ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (8)インド=ヨーロッパ語族は血のにおいがお好き?

こんにちは。Victoriaです。

さて、ライフネット生命保険の出口社長の講演会は、
紀元前2000年〜1500年のあたりでヒートアップし、ちっとも先に進みません。



どうして、世界史の授業って、
全国どこの高校でも、大幅に進度が遅れるって決まってるんだろうね・・・


たぶんね、
出口社長もおっしゃってたけど、
近現代史と古代史を比較したら、


圧倒的に古代史のほうがおもしろいから


ついつい、先生も古代史語り出すと止まらなくなっちゃうんだと思う。


高校で世界史を勉強するのはもちろん、


文科省が世界史Aを必修科目に決めたから



そういえば、話飛ぶんだけど、
数年前に全国で勃発した履修漏れ問題、
あれの元凶は世界史ね。

入試科目的には世界史より日本史に人気があって、
そうでなくてもきついカリキュラムで、
世界史と日本史両方履修するっていうのは、
教えるほうのマンパワーも、
教えられるほうの記憶容量もアップアップで、
日本史の単位を世界史の単位にこっそり振り替えちゃおうっていう奥の手が、
全国の進学校で共有されていたわけだけど、
やっぱり、なんで日本史じゃなくて世界史が必修なんだっていうあたりの議論が、
現場の先生のレベルで共有されてなかったのが、一番の問題で、
おかげで、あの年の受験生は卒業式終わった後も補習受けさせられたりさんざんな目にあったわけだけど、
何が言いたいかっていうと、


世界史の知識ゼロで高校卒業しちゃった年代の人たちが、
今ごそっと社会人になりつつあるっていうことです。


履修漏れ最終学年が、ちょうど今年の新卒採用で社会人一年生やってるはず。

これって結構いろんなところで影響が出ていて、
例えば、公務員試験受験しようとしたら、
高校の教科書レベルからやらなくちゃいけなくてとっても大変だったとか、
留学先の国の歴史がちんぷんかんぷんで、
話がかみ合わなかったとか、
いろいろな報告があがっております。


なので、出口社長の歴史の講義も、
受講生の年齢が20代に集中している場合、
ものすごく基礎的な部分から説明していかないと、
「???」
ってことになりかねないっていうことがなきにしもあらずなんじゃないか、とちょっと思いまして。


歴史好きの方しかそもそも講演会に行かないのかもしれないけれども、
出口社長が最初からぶっ飛ばした場合、
もしかしてついて来れない方が続出するとお互いに不幸だなってちょっと思ったものですから、
ここにちょっと書き留めさせていただきました。



出口社長、今後の参考にしていただければ・・・


・・・
それで、古代史のほうがおもしろいっていう話なんだけれども、
必修科目だからって学ばされる高校生は別として、
社会人になってから歴史を学ぼうという動機は、
とにかく歴史が好きっていうのを別とすれば、たぶん、


歴史を学べば、自分の人生ちょっとはましになるんじゃないか


っていうのが大きいと思うのね。


だって、歴史って、過去の人間の、
成功体験も失敗体験もいっぱい詰まっているわけで、


失敗体験は人類が共有すべき社会実験。


謙虚に学べば、少なくとも過去の世代よりは賢い選択ができるはず。


そうすると、貴重な社会実験のサンプルとして取り上げるとき、
事例は単純なもののほうが本質がよく見えてわかりやすい。


って考えていくと、
古代史のほうが好まれるっていうのは当然のことで、
たしかに古代史に出てくる登場人物って、
昔のことで資料が少ないっていうのもあるかもしれないけれども、
割とデフォルメされているっていうか、
極端な例ほど語りぐさになるっていうのはあるから、
聞いてておもしろい。


一方、近現代史については、
あまりにも最近すぎて、まだ評価が定まっていなかったり、
歴史の勉強っていうよりは、
思想や政治の勉強に近い感じになって、
あんまり歴史好きのツボにはまらないのかも。


わが塾でも、近現代史は嫌いな生徒が多く、
特に日本史なんて、


なんで、歴代の首相の名前を覚えなくちゃならない・・・?
嫌がらせか?


というぼやき続出。


ホント、なんでだろうね・・・?
二世議員が出たときに、瞬時に識別できるようにするためかしらね・・・?


・・・
話を講義に戻して、
出口社長のお話は、紀元前1600年、ヒッタイトによって古バビロニア王国が滅ぼされるところにさしかかっております。


古バビロニア王国は、ハンムラビ法典を作ったメソポタミア地方の王国。
なぜ、ヒッタイト古バビロニア王国を滅ぼすことができたかというと、
ヒッタイトは戦車を持っていたから。
戦車っていうのは、チャリオットのことで、
馬2頭から4頭にひかせ、
乗員は2名。
1人が手綱を握り、
1人が弓をひけばいいので、
それまでの歩兵に比べれば、
殺傷力大幅レベルアップ。

いわゆる、「第一次軍事革命」が起こったわけで、
その後、戦車スタイルの戦争が世界標準になっていく。


映画「ベン・ハー」をご覧になると、
戦車の殺傷力の何たるかが一目瞭然。


ヒッタイトがなぜ戦に強かったかというと、
ヒッタイトの住んでいた小アジア(=アナトリア)地方で鉄が出て、
紀元前20世紀頃には鉄器生産技術が確立していたのも大きい。


鉄器+戦車で攻め込んだヒッタイトは、
あっという間に強い国へと成長を遂げ、
それまでこれといって強大な王国がなく、
文明化が遅れていた小アジア地方で覇権を握る。


新興勢力は、すきまを狙え!


というルールに従って勝ち組にのしあがったわけだ。


ヒッタイトは、インド=ヨーロッパ語族で、
その点が、アジア・アフロ語族だったシュメール人やアムル人と異なるところなんだけど、
出口社長によると、



インド=ヨーロッパ語族というのは、伝統的に男尊女卑が甚だしい



牧畜国家というのは、わりと女性を大事にする民族が多く、
それは、家畜はメスが大事だからっていう理由が大きいらしいんだけど、
インド=ヨーロッパ語族っていうのは、牧畜やってるくせに、
なぜか、女性の地位が低いそうで、
女性の地位が高いモンゴルと対照的。


現在、地球上でインド=ヨーロッパ語族に属する言語をしゃべる人口は、25億人あるそうで、


ほとんど、地球の半分が男尊女卑・・・?



鉄製武器をふりかざし、戦車で攻め込むっていう姿を想像しただけで、


マッチョでなければ人間ではない


という考えが常識だったことは想像できるんだけれども、
この時代の戦争は、
敵の返り血を浴びる距離で、刺したり切ったりしてたわけでしょ?


民族全体が血みどろの争いが好きって、
一体何があったんだろうね・・・?


採血の注射針さされただけで、
ラクラしてぶっ倒れそうになるVictoriaには、
とても理解できません・・・



みんな、もっと平和に暮らそうよ・・・



・・・ということで、本日の結論 :


戦争好きにくらべたら、
女好きなんて、男の欠点のうちにはいらないぜ、まったく・・・



Victoriaでした。


・・・
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ」バックナンバーはこちらです。
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (1)出口社長にはじめてお会いする - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (2)グレートジャーニーとビフテキの切っても切れない関係 - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (3)ピラミッドから読み解く公共事業の本質 - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (4)世界帝国には動物園を造れ - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (5)目には目を、歯には歯を - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (6)人間は40歳過ぎたら人工生命体 - Victoriaの日記
ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ (7)出口社長×Chikirinさん - Victoriaの日記
生命保険