ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 6 (48) 大明暗黒政権 1384年 科挙復活

こんにちは。Victoriaです。

2013/04/14(日)、京都大学百周年時計台記念館で開催された、
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part6 14世紀の世界」講義録のまとめ、
今回は「大明暗黒政権 1384年 科挙復活」。

元の時代には、
モンゴル人第一主義にのっとって、
ほぼ100年間にわたり科挙は中止、




モンゴル人・色目人中央アジア西アジア出身)・漢人・南人(江南出身)の身分秩序で、
官僚の登用がなされていたが、




1313年、
4代仁宗の時に、
科挙復活、





ただ、
相変わらず、
モンゴル人・色目人に有利であったので、





1382年、
朱元璋(=洪武帝)は、
劉基とともに、
科挙改革に乗り出した→劉基はこの方ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 6 (18) 1351年 紅巾の乱 - Victoriaの日記





朱元璋および劉基は、
朱子学の信奉者であったので、
五経より四書重視の方針を打ち出した。





ちなみに、
五経のほうがずっと難しいらしい。





また、
八股文(はっこぶん)と言われる対句を使った回答形式が指定された。




要約すると、
科挙は易しくなり、
貧困層の出身でも、
合格が夢ではなくなったということで、





それは、
悪いことではないと思うんだけど、
内容が平準化し、
形式主義に陥ったことで、
優秀な人材を登用しにくくなったとされる。





また、
明代から、
科挙の受験資格を、
国立学校の学生に限ったため、
科挙を受けるためには、
まず、
しかるべき学校の入試に合格しなければならない。





ということで、
科挙の試験が複雑化した。





どれくらい複雑かというと、
これです。

ウィキペディア・コモンズで、公開されていたので、
とってきた。




これは、
カンニングをしたり、
替え玉受験をしたりという不正が後を絶たず、
いわば、
受験生と試験実施者との間のイタチごっこの産物で、





一枚のペーパーテストで、
人間の何がわかるんだって話だから、
いろんな角度から試験するってのも、
ひとつの手かと思うけど、





これだけ複雑になったら、
それだけ不正のチャンスも増えるわけで、
賄賂とかね・・・あるよね・・・ゼッタイ・・・




そういえば、
日本でも、
センター試験の見直しがされていて、




なんでも、
一発勝負がいけないんだとかで、




高校生に、
何度かチャンスをあげよう!的な、
口当たりのいいキャッチフレーズが叫ばれているけれども、




センター試験のチャンスが一回しかないのが問題なのではなく、
受験生の能力をちゃんと測ろうとせず、
アウトソーシングでチャチャッと学生確保しようという、
大学の手抜きが問題だと思います・・・





試験改革が難しいのは、
いずこも同じ、





特に、
試験に通るか通らないかが、
一生を左右するとなれば、
莫大な利権も発生するし、




だいたい、
制度設計する人間は、
全員、試験勝者、
試験大好き!な人の集まりなんだから、
どんどん難しくしちゃうよね・・・





でも、
短い青春を、
試験に捧げてしまって、
合格すればいいけど、
不合格になった場合の、
負のエネルギーをどこに発散するかっていう、
でかい問題が置き去りにされてて、







官僚の登用を一発勝負にするからいけないのよ・・・
中途採用のみにすれば、
問題なくなるのでは・・・???






Victoriaでした。


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