人はなぜSEXをするのか (5) 潮吹きは体にいい
こんにちは。Victoriaです。
- 作者: シャロンモアレム,Sharon Moalem,実川元子
- 出版社/メーカー: アスペクト
- 発売日: 2010/01
- メディア: 単行本
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「人はなぜSEXをするのか」によると、
不特定多数の相手と性行為をすること、
つまり浮気は、
進化の結果であるという証拠があって、
オスが、「数打ちゃ当たる」方式で、
できるだけ大勢の女性に精子をばらまこうとするのは、
それが、自分の遺伝子を次世代に引き継ぐ確率をあげるためにもっともいい方法だからで、
一方、メスにとっては、
多くのオスの中から、
妊娠と育児という一大事業をともにするのにふさわしいオスを探すことが何より重要、
結局、
オスもメスも、
理由は異なるけれども、
複数のセックス・パートナーを持ちたいという願望があるという点では、
一致している。
大半の動物では、
複数のセックス・パートナーを持つ複婚(ポリガミー)だが、
霊長類では5%が単婚(モノガミー)、
しかし、
単婚であっても、
社会的には生涯にわたって一夫一婦制を守り通すものの、
交尾に関しては、
ペア以外と積極的に行おうとするらしい。
・・・ということで、本日の結論 :
浮気は生物の基本。
おもしろい調査があって、
同一種のハタネズミが、
平原に生息すると、
生涯にわたって一匹のオスとメスがつがい、
同じ巣で暮らしてオスも育児を手伝うイクメンネズミになるのに対し、
山岳に暮らすと、
オスは基本的に一夜の契りしか結ばず、
交尾以外でメスとは接触せず、
メスが妊娠し出産してもまったく関与しない極道ネズミになるという。
なぜ、
同一種なのにこのような違いが出るかというと、
捕食する敵が数多くいる平原では、
オスとメスが協力しあうことで、
より安全な環境で子どもを育て、
つぎの世代へと遺伝子の鎖をつなげていけるから、
つまり、
オスの保護なくしては、
子どもが安全に生き延びることができないようなプレッシャーに満ちた環境では、
生物は単婚を選び、
生存競争のプレッシャーが少ない環境では、
遺伝子の種類を増やすメリットのある複婚を選ぶ。
そうすると、
現代社会は、
それなりに生存競争は厳しいとはいえるものの、
生命の危険におびやかされる局面は歴史的に見て最少だといってよく、
現代の男女がともに浮気性なのは、
世の中が平和なおかげ・・・???
・・・
さて、
学者の先生たちというのは、
時として信じらんないような突飛な研究をするものだが、
女性がオーガズムに達した時の膣内の動きを撮影するため、
男性のペニスの根元に光ファイバー・カメラをつけた方がいるそうで、
女性がオーガズムに達して子宮の筋肉が収縮するたびに、
精液のプールに繰り返し子宮頸管が突っ込まれて、
精液を吸い上げる様子が映っていたそうです・・・
この映像を見た学者の先生たちは、
「セックスでもっとも重要な瞬間はいつか、という私の科学的理解が完全に変わった」
と言い、
女性のオーガズムの必要性を訴えていらっしゃるそうだけど、
何を今さら・・・
・・・
さて、
AVでは定番となった潮吹きだけど、
いまだに「潮吹き」=「失禁」と考える方たちはたくさんいて、
2002年にも、
イギリスで潮吹き場面の映っていたポルノ映画が、
検閲の結果、
潮吹き場面の削除を命じられたという。
なんでも、
イギリスでは排尿シーンは猥雑出版物法で禁止されているかららしい。
セックスシーンはよくて、
排尿シーンはNGなわけね・・・
それで、
潮吹きは失禁なのかどうか明らかにすべく、
潮吹きで分泌される液体の成分を分析した学者がいて、
なんと、
尿とはまったく別の化学成分で、
男性の前立腺から出てくる精液と生化学的には非常に似ていることがわかった。
潮吹きは女性の射精である
ということが、
科学的に証明されたわけである。
潮吹きはすべての女性が経験しているわけではなく、
ある調査では、
40%がオーガズムのあと経験したとの結果も出ているが、
この数値が低いのは、
膣の壁面が刺激されて感じるざわざわした感覚が、
尿意と似ているため、
ここでもらしちゃ大変だわ、とガマンしてしまう女性が多いからではないか、と
本書では分析していて、
何百人もの女性に潮吹きのレッスンをしてきたという先生(?)によると、
もし潮吹きを経験してみたいと思うなら、
自分を解放してあげることが大切。
・・・ということで、本日の結論 :
男性がセックスで一番不満に思っているのは、
女性が自分を解放して楽しまないこと。
うん、
これは多くの女性が肝に銘じておいたほうがいいことかも・・・
・・・
なぜ、
女性にも前立腺があり、
男性と同じように射精するのかというと、
精液は感染症を予防するから。
前立腺には身体内でもっとも亜鉛が多くあり、
亜鉛の働きの一つが細菌の繁殖を防ぐことなので、
女性はセックスするたびに、射精し、
通常は尿に含まれない亜鉛によって尿道を抗菌している。
女性の半数が人生で最低1回は尿路感染症にかかるといわれていて、
その原因は、
セックス。
しかし、
彼女たちが、
心底、自分を解放し、
オーガズムの後、潮吹きを体験していれば、
尿路感染を防げたかもしれない。
・・・ということで、本日の結論 :
潮吹きは感染症防止のために大切。
大切な彼女を感染症から守るためにも、
ぜひ潮吹きさせてあげてね♪
尿路感染症に一度かかると、
再発を繰り返すことが多く、
治療のためには抗生物質の投与が必要なわけだけど、
完治するまではセックス禁止になるから、
あまりにも感染症を繰り返すようだと、
それが原因でセックスレスになることも考えられるわけで、
進化論的観点から見ると、
潮吹きというのは、
子孫繁栄の妨げになる感染症予防という重大なミッションを担った、
ひとつの進化の証だといえる。
ちなみに、
セックスの後、排尿すれば感染症にかかりにくくなるなんて言われることもあるけど、
尿に抗菌作用はないので、それはムダ。
やっぱり潮吹きでないと・・・
・・・ということで、本日の結論 :
男性の精液は女性の体にとって外部物質だから、普通だったら免疫システムが働いて攻撃し、破壊してしまおうとするわけだけど、同じパートナーの精液を繰り返し受け入れているうちに、女性の体は慣れて受け入れやすくなるらしく、したがって、一晩限りの相手より、長い時間連れ添ったパートナーとのほうが妊娠確率は高くなるらしい・・・セックスって定期的にしたほうが、いろんな意味で体にいいのね・・・今日は、ホント、勉強になったわ・・・
Victoriaでした。
・・・
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