならずかさばらず、なるべく病気しなくて一人で機嫌よく遊んでくれて食べ物の好みもうるさくなく、できたら家事もそこそこやってくれて、そんでここが重要なポイントなんだけどいっぱい遺産残して先にあの世へ行ってくれて、そんでもって、遺産相続でもめるような愛人とか隠し子とかがいないとベスト)

の用途別に取っ替えて、







人生3回結婚するべし!








うふふ・・・

今日はひさびさにすがすがしい結論に達することができて、
実に気分がよい・・・










Victoriaでした。


・・・

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