大村大次郎 「バレると後ろに手が回る 脱税のススメ」 (5)最強の脱税 白色申告
こんにちは。Victoriaです。
- 作者: 大村大次郎
- 出版社/メーカー: 彩図社
- 発売日: 2011/01/25
- メディア: 文庫
- クリック: 18回
- この商品を含むブログ (12件) を見る
さて、お役立ち情報てんこ盛りの「脱税のススメ」、
ようやく、序章の最後まで来ました。
まずは、
<マルサの調査が熾烈なワケ>
税務調査において納税者に黙秘権はない。
えっ!そうなの?
調査官には「質問検査権」があり、
納税者は税金に関することをすべて答えなければならない。
もし都合の悪いことを隠せば、
その行為自体が重加算税の対象になる。
ああ・・・
なんか、だんだんイヤになってきた・・・
選挙権もなにもかも返上するから、
国民やめていいですか・・・
税務調査には「任意調査」と「強制調査」があり、
ほとんどの税務調査はもちろん「任意調査」。
「強制調査」は裁判所から「強制調査許可状」を得て行われる調査で、
マルサが担当するのはココ。
許可状を持っている以上、
脱税を見つけるためなら何だってできるわけだが、
裏を返せば、
「見つかりませんでした」
ではすまされないので、
いったん踏み込んだら、
徹底的に天井から床板まではがしてでも、
探しに行くという・・・
おお、こわっ!
まあでも、
一億円なんてゼニ、稼ぐ甲斐性はないから、
とりあえずは人ごとってことで、ここはスルー・・・
<最強の脱税法はコレだ!>
さて、序章の最後は、
いよいよ「最強の脱税法について」。
結論から言うと、
白色申告は最強!
ここで、日本の税制をおさらいすると、
帳票類の記録をきちんとつけることを条件に、
税制上の特典を受けられるのが、
青色申告。
「税制上の特典が受けられる」
という言い回しがミソで、
なんだかお得感をかもしだしているけれども、
税金を申告する際、帳票類をきちんとつけるというのは、いわば当たり前。
なので、
その当たり前のことをすることに特典があるとするならば、
その特典さえ放棄すれば帳票類はいい加減でもいいということで、
実際、白色申告者のほとんどは、
まともに帳簿をつけていない・・・
彼らの考えでは、
「税金なんて、税務署に指摘されたとき最低限払えばええやろ」
むむむ・・・
「浮気なんて、バレた時に謝ればそれでええやろ」
という男の言い分に近いものが・・・
それで、
じゃあ、帳票類がないのにどうやって税額を決めるのか?ってことなんだけど、
そもそも証拠書類が残っていないのだから、税務署としても強く出ることはできないので、
税額は交渉で決める=かなりお安くなる。
ゲームっていうのは、
ルール違反すると厳しく罰せられるものだけど、
そもそもルールの存在すら認めていない相手に勝つことはできない
ってことですね・・・
白色申告では、家族従業員に対する給料の支払いを認めていない。
うん、
たしか、私も、
一番最初に青色申告にするかどうするか迷って、
地元の商工会議所がやってる無料の税務相談に行った時、
「青色申告にすると家族への給料を経費として認められるからお得」
っていうのが、最大のウリだったと記憶している。
家族を従業員にする予定はなかったから、
よく考えたらどーでもいい特典だったんだけれども、
なんか、そんなもんかと思ってほいほいいいなりになって、
それ以来ずっと青色申告。
家族との絆を持ち出すあたり、
オレオレ詐欺に通じるものがある気がするのは私だけ・・・???
それで、
白色申告者というのは、
なんと、この制度を逆手に取り、
実際は家族に給料を支払っているのに、
まったく支払っていないことにするというウルトラCを、
正々堂々とやっちまうんだそうな・・・
例えば、
オヤジ+息子夫婦でやってる個人商店で、
息子夫婦は書類上は無収入(だって給料支払いを国が認めないんだからしゃーないやんけ)、
だけど、オヤジに買ってもらったマンションに住み、
スポーツカーに乗ったりなんかしている。
だけど、税務上は無収入なんだから、
税金は払わなくていい上に、
保育園などの費用もタダ。
なぜ、白色申告という制度が、
このような穴だらけのまま存続しているのか、
誰か合理的な説明をしてくれ!!!
・・・ということで、本日の結論 :
税制は知れば知るほど不公平感が増すばかり、
精神衛生上よくない・・・
・・・と、ここまで、目からウロコの情報満載の本書ですが、
これで、やっと序章が終わったところです。
本題はやっとこれから。
Victoriaの長い長い税務のお勉強は、
まだまだ続く・・・
Victoriaでした。
・・・
「バレると後ろに手が回る 脱税のススメ」バックナンバーはこちら。
大村大次郎 「バレると後ろに手が回る 脱税のススメ」 (1)税理士試験が難しい理由 - Victoriaの日記
大村大次郎 「バレると後ろに手が回る 脱税のススメ」 (2)脱税とはなにか? - Victoriaの日記
大村大次郎 「バレると後ろに手が回る 脱税のススメ」 (3)長者番付発表の本当の理由 - Victoriaの日記
大村大次郎 「バレると後ろに手が回る 脱税のススメ」 (4)税務署の弱み - Victoriaの日記