ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ 続編 (10) 禹の治水伝説
こんにちは。Victoriaです。
2011年11月13日、キャンパスプラザ京都で行われたライフネット生命保険の出口社長の講義、
今回は、戦国時代の中国のお話。
さて、中国で戦国時代が始まったのはBC453。
この頃、気候が暖かくなり、
鉄器で地面を耕すようになったため、
中国にも高度成長期がやって来た。
戦国時代以前の黄河は、澄んだ水が流れていた。
まだ、中国に森林があり、
山には虎が住んでいた。
しかし、戦国時代になると、
木が切り倒され、
山ははげ山になってしまう。
虎は死に、
黄河は濁った川となった。
西周の滅亡から、
すでに300年たっていたので、
(ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ 続編 (3) 中華思想のはじまり - Victoriaの日記)
中国のすみずみまで、文書行政が行き渡り、
王様の言ったことをちゃんと伝える中央集権の仕組みができあがっていた。
すると、当然、国の単位が大きくなる。
書記の人数も増加。
もともとは祭祀官だった彼らは、
文書行政に携わる官僚になったわけだ。
しかし、中には官僚になることを潔しとしない、誇り高い人もいた。
祭祀官であった時は、
天(神)と王様をつなぐ役割を果たしていたわけだから、
あえて官僚になることを拒み、
諸子百家となった。
諸子百家とは、
簡単に言えば、
社会に出て、いろいろなことを考える人のことである。
・・・
中国には、「禹の治水伝説」というのがある。
紀元前2070年頃、
禹は、治水事業に失敗した父の鯀(こん)のあとを継ぎ、
黄河の治水にあたった夏の帝で、
堯瞬に位をおくられたとされている。
卓越した政治能力を持った人物として、
人々に尊敬されて来たけれども、
もちろん、この話は、
ウソ。
BC2000年頃の中国に、洪水はない。
伝説となっている洪水は、
BC500年頃の高度成長期の洪水のことである。
このように、中国の伝説は、
戦国時代につくられたものが多い。
結論 : 紀元前500年頃の高度経済成長以前の中国には、虎が住んでいた。
Victoriaでした。
・・・
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