デトロイト、恐怖の入国審査

デトロイトで乗り換えてワシントンへ行く予定だったので、入国審査はワシントンであるものだとばっかり思っていたら、デトロイトでいったん荷物も全部受け取って、入国審査を受けなければならないことがわかりました。

乗り継ぎ時間は約1時間半。
間に合うのでしょうか?

まず、税関を通らなければなりません。
外国人用のブースは、ものすごい列。
しかも、ほとんどがアジア人です。

列、ちっとも動かず。

何してるんだろうと思って見ていたら、指紋と写真を撮って、あとは荷物の中に申告するものがないかどうかのチェック。滞在先も、ちゃんと住所を書かないと通らない模様。

まずい・・・

友人の家に泊まるんだけど、住所を書いた紙を忘れちゃったわ。
だって空港に迎えに来てくれることになってるから、ケータイの番号しか知らないし・・・

やっべー。
何とかしなきゃ。

あわてて友人のパソコンにメールしたけど、きっともう家を出ているだろうし、どうしよう・・・

あせってかばんの中をひっかきまわしていたら、彼女の家のもよりの地下鉄の駅に印をした地図が出てきた。よし、これでつっぱろう。

覚悟を決めて列に並び直します。

相変わらず、列は動かず。

それもそのはず。何百人ものアジア人が列を作っているのに、空いてるブースが・・・2箇所?

これじゃあ、いつまでたっても終わらないわ。
あ〜あ、入国できたとしても、乗り遅れる可能性濃厚です。

時計を見ながらいらいらしていたら、
「日本語の通訳出来る方、いたら12番まで来てください」
というアナウンスが。

えっ、通訳いないの?
税関の通訳をそこらへんにいる素人にやらせるわけ?

まあ、いいわ。誰かが通訳しないとこの列進まないのね。

そこで、「日本語話せます」と名乗り出て、通訳のお手伝いをして参りました。

日本人のおばさんが、なんだか大事な紙をなくしちゃったらしくって、係の人ともめていた。
なくすって、ほんの5メートルくらい手前でもらったばっかりの紙なのよ。
どうしてその5メートルの間になくしちゃうわけ?
ゴミ箱もないのに。
理解不能
結局そのおばさんは列から離れて、もう一度紙をもらうところからやり直し。

ほかにも、パスポート、搭乗券、ホテルの予約確認書など、当然すぐに出せるところに用意していなければならない書類を、いくつもの封筒にしまってかばんの中に入れてあって、どれがどれだかわからなくなってるおばさんなど多数。アメリカ人の係の人は
「パスポートは?」「申告書は?」
って、単語で聞くだけなので、私はていねいに日本語に直して通訳してあげてるのに、あたかも私が係官であるかのように、みんなすっごく敵意に満ちた態度でつんけんしてくるので、結構疲れた。

ボランティアなのにね。

ようやく自分の番が回ってきたときには、すでに飛行機の出発時刻13時30分を回っていました。

「私の飛行機、待っててくれるんでしょうか?」
って聞いたら、
「あなただけじゃなくて、みんな同じなんだから、ちゃんと並べ!」
って怒られちゃって。

アメリカってこわいわね。

別に悪いことしたわけじゃなく、税関の段取りが悪かっただけなのに、早速乗り継ぎの便に乗り遅れました。こんな経験初めて。

あ〜あ、いったいいつになったらワシントンに着くんだろう?

距離にして100メートルもない税関をくぐりぬけ、カウンターで次の便のチケットを再発行してもらうのに3時間ほどかかりました。15時の便には乗れなかったので17時の便に乗ることに。

友人はもう空港で待っているはず。

あ〜あ、どうしよう・・・

こんな時、ケータイでメールができたらいいのに。

おそろしいことに、友人の持ってるケータイはメールができないし、しかも国際電話もかけられないことがわかりました。「アメリカのケータイは普通そうよ」ですって。3G対応していないらしい。道理でみんなアイフォーンにとびつくわけね。日本のケータイは何でもできるものね。

もう、知らない。
とにかく、次の便にはちゃんと乗ることだけを考えよう。