ヴァギナ　（12）　潮吹きの意味

こんにちは。Victoriaです。

ヴァギナ　女性器の文化史 (河出文庫)

作者: キャサリン・ブラックリッジ,藤田真利子
出版社/メーカー: 河出書房新社
発売日: 2011/02/04
メディア: 文庫
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さて、AVではすっかり定番となった潮吹きのメカニズムが、
「ヴァギナ　女性器の文化史」では実に詳しく説明されているんだけど、
まず、前提となるのが、この事実。

女性にも前立腺があり、
生殖器官としてちゃんと機能している。

ヴァギナ前壁で最も感じやすいといわれる

Gスポット。

あれは、前立腺の場所と関係があって、
尿道口の近く（ヴァギナに入ってすぐのあたり）にある人が多いけれど、
尿道全体にわたって分散している人もいるので、
Gスポットが探し当てられない場合には、
ヴァギナ全体と尿道全体をくまなく探してみてね。

それで、潮吹きですが、
女性が快感のあるときやオーガズムの時に
尿道を通して多量に噴出させるのが前立腺液。

すべての女性が潮吹きできるわけではないのは、
骨盤筋肉の強さが理由で、
筋肉の強い女性は、
性的興奮状態とオーガズムの時に筋肉が力強く収縮し、
その力によって前立腺から液体が飛び出す。

骨盤筋肉の強さがものをいうのは男性も同じで、
男性の骨盤筋肉が強ければ、
勃起したペニスの角度がより直立に近くなるから、
女性のヴァギナ前壁を刺激するのに効果的。

Gスポットはヴァギナ前壁だから、
ここポイントね。

男性のみなさま、
筋トレはホント、重要です。

それでね、
なぜあのように大量の液体が勢いよく噴き出すのかってことですが、
進化上の観点から見ると、
あれはメスが余分な精子や望まない精子を取り除くのに役立っているらしい。

精子は濃くてねばねばしているわけだけど、
あれはメスの生殖管にうまくへばりつき、
受精にこぎつけるためで、
言い換えると、
メスに排出されないための適応で、

それに対し、
女性前立腺液は塩分が多く、
この粘つく精液を取り除くのに効果的。

なぜ、このような液を出すようになったかというと、
セックスする相手が一人なら、この液はいらないわけだけど、
これまで見てきたように、
ほ乳類のメスは、気に入った精子を求めて、
複数の相手と連続してセックスするわけだから、
（ヴァギナ（４）メスは男漁りをする - Victoriaの日記）
前のオスの精子がまだ女性の体内に残っている可能性がある。

そんな時、
ぜひ自分の精子と受精してほしいとオスが望むならば、

女性が感じるスポットを刺激して、潮吹きを促し、
前の男性が残していった精子をまず排出していただいてから、
射精する

というのが賢い。

単に感じる、感じないという感覚の問題ではなく、
女をイカせるというテクニックには、
このように生殖戦略上、重要なミッションが含まれていたのだった。

おそるべし！潮吹き！

・・・ということで、本日の結論　：

オーガズムは、
精子を入れようとする男と、
排出しようとする女の、
命がけの攻防である。

Victoriaでした。