結婚しよう

こんにちは。Victoriaです。

さて、先日ご紹介したクイーンのリードボーカルフレディ・マーキュリーは、
1991年にエイズのため、45歳で死去。

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亡くなったときの恋人はジム・ハットン(男)。
しかし、彼は、若い時に一時的に同棲し、別れてからもずっと友達であり続けたメアリー・オースチン(女)に
莫大な遺産の大半を残した。

フレディによると、
「ボクたちは悲しい別れをしたけれど、
その後、深いきずなが生まれたんだ。
それを奪うことは、誰にもできない。

ボクの恋人たちはみんな、どうしてメアリーの代わりになれないのかって尋ねるんだけど、
それは無理なんだ。

もちろん、彼女にも恋人はいるけど、別に嫉妬したりなんかしない。

ボクは彼女の私生活は尊重しているし、それは彼女も同じだ。

ただ、ボクは彼女が誰といっしょにいようと、幸せであることを願ってる。

ボクたちはお互いのことを気にかけていて、
それはすばらしい愛の形だと思う。

ボクはありとあらゆる問題を抱えているけど、
彼女がいるから乗り越えられる。

彼女はたった一人のボクの友達で、
彼女以外はいらない。

つまり、彼女は、籍ははいっていないけど、
ボクにとっては妻なんだ。

ボクたちは心からお互いのことを信じていて、それで十分。」



(原文)Our love affair ended in tears but a deep bond grew out of it,
and that's something nobody can take away from us.

All my lovers ask me why they can't replace her,
but it's simply impossible.

I don't feel jealous of her lovers because, of course,
she has a life to lead, and so do I.

Basically, I try to make sure she's happy with whoever she's with
and she tries to do the same for me.

We look after each other and that's a wonderful form of love.

I might have all the problems in the world,
but I have Mary and that gets me through.

The only friend I've got is Mary and I don't want anybody else.

To me, she was my common-law wife.

To me, it was a marriage.

We believe in each other, that's enough for me.


メアリーの方も、フレディの死に際して、
「永遠の愛を失った。私たちは結婚しているようなものだった」
と述べている。



そもそも、そんなに愛しあっている二人が別れた原因は、
フレディが男性と浮気をしたから。

生涯を通じて、男性とも女性とも恋愛関係を持ち続け、
乱交パーティーなどで遊び続けたフレディの最期をみとったジム・ハットンは、
献身的にフレディに尽くし、
フレディは、ハットンとの結婚指輪をはめて息をひきとった。



たくさんの愛に囲まれていたように見えるが、
フレディは孤独だったようで、
「何もかも手に入れて、それでも孤独ってどんなに寂しいかわかるかい?
ステージでは化け物のように外向的に見えるだろうけど、
ホントのボクはすっごく孤独なんだよ。
成功が、ボクから長続きする愛情関係を奪ってしまったんだ」
と語っている。


(原文)Can you imagine how terrible it is
when you've got everything and you're still desperately lonely?

When I'm performing I'm an extrovert,
yet inside I'm a completely different man.

Success has prevented me from having the one thing we all need : A loving, ongoing relationship.



・・・
彼の書く音楽は、
ほとんど「愛」がテーマで、
報われない愛の苦しみや悲しみを歌ったものが多いけれど、
曲調は明るい。

(原文)I'm possessed by love ― but isn't everybody?
Most of my songs are love ballads and things to do with sadness and torture and pain.
But there's always an element of humour at the end.

それは、彼が、
「クイーンのコンサートを聴いたら、
楽しんで帰ってもらいたいんだ」
と考え、エンターテイナーに徹していたから。

(原文)I like people to go away from a Queen show feeling fully entertained, having had a good time.



・・・
フレディは、超人的なエネルギーの持ち主で、
ステージ上から何万人という聴衆の心をわしづかみにすることができたくらいだから、
あふれんばかりの愛情に満ちた人だったはずなんだけど、
それをたった一人の人に向けるには、
エンターテイナーとしての彼の才能がじゃましてしまい、
出会ったすべての人、
彼の音楽を聴きにきてくれたすべての人に、
その愛情を惜しみなく注いでしまったために、
一日の終わりに帰って行く「永遠の愛のすみか」を手に入れ損ねてしまったのだと思う。


メアリーも彼のことを「永遠の愛」だと言っているけれど、
年中、コンサートツアーで世界中を飛び回っていて、
ソロ活動にも忙しかった彼と実質的に共有できた時間は、
驚くほど少なかったにちがいない。

だから、フレディはメアリーをずっと待たせておくことはできなくて、
その場の情熱にまかせた不安定な関係で、
一時的に寂しさをまぎらわせるしかなかったのだろう。


でも、きっと、最期には、
本当の愛を手に入れたと思うのね。

だって、彼の最期をみとってくれた恋人がいたわけだし、
メアリーの心は永遠に彼のものだったわけだから。



フレディの最期は、
人がなぜ結婚するのかというひとつの理由を教えてくれている。

結婚する理由はいろいろあるけれど、
死ぬときに一人はイヤだっていうのも大きいと思う。




私も、死ぬ時、ひとりぼっちっていうのは、絶対にイヤだ。
この世に別れを告げる時には、
旅立ちを見届けてほしいと思うし、
愛する人の最期には、
ベッドサイドで別れを告げる権利がほしい。



だから、みんな、
結婚しようよ・・・



これは、絶好調のフレディ。
こういう、明るくちゃらちゃらと愛を歌っているフレディが好き・・・

Victoriaでした。