ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ Part 4 (24) プランタジネット朝

こんにちは。Victoriaです。

2012年7月14日、京都大学百周年時計台記念館で開催された、
ライフネット生命保険の出口社長による「5000年史 Part4 11、12世紀の世界」の講義録、
今回は、「プランタジネット朝」。

さて、
1066年のノルマン・コンクエストでイングランドを征服したノルマン朝第1代ウィリアム1世が1087年に死んだ時、
長男のロベール2世がノルマンディー、
三男のウィリアム2世がイングランドを相続、
四男のヘンリー1世は金銭のみを相続しただけで、
仕方なく兄の家来として仕えていたが、










1100年、イングランド王だったウィリアム2世が狩猟中に矢に当たって急死すると、
直ちに王宮に入ってイングランド王に即位。










果たしてこれは事故だったのか?
それとも、何かの陰謀?








答えは誰も知らない、
イギリス史上の謎の一つ。









ちょうどその頃、
長兄のロベール2世は第1回十字軍で不在にしていたが、
帰ってくると当然兄弟げんか。







「お前、留守中に勝手なことしやがって、人の土地盗んだやろ!返せ!」








しかし、
このけんかに勝ったのは弟。








1106年、
ヘンリー1世は、
兄ウィリアム2世を捕獲、
兄の目をつぶし、以後死ぬまで28年間幽閉する。







とにかく、イギリスの歴史見てると、王家の男どもは、父と息子、兄と弟、ありとあらゆる血縁関係のものが始終殺し合ってるんだけど、なぜ?普通に寿命を全うして死んだ王族の男っているの???










そんなこんなで、
兄弟間の、
血で血を洗う王位争いに勝ったヘンリー1世は、
めでたくイングランド王に就任、








王としてはなかなか有能で、
子ども達に有利な政略結婚をさせて、
近隣諸国と同盟を結び、
フランス王と対抗したりしている。






・・・


さて、
イングランド王権は強化され、
国内は安定したかに見えたが、
実はヘンリー1世は大きな問題を抱えていた。







子どもは20人以上いたにもかかわらず、
相続権を持った子どもは2人しかいない・・・








まあね、
こればっかりは男がどうあがいても、
運を天、つまり后の子宮にまかせるしかないから・・・







ところが、
大事な一粒種の息子に悲劇がふりかかり、
1120年、ホワイトシップの遭難という大事故であっけなく死んでしまう。






ホワイトシップの遭難というのは、
12世紀のタイタニック号沈没事故みたいなもので、
ノルマンディーの王族、貴族が多数乗っていた船が沈み、
全員死亡。







原因は、これまたよくわかっていない。








陰謀のにおいがするんだけど、考えすぎかしら?








イングランドの歴史には、
陰謀多すぎ・・・







・・・


後継者がいなくなって、
あわてたヘンリー1世、
后はもう亡くなっていたので、
娘よりも若い後妻を迎えて子作りに励むも、
王妃妊娠せず。









この時、ヘンリー1世52歳。








もうタネ切れだったのかも・・・???









それで結局、
後継者争いはどうなったかというと、









ノルマン朝、あえなく断絶。









ホント、
ヨーロッパの王朝って、
男の子がうまれないと、
あっけなく滅ぶので、
何か逆にびっくりしちゃうんだけど、









ノルマン朝はわずか88年、3代で終わる。








ヘンリー1世は、
男の子がいないので、
仕方なく、
娘のマティルダを後継者に指名して死んだんだけど、










マティルダは最初、東ローマ皇帝と結婚、
夫が死ぬと、今度はフランスへ送られアンジュー伯と結婚して男の子を産んでいて、
これが後のイングランド王になるヘンリー2世、








いくら王様の遺言でも、








女が国を統治?ありえね−!









と怒った周りがヘンリー1世の遺言無視して、
別の王をたてようじゃないか工作が始まり、
またまたイングランドは王位をめぐって戦争突入。













びっくりするのは、
マティルダはちゃんとイングランドに上陸して、
男相手に戦ってるのよ・・・









イギリスの女は強し。








ただ、
マティルダは女王になる気まんまんだったんだけど、
戴冠する機会をのがしたために、
女王としてはカウントされていないのが、
ちょっとかわいそうなんだけど、











そんなこんなで、
20年間、
イングランドマティルダとスティーブン(抵抗勢力が擁立した王様)の二人が王位を主張するという無政府状態に陥り、
国は疲弊する。








国土は荒らされ、
ロクな収穫もできず、
領主は税金がとれない・・・








怒った貴族たちにせっつかれて、
ようやく協定がむすばれ、
ティーヴンが王位につくけど、
ティーヴンが死んだら、
ティーヴンの子どもは王位を継承できず、
マティルダの子どもアンリが継承する、ということで両者合意。









それは1153年のことなんだけど、








翌年1154年、スティーヴン死亡。









あまりにもタイミングがよすぎじゃね?









・・・


すったもんだのあげく、
1154年、
プランタジネット朝イングランドで誕生。









ホントは、
プランタジネット朝の王妃エレアノールの話をするつもりだったんだけど、
前置きが長くなったんで、
ここでいったん終了。








王妃エレアノールは、
フランス王からイギリス王へと渡り歩いた凄腕女性で、

今回の講義で最も魅力的な人物、











もう、
早く、エレアノールについて書きたいと思って、
毎日がんばって、
やっとここまでたどりついたかVictoria・・・って感じなので、









次回、こうご期待。









・・・本日の結論 :








12世紀のイギリスの王室は殺し合いばかりしている・・・










Victoriaでした。


・・・

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