ライフネット生命の出口社長に歴史を学ぶ　（11）始皇帝はワーカホリックだった

こんにちは。Victoriaです。

ライフネット生命保険の出口社長の講演会は、
引き続き中国のお話です。

さて、西アジアでは紀元前1200年ごろに、ヒッタイトが滅亡したことで、
鉄器時代が始まっていたが、
中国で鉄製農具などが普及したのはずいぶん遅れ、
春秋時代の紀元前500年頃。

これは、鉄器の技術が遅れたというよりも、
青銅器の技術が進みすぎていたため、
鉄器に移行する必要性がなかったからで、

古い技術が進みすぎると、新しい技術がなかなか出てこない

ということを教えてくれる。

鉄製農具は青銅器製に比べて、農業生産力を飛躍的にアップさせたので、

「ああ、これは便利でええわ、どんどん、耕したれや」

と、せっせと開墾に励んでいたところ、

中国じゅうの山が、全部はげ山に・・・

一気に全部の山をはげ山にするほどの勢いで、森を切り開いちゃうなんて、
どんだけ、勤勉なんだろう・・・

山がはげ山になると、起きるのが、

大水害。

中国で大洪水が起こるのは紀元前500年以降なので、
ここからも、鉄器がこの時代に驚異的な勢いで中国に普及していったことがわかる。

・・・
さて、諸侯が抗争を繰り返す春秋・戦国時代にピリオドをうち、
紀元前221年に初めて中国を統一し、皇帝の称号を名乗ったのは、
始皇帝。

中国史の中で、始皇帝の果たした功績というのは大変大きく、
最大の功績は、おそらく、
中央集権化の推進。

まず、全国を群と県に分け、
皇帝が任命した知事を中央から送って、２〜３年で交替させるという群県制を導入。

指揮命令系統の徹底化のために行われたのが、
文書行政。

大きい国を治めるためには、
口頭で命令を伝える方法では、スピード・正確性の面で問題があるため、
すべて文書で命令が下された。

度量衡の統一、車軌の統一も、中央集権を強化する手段で、
車軌を統一したことにより、圧倒的に道が走りやすくなって、
軍や伝令の移動がスピードアップされた。

軍備面では、匈奴防衛のため、万里の長城を建設。

また、全国をまわる巡行を、実に5回行っている。

皇帝自らが地方に出かけていくことができたのは、
官僚制がしっかりしていたので、家をあけても安心だったのと、
出かけていった先の地方に、ちゃんと宿泊の設備等が整っていたからで、
ここからも、始皇帝のおしすすめた中央集権化が見事に機能していたことがうかがえる。

これだけの大事業を成し遂げたのだから、
さぞ在位期間は長かったのだろうと思いきや、
始皇帝は紀元前210年に死んでしまう。

一説によると、不老不死の薬として求めた水銀の毒に当たったらしい。

たった11年の間にこれだけの事業を次々と成功させた秘訣は何だったのか？

出口社長によれば、
始皇帝は、連日朝5時から夜11時まで働き続けるワーカホリックだったそうで、
中国の三大ワーカホリックの一人なんだけど、
うっかり、聞き漏らしちゃって、あとの二人が誰なんだかわかんない・・・

出口社長、あとの二人って誰ですか？？？

仕事中毒といえるほど、仕事に没頭していた始皇帝だけれども、
史記には、とてもひどい皇帝として描かれている。

前の王様のことは、出来るかぎり悪く書く

という中国の伝統に則って書かれたためで、
実際は、立派な皇帝だったようである。

・・・
ということで、本日の結論　：

歴史書に書いてあることは、うのみにしてはいけない。

・・・
さて、ここまで中国の歴史について、
講演会のノートをたよりにまとめてみて思ったのは、
中国って、いろんなことが伝播してくるのが、四大文明の中で一番最後なんだけど、
その分、ほかと比べて、最初から完成度の高いものが仕上がっているんじゃないかということ。

例えば、文字。
四大文明の中で、漢字のもととなった甲骨文字が生まれたのが一番遅かったわけだけど、
ひとつひとつの文字にこめられた情報量という点では、
圧倒的に漢字が優れていると思うし、
鉄器の普及にしても、
伝わるのが遅かった分、普及のスピードが圧倒的に速いと思うんだけど、
ちがうかしら？

後から始めた者が、
先駆者を乗り越えてしまうということはよくあることで、

例えば、十代、二十代はさっぱりモテなかった男性が、
三十代過ぎてから急にモテ始め、
結局、十代のころのモテ男たちを追い越して、
great loverになるとか・・・

やっぱり、先人たちの失敗から学ぶ効果っていうのは、
大きいってことで・・・

・・・
ということで、本日の結論　：

女性のみなさま、
いい恋をしたければ、
奥手の男性を狙うべし！

Victoriaでした。