本当に気持ちのいいセックス パート4 番外編 バクシーシ山下「セックス障害者たち」あとがき

こんにちは。Victoriaです。

セックス障害者たち (幻冬舎アウトロー文庫)

セックス障害者たち (幻冬舎アウトロー文庫)

さて、この本を全部読み終えて、
感想も書き終えてから、
本当に気持ちのいいセックス パート4 番外編 バクシーシ山下「セックス障害者たち」 - Victoriaの日記
改めてページをめくって気づいたんだけど、


なんと、解説が、あの、


高橋源一郎



高橋源一郎バクシーシ山下監督って、
お友達だったの?



それで、
高橋源一郎がどういう感想を書いているかというと、


AVというものは、ふつう、見た人に

ヌイて

いただかないといけないのに、
バクシーシ山下監督の作品はそうなっていない。


これを文学に置き換えて言うと、

ポルノというジャンルは、

ヌイて

いただくことを目的としているのに対し、

純文学はセックスを人間存在の深淵に迫るためにテーマとして扱う。

つまり、

ヌイて

いただくことを目標としないでセックスを扱う場合は、

映像でも文学でも

「重い」

ものにならざるを得ないのに、

バクシーシ山下監督の場合には、

「軽い」。


その「軽さ」を一言で言うならば、

セックスの耐えられない軽さ。


「軽い」ものの中に「重い」ものを発見しようとしているわけでもなく、

「重い」と「軽い」の区別がないので、

バクシーシ山下監督の作品を見終わった後は

頭が真っ白になって感想がなにも出てこない。


・・・

解説の90%が、
本を読んだ感想じゃなくて
AVを見た感想になってるんだけど、

「重い」と「軽い」の区別のないバクシーシ山下監督の作品について、
高橋源一郎は、
世間に流通している「基準」や「遠近法」と、
彼の「遠近法」が根本的に違うから、
見ているものを混乱させるのだと結論づけている。



現実とは、ほんとうはバクシーシ山下監督が見たようなもので、
この世には、悲惨も異常も、驚きも衝撃もなく、
愛も悲しみも、苦痛もないだけでなく、
救済も夢もありえないのかもしれない。


高橋源一郎の解説は、
こういう言葉でしめくくられている。



なんか、はじめて高橋源一郎と100%意見が一致したって感じで、
読み終わってすごくスカッとしたんだけれど、



今まで、たくさん、セックス本を読んで、
「本当に気持ちのいいセックス」とは何かっていうテーマを追ってきたけれど、
おまけのつもりで読んだこの本が、
一番、セックスの本質をついているような気が・・・


女医が教える 本当に気持ちのいいセックス

女医が教える 本当に気持ちのいいセックス

宋美玄先生が「女医が教える本当に気持ちのいいセックス」で言っていたことは、
女性にとって本当に気持ちのいいセックスをするためには、
女の身体についてよく知る必要があるよっていうこと。
それは、セックスのプロのみなさまの一致した見解で、
男はひとりよがりなセックスをしちゃいけない、
女としっかりコミュニケーションとって、


前戯25分、挿入10分、後戯15分


という


セックスエネルギー配分の法則


を守れば、あなたもセックスエリートになれるというのが、
加藤鷹さまの意見。

エリートセックス (幻冬舎新書)

エリートセックス (幻冬舎新書)


そして、そういう「女をいかせるテクニック」を全否定し、


男はみんなオスに戻れ!


とおっしゃっているのが、代々木忠監督。


よくよく考えてみると、
これだけ、世の中にセックス指南本があふれているという現象からして、


いかに、本当に気持ちのいいセックスが難しいか


ということを物語っていて、


誰でも、ちょっと慣れればできる程度のものであれば、
カラー写真やイラストの解説付きのテキストを作る必要もないはず。


最近、セックスレスっていう現象が問題視されてて、
それが少子化の原因にされちゃったり、
子ども産んだとたん、セックスレスになったら、
それは夫婦間のコミュニケーション不足が原因だ、なんて言われて、


まるで、セックスすれば、この世の問題はすべて解決するかのような勢いなんだけど、



そこまでセックスに期待するってどうよ・・・?????



AVは相変わらず売れ続けているみたいだから、
男性の性欲が衰えたわけではなく、
おそらく、生身の女とセックスするには、
いろいろとメンドクサイことが多いから、
そこまでしなくたっていいや・・・って感じ?


たぶん、
同じ男女の組み合わせで、
本当に気持ちのいいセックスっていうのができる回数って、
そんなに多くないんだと思う。


特に男の人って、
女との関係がより短い期間に限定されればされるほど、
安心してセックスに没頭できるんじゃないかというのがVictoriaの考えで、


だって、
結婚してくれるの?
みたいな話になったとたん、
腰がひけちゃうでしょ。


あれって、
ほとんど脊髄反射のレベルだと思うのね。



結婚ってことになると、いろいろと責任もあるし、
やらなきゃいけないこともあるからどーのこーの・・・
っていうのは、後からつけた言い訳にすぎなくて、
実のところは、


「ええっ?
これからも、ずーっと、こいつとやれと?
そんな、先のこと、言われてもな・・・
もっといいのが出てくるかもしれないし、
第一、飽きちゃったらどーすんだよ?」



男が後戯をしないっていうのも、
たぶん太古の昔からそういう決まりになっていて、


だって、後戯って、また、この続きをお願いするねっていう意味でしょ?


オレに、明日のことなんか、聞くなよな。


・・・

恋愛と愛情は違うっていうけど、
セックスもまた全然別物で、
愛情が深いからといっていいセックスができるわけでもないし、
セックスがよかったからって、それが恋愛に発展するとは限らない。


なんか、セックスと愛というものを、
直結しちゃったところから、
いろいろな悩みや苦しみが出てきた気がする。



・・・ということで、本日の結論 :


セックスするのに愛はいらない。



Victoriaでした。


・・・
「本当に気持ちのいいセックス」バックナンバーはこちらです。
本当に気持ちのいいセックス (9) 総集編 - Victoriaの日記
本当に気持ちのいいセックス パート2 (11)総集編 - Victoriaの日記
本当に気持ちのいいセックス パート3 (11)総集編 - Victoriaの日記
本当に気持ちのいいセックス パート4 (10)総集編 - Victoriaの日記