ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 5 (56) 大元ウルス誕生

こんにちは。Victoriaです。

2012/12/02 京都大学百周年時計台記念館で開催された、
ライフネット生命保険の出口社長に歴史を学ぶ 13世紀の世界」講義録のまとめ、
今回は、「大元ウルス誕生」








1266年、
モンゴル帝国の新しい首都、
「大都」の建設を始めたクビライは、









1271年、
国の正式名称を、
それまでの「大モンゴル国」から、







「大元大モンゴル国(ダイオンイエケモンゴルウルス)」
略して「大元」または「大元ウルス」






に改めた。










この名前は、
いろいろな意味で画期的であり、











まず、
中国の王朝では、
初めて「自称」の国号であるということ。










モンゴル帝国が、
わざわざ漢字の「元」という名前をつけたので、
中華王朝の伝統に基づいてそうしたのだと思いがちだが、










もちろん、
私もそう思っていたし、
どこかでそう習ったような記憶があるんだけれども、










それは誤解で、









歴代の中華王朝というのは、
王朝の名前を、
その王朝の発祥地から採っていることが多く、










つまり、
「他称」=他人が名付けたもの
であった。










しかし、
モンゴル帝国は、
どういう国をめざすかという明確な意図をもって、
「元」という名前を選んでいるところが、
大変新しいというのである。













クビライのすることに、
理由なき行動なし。












・・・


しかも、
建設中の新帝都は「都」
国号は「大元
年号は「至
あきらかに、
すべてが連動しているという念の入りようで、











思うんだけど、












な〜んにもない大草原から出てきたモンゴルの人々が、

せせこましくて、
湿っぽくって、
やたら水の多い中国へやってきて、











今まで、
自分たちが見たこともない新しい国を作ってやるぜ!って、
まるで、
ゲームでもするような感覚で、
すごく、
わくわくしていたんじゃなかろうか・・・











今まで、
「都」というところに、
定住したことのなかった人たちが、
気合いを入れて、











「話に聞いていた都ってものを、
オレたちの手でつくろうぜ!」











って意気込んで、
何もかも教科書通りにちゃ〜んと作ったら、











中国人が作る以上に、
中国っぽいものになったんじゃないかな・・・











よくありますよね・・・











例えば、
日本語を勉強中の外国人の人のほうが、
教科書どおりに、
正しく敬語を使うので、
やたらていねいな日本語をしゃべるっていうのが・・・











そんなものかな・・・











スケールは違うけど、
そういう印象を持ちました・・・












・・・



それで、
「大元」というのは「おおいなるもと」という意味なんだけれども、










モンゴルの人にとっての、
おおいなるもと=天(テングリ)で、












クビライは、
「天」をあらわすものとして、
「大元」という国号をなのり、










天の下の「地」の中心に「大都」、












天地の運行をきざむ「時」の名として「至元」、











そんなふうに、
名付けた。











以上、
杉山正明「クビライの挑戦」を参照しました。












たしか、
司馬遼太郎さまの、
街道をゆく」モンゴル紀行だったと思うけど、

街道をゆく 5 モンゴル紀行 (朝日文庫)

街道をゆく 5 モンゴル紀行 (朝日文庫)








司馬遼太郎さまが、
パオで寝る場面があって、









パオって、
天井の真ん中に、
明かり取りがついていて、
夜は、
満天の星が降るように見えて、











日本だと、
空気中に湿気が多いから、
ゼッタイにそんな風には見えないんだって言ってて、











クビライが見た「天」というのは、
さぞかし、
私たちが見るものとは違っていたのに違いない、











たぶん、
手を伸ばせばすぐ届きそうな、
近いところに見えたんじゃないか、












そんなことを思い出して、











街道をゆく モンゴル編」を読んだのは、
いつだったか思い出せないほど昔のことなのに、
まだモンゴル行ってない・・・











うん、
北京→モンゴルで、
次の旅程は決まりかな・・・???











Victoriaでした。



・・・


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ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part5 まとめ - Victoriaの日記




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