どた靴プレスリーの「一石」 河村氏の原点
おはようございます。Victoriaです。
住民投票の告示を明日に控え、名古屋は騒がしくなってまいりました。
河村たかし関連のこんな記事発見。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110116-00000067-san-pol
名古屋市長、河村たかしのすっかり形の崩れた「どた靴」。それを苦々しい表情で見つめる男がいた。自民党名古屋市議団の重鎮、桜井治幸だ。
昨秋、名古屋市内で開かれたパーティー。地元名士が名古屋にある外国公館の関係者とワイングラスを交わしていた。
約200人を前にマイクを握ったスーツ姿の河村は、どた靴のままエルビス・プレスリーを熱唱した。
「TPO(時と場合)をわきまえろ」。桜井は、その言葉をのみ込んだ。
河村の政治スタイル。それを桜井は「意識的に権威を否定するようなことをやるんだ」と語る。
河村が地方自治の世界に投じた「一石」の波紋は大きかった。
平成21年4月の市長選で初当選すると、恒久的な市民税減税にこだわった。
納税者1人当たり、平均で年1万4千円。法人なら1社平均で年7万8千円の減税。こうした減税に前例がないと聞けば、その大胆さは分かる。
反発も大きい。
市議会とは2年近くも対立を続け、その結末、2月6日の愛知県知事選には、名古屋市長選、名古屋市議会解散の是非を問う住民投票が加わった。「トリプル投票」は17日の住民投票告示で幕を上げる。
7日、名古屋市内で街頭演説した政権与党、民主党幹事長の岡田克也は、河村に対抗心をむき出しにして「民主党は縁を切った」と宣言をした。
さらに岡田は言った。
「減税は人気取りだ」
市議会の解散請求を自ら仕掛け、市長も辞職して、出直し市長選に乗りだし、愛知県知事選には、自民党衆院議員だった大村秀章を担ぎ出すという荒業を続ける河村。
すべての出発点は、前代未聞の市民税減税だった。
■減税、民意が反対なら… 河村市長「政治生命を失う」
愛知県の名門、県立旭丘高校の同級生で、現在千葉県松戸市長を務める本郷谷健次は振り返る。
「河村は平成17年の市長選にも出ようとしたが、その時のマニフェスト(公約)にも入っていた」
出馬前の21年2月には、当時衆院議員だった河村が国会で質問している。
河村「減税は可能か」
政府「条例で定めることにより可能」
河村「名古屋でやると日本初になるか」
政府「20年間調べたが、そうした自治体はない」
減税をする市長がこれまで現れなかったのは、自治体の起債の面で、国が制限をかけていたためだ。
自治体に課税自主権はあるが制約があった。「独自減税するほど財政に余力があるなら、起債(借金)の必要はないはず」というのが国の論理。市民税は全国一律の税率で、事実上、国はこれを下回った自治体の起債を禁じていた。
地方債がなければ自治体経営は回らない。名古屋の市債発行残高は、市税収入の3倍近い1兆8千億円に達している。ところが、18年に国が地方自治の拡充を目指し、自治体の起債要件を緩和したことで「河村減税」は可能になった。
河村には原点がある。
一橋大を出て家業の古紙回収業者「河村商事」に住み込んだ。挑戦した司法試験は9回失敗、昭和58年、県議選に挑戦したが、これも落選した。
この時、県議の高額な給与を知り愕然(がくぜん)とした。「議員はたいした仕事もせずに税金で高禄をはんでいる」
議員報酬削減を含め行財政改革を断行する。浮いたカネは本来の所有者、有権者に戻す−。屈折した感はあるものの、河村が減税を「リベンジ」と表現するのには、そんな背景がある。
当然、河村は減税とセットで市議会議員定数の大幅削減を打ち出し、市議の感情を逆なでした。市内部でも無駄削減に乗り出した。
河村の減税論は批判の的になることが多い。
「減税しながら起債するのは、将来への負担先送りだ」「他地域から集めた交付税を国からもらっておいて、自分だけ減税か」
河村は反論する。
「まず減税しないと本当の行革はできない」「法人市民税減税で企業を名古屋に呼び込むことができる」
そしてこういう。
「税金の議論は住民自治の基本だ」
減税を恒久化しようとした河村の条例案は昨年12月の市議会で否決されたが、反対していた自民が今回は賛成に回った。議会解散へのリコールも、逆転で住民投票にたどりついた。
流れは河村に向かいつつあるのか?
市議会にはまだ、こんな笑い声が続く。
「どうせできっこない。そのうち泣き付いてくるだろう」
その声に河村は答える。
「民意が反対なら、自分は政治生命を失う」(敬称略)
◇名古屋市長選 立候補予定者
河村たかし 62 市長 無現 〔1〕
石田 芳弘 65 前衆院議員 無新 【民】【社】【国】
杉山 均 54 市議 無新
八田 広子 64 元参院議員 無新 【共】<<
Victoriaでした。