橘玲「臆病者のための裁判入門」 (2) なぜ損保の担当者は顧客にウソをつくのか
こんにちは。Victoriaです。
さて、
先日からワクワクドキドキしながら読んでいる、
橘玲「臆病者のための裁判入門」では、
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一向に保険金が払われる気配のないことに業を煮やしたトムさんに代理人を頼まれた橘玲さまが、
さまざまな法的機関をたらい回しにされながら、
だんだんと法とか裁判に詳しくなっていう様子が書かれているんだけれども、
簡単にここで復習すると、
トムさんていうのはオーストラリア人で、
友人のバイクを運転中に乗用車と衝突事故を起こし、
過失割合はトムさん20:相手80で、
友人の入っているA損保に保険金請求をしたところ、
担当者が勝手に自損自弁で処理してしまっており、
そのことを含め、
経緯について一切トムさんに説明することなく、
担当者がのらくらのらくらしていたっていうのが問題の発端。
たぶん、
トムさんがガイジンだから、
日本語わかんないだろうとたかをくくって、
メンドーな手続きをはしょったっていうのがホントのところだと思うんだけど、
トムさんはオーストラリア人だから、
こういうことをうやむやにしておくことはキライで、
ちゃんと保険金を支払った上で、
謝罪もしてほしいということで、
裁判起こしたんだけど、
裁判ってどうするの?って困った橘玲さまは、
法テラスに行くんだけど、
その時の話が圧巻で、
出てきた弁護士が「闇金ウシジマくん」にそっくりだったってお書きになってるんだけど、
ウシジマくんて誰よ?
ちょっとググってみました。
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それで、
事件の顛末を聞いたウシジマくんは、
開口一番、
「損保会社っていうのは保険金を払わないのが仕事なんだから、そんなの当たり前だよ」。
保険会社の利益というのは、
保険金を払えば払うほど減っていくものなのだから(当たり前だ)、
保険会社が利益を増やすもっとも簡単で確実な方法は保険金を払わないことで、
したがって保険会社の担当者の仕事は保険金を請求させないよう邪魔することなのだ、
だから、
損保会社の担当者にウソをつかれたといって怒るのは、
「犬がほえた」
とか、
「鳥が空を飛んでいる」
といって怒るのと同じ。
そういう甘い考えで、
世渡りはできないよ・・・
そう言われたというのである。
う〜ん、
あまりにも美しい論理に、
ぐうの音も出ない・・・
実は私も心当たりがありありで、
その話をここに書けと言われれば、
5000字くらい使って書ける自信があるけど、
ただ、
ものすごくプライベートな事情を暴露することになり、
関係者がまだ存命中なので、
やめときますが、
とにかく、
保険会社に電話して、
何かさわやかな気持ちになれたという経験は皆無だということだけ、
ここに記しておきます。
・・・
ウシジマくんが言うには、
「裁判はビジネスだ」。
相続争いから、医療過誤訴訟まで、
この世のあらゆる紛争は「カネのなる木」。
弁護士の仕事は法律を道具として、
紛争からカネという果実を収穫することで、
「カネにならない木」は法律の世界に存在する意味がない。
そういう事情なのでトムの事件を手がける弁護士はないだろうと、
きっぱり言い切ったウシジマくん、
ただ、
納得できないんだったら、
本人訴訟でやればいいだろうとすすめたという。
そこから、
橘玲さまの長い長い訴訟の旅が始まるわけなんだけど、
何を今さら感ありありなんだけど、
結局、そうよね・・・
裁判起こすこと自体、
普通の人間にはものすごくハードル高くて、
時間もエネルギーも吸い取られるから、
仕事持ってたら普通できないし、
かといって、
弁護士雇うなんて、
よっぽどお金持ちでないとできないし、
それに、
相手が損保会社とか、
でかい組織になったら、
日本の法律って、
たいていでかい組織の味方じゃない?
最初から、
負けがわかってるケンカを、
わざわざやろうっていう気は、
失せるよね・・・
だけど、
担当者のチョンボで個人が不利益を被って、
会社は口で謝罪は一応するけれども、
何か具体的な形でつぐなうことはない・・・っていうの、
これからすごく増えそうな気がするので、
読んでて他人ごとじゃない感じがして、
続き、
またレポートします。
Victoriaでした。
・・・
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橘玲「臆病者のための裁判入門」 (1) ガイジン VS 損保 - Victoriaの日記